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ひとりごと

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記事一覧

章立てはしません

普段読む詩集の多くは、三部構成だ。それぞれ関連性があればともかく全く異質のものが組み合わ…

橘しのぶ
8日前
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「赤い鳥」の原稿添削をめぐって

ノートルダム清心女子大学教授の山根知子氏の 鈴木三重吉と坪田譲治       〜「赤い鳥」…

橘しのぶ
7日前
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人間はくもの糸をのぼれない

 昨年度の鈴木三重吉賞作文の部特選「人間はくもの糸をのぼれない」(三原市・広島大付三原小…

橘しのぶ
6日前
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こいこい

 一昨日の夜、飼い猫に小指を噛まれた。大した事ではないと思い、消毒してそのまま寝たのだが…

橘しのぶ
1か月前
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メロスのように

 詩友のT君が、第二詩集『しなやかな暗殺者』収録の『7歳』という詩を気に入ってくれた。一人…

橘しのぶ
3か月前
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薫る 匂う

 源氏物語・宇治十帖の中心人物としてに、薫の君と匂宮という二人の貴公子が登場する。薫は生…

橘しのぶ
2か月前
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愛称

 私は、夫を、「ぶたくん」という愛称で呼んでいる。太っているのではない。アメリカ映画の『ベイブ』の主人公に似ているからだ。子豚のベイブは、色白で上品、優しい顔している。勇気があって賢い。そんなところが、夫と共通している。  夏目漱石は、胃潰瘍で入院した時、担当の看護婦に「鼬」という渾名をつけた。 或時何かのついでに、時に御前の顔は何かに似ているよといったら、どうせ碌なものに似ているのじゃ御座いますまいと答えたので、およそ人間として何かに似ている以上は、まず動物に極っている

女友達

 女友達と、平和公園を散策した後、近場のタリーズで休憩することにした。コーヒー二つ、卓に…

橘しのぶ
2か月前
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『立春』 植田敏江

 本日の中国新聞、野木京子選、中国詩壇で、植田敏江さんの『立春』を拝読した。たった6行か…

橘しのぶ
3か月前
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変な音

 昨冬より、夏目漱石の作品を読む会に入れていただいた。私は、新参者で若輩者だ。気楽な聞き…

橘しのぶ
3か月前
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詩の選考について

 今年度、地方の3つの賞の選考委員を担当することになった。そのため見知らぬ方から、選考対…

橘しのぶ
3か月前
26

詩作について

 詩を書き始めて数年しか経っていない若い詩友が何人かいる。その一人から、先日、作品を見せ…

橘しのぶ
3か月前
31

名刺

 生まれて初めて名刺を作った。詩人に名刺は不要と思っていたが、いくつかのミーティングに参…

橘しのぶ
4か月前
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ラ・ボエーム

 2018年10月1日、94歳で急逝したシャルル・アズナブール。同年9月、日本で開かれたコンサートが最後になった。アズナブールは、死の間際まで現役だった  私は、彼の歌う〈ラ・ボエーム〉、が好き。 貧しい画家とモデルの20歳の時の恋を回想する歌。若い頃から晩年に至るまで歌い継がれた曲だが、彼の年齢によってまるで別ものに聞こえる。  言うまでもなく、若い頃の方が、声量があり、声の張りや透明感も優れている。まるで恋の思い出に闘いを挑む騎士のような華やかな歌いっぷりだ。アズナブー