4月になった。
新しい学期が始まった。
始業式の日、ムスメちゃんと一緒に学校に行った。
昨年度の3学期ほとんど丸っと不登校だったムスメちゃん、勇気を振りしぼって学校に行った。
車で20分。着いた時、もう始業式は終わっていて、体育館では入学式が始まっていた。その体育館の裏に小さな広場がある。幼児向きの滑り台とベンチと人工芝の小さなスペース。そこで一緒に遊んで過ごした。新しい担任の先生が来てくれて、しばらく一緒に遊んだ。
体育館から、和太鼓の音が響いてきた。
ドンドンと響く威勢のいい音。
音につられて、ムスメちゃんは体育館に入った。
後ろの席に座って、高校生の和太鼓を聴いた。
小学部の子たちがチラチラと振り向きムスメちゃんの名前を呼ぶ。
先生方が歓迎してくれる。
それから勇気を振り絞って、クラスへ入り、少しの時間を過ごした。
一度苦手になってしまった場所に、もう一度足を踏み入れる。
大人だって、かなりしんどい。
私だったら正直避けたい。
だから、すごくすごくすごーく勇気を振り絞ったんだと思う。
11歳のまだ幼くて柔らかい心が、本当に頑張ったんだと思う。
すごいぞ!
休んだり、一緒に行ったり、休んだり。
行けても教室に入れなかったり、癇癪を起こしてしまったり。
そしたらまた休んで、心に勇気が溜まったら一緒に行ったり。
そんなことをしていた4月だった。
私は応援するだけだ。
小さな一人の人間を。
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