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『立春』 植田敏江

 本日の中国新聞、野木京子選、中国詩壇で、植田敏江さんの『立春』を拝読した。たった6行から成る小品だけれど、心を揺さぶられた。お母様を亡くされた悲しみが、客観的にきっぱりと書かれている。(著作権の関係から、作品をあげる事は控えます)
 植田さんのお名前には、聞き覚えがあったので、ネットで調べたら、重度の身体障害者でありながら、40年間、中国詩壇に投稿続けておられることを知った。昨年、初めて、詩壇賞を受賞なさっている。詩が短いのは、植田さんの体力的な理由に拠るところもあるのかもしれない。しかし、それ以上に、身体が不自由であるからこそご自分の内面をとことん見極め、心の底に散らばった美しい砂のようなものを手のひらに掬いあげながら詩を書いておられるのだと感じた。
 

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