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チル、ハック、2.0してないで、長い文章をちゃんとを読めえ|表現者の「しかしMPが足りない」問題

反町です。MPって、マジックポイントのことです。

そして、表現者とは、対人支援、クリエイター、起業家など「あたらしいことの創作」「人と関わること」を仕事のコアにしている人のことを言っています。

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「しかしMPが足りない」問題

「僕はもう、だれとも笑えません」問題といってもいいかもしれません。今回は、このことをなんとかしたいなと思ってここに書いてみます。

あ、結論を先に言うと、「一緒に本読みませんか?」。

さて、私は一年間フリーランスを続けた結果、なかなか個人だと契約しがたい案件もあり、2020.3に、ワークアーツという会社を立ち上げました。もともとやっているSDGsやCSR系の人材育成/組織開発に加えて、人がやらなくていい単純な事務作業をロボット化するITコンサルティング(RPA)と、ワークショップの様子・個人のインタビューの映像制作も行っています。

25秒のイメージ動画見てね(あとで)。

しかし、コロナちゃんがノックもせずに、土足でやってきたおかげで、仕事がほとんどなくなりました。独立して2年目、これからというときに大ブレーキがかかりました。

もう少し正確にいうと、仕事には「いただく仕事」と、「提案してつくる仕事」があると思うのですが、前者が減りました。思えば、「いただく仕事」が中心だったということは、失って初めて気づいたことです。

特に、収入という面では「いただく仕事」に依存をしていました。そんな受け身な自分を、グサリと刺しつつ、この一年の仕事を振り返っていました。

(もちろん「いただく仕事」には、誠意の限りをつくしてやりますので、引き続きお話いただければ幸いです。)

大変だったのは、仕事がなくなると、まるで、自分という存在が社会に必要とされていないような気持ちになるということでした。「自分のやっていることには意味がない」「自分のようなものが、いられる場所はない」。

もちろん、社会でいまだ仕事として、いや、存在そのものがあまり認知されていないことを生業にするということは、厳しいものだと覚悟はしていました。それに、頭ではこの仕事は社会に必要だと考えているし、やりがいもある。
それでも、実際は、仕事がなくなったことで、かなりメンタルがやられました。仕事と人格は、別物だと頭ではわかってはいるのですが、まったくもって「言うは易し」です。

さらに、プライベートの事情が加わると、もはや「泣きっ面に蜂」です。返さないといけないメールも返せず、引きこもって、友達を傷を舐めあうか、無為にゲームをするか、寝込むしかありません。ちょっとのことでイライラしたり、落ち込んだりしてしまうこともあります。

創作活動をしたい、しなくてはならない。「しかしMPが足りない。」

この現象は、私の周りでは、よく起きています。


(志が高くないけれども、心が折れちゃう私はどうしたらいいのだろう)

どうやってメンタルを保つか

ともあれ、かつてのサラリーマン、公務員時代のように「心が死んでいても仕事は進むし、給料が入る」ということはありません。

創作活動は、心が死ねば手が止まる。澄んだ気持ちで人の話を聞けない、アイデアがでない、曲はかけない、文章も書けない。生活もできない。そして収入も止まる。

私たちのような、対人/表現を仕事をしている者にとっては、「生きるためには、メンタルが9割」と言っても過言ではありません。

あなたは、「今日もごきげんですね」という自分を保つために、あるいは、MP不足に陥った時の回復力を身につけるために、どんな手段をお持ちですか。

いろんな手段がありますよね。NetflixやYoutubeなどで「エモい」映像を見て、ちょっとテンションを上げるか。経済的な成功をした起業家「2.0」の本をカンフル剤にしてカラ元気を出すか。成功するための5つの法則を「ハック」するか。あるいは、「チルい」とかをSNSにあげておいて、その実は公園で黄昏れるか。

全てやりました。でもね、現実逃避をしても、虚しさが残るだけなんですよ…。ラクをしようとすると、結局、体力がつきません。

ちゃんと本を読もう、一緒に。

瞑想、ヨガ的呼吸、朝晩のジョギング、ギターを弾くなどは、最近、地味にやっています。運動は最高の抗うつ剤ですね。

でも、私が前に進む力をくれたのは、「ちゃんとした本をじっくり読むこと」そして、「自分と同じような境遇にいる人と話すこと」でした。

ちゃんとした本とは、長い時間、多くの人に大切にされてきた「名著」と言われるものです。そして、本屋さんでは「自己啓発」というコーナーに置かれやすい本です(おわりに例示します)。情報発信とか、ビジネスモデルとかではなくて。

「おやおや自己啓発本とは、反町さん雲行きがあやしいですね」と。そう思われるかもしれませんが、待ってください。まさに、それそれ。「読まず嫌い」とまではいかずとも、なんとなく避けていませんでしたか。自己啓発本のことを。なんか難しそう、疲れそう、「え、いまさらその本を読んでるの」「まだ読んでなかったの」と言われるのがイヤだ。

よく考えてください。私たちが関わると疲れてしまうのは「自己啓発本」ではなく、「自己啓発本から借りてきた言葉を、見栄を張るために使う人たち」です。「俺それ知っている」的な。本に、罪はありません。

見栄ではなく、リアルに生活がかかっている私たちに必要なのは、武器や防具、装飾品ではなく、基礎体力と自己治癒力のアップです。それは、すぐにお金にはならない、アヤフヤになりがちな、それでも大切なこと、つまり、人の心や関係性について「言語化する能力」を高めることです。

特に、自分の思いを言語化をできると、大切なことを人と分かち合えるし、「呪い(思い込み)」を自分から引き剥がして、手放すことがしやすくなります

それを身につけるにあたり、孤独に苦悩したであろう偉人たちが紡いだ、時間の経過を経てもなお、色褪せない思考と言葉に触れることは、めちゃくちゃ助けになります。

その上で、自分と同じような境遇にいる人と話してみることで、それは、徐々に自分の言葉になっていきます。

シンプルで地道なサイクルが必要だと思っています。

①本をじっくり読みくだす。
②自分にとって何がどう響いたかを仲間とシェアする。
③その学びを現場に持ち帰り、実際にやってみる。
④やってみて何が起きたかを、仲間とシェアする。ふりかえって意味づけする。→①に戻る。

あくまで一例なのと、①からはじめる必要はありません。こんな感じの取り組みを、近く始めようかなと構想しています。一部の友だちと不定期でしていたのですが、近々、もう少し人を誘ってしてみたいと思っています。

単純に私が生きるためにやるので、大きくやるつもりはありません。「コミュ障な彼女と、豆腐メンタルの彼」はぜひご一緒したいと思います。興味ある方はぜひフォロー、コメントくださったら嬉しいです。

がんばって生きてこう。

参考図書

ちなみに、あなたにとってどんな本がいいかは私は知らないのですが、私にとってはこれらが助かりました。

なお、私が元気のない間、私のためとは言わずに、お仕事をくださった友人のみんなに、感謝しきれません。一般社団法人サスティナビリティ・ダイアログ、NPO法人DNA、富岡市、NPO法人自然塾寺子屋、JICA東京、原沢香司/詩子ペアです。本当に救われました。ありがとうございます。

 


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