反町 恭一郎

みんなの声で、あたらしい未来をつくる。筑波大学社会言語学・会話分析修了。教師、ミュージ…

反町 恭一郎

みんなの声で、あたらしい未来をつくる。筑波大学社会言語学・会話分析修了。教師、ミュージシャン、自治体職員、フリーの作家のちWORKARTS,Inc。北海道と群馬を拠点に「みんな」の声をあつめ、より納得できて長く使える成果をつくる参加型のデザイン、クリエーションの実践者です。

マガジン

  • 対話力入門

    「地域で孤立する高齢者をなくす」ということ一つとっても、行政・福祉関係者だけではなんとかなりません。ひとり、一つの組織、一つの業界だけ解決することが難しいこと問題に圧倒されずに、ありたい未来へ進むためには、多様な人のコラボレーションが必要です。 地域に暮らす人と人がほしい未来を自分たちで編み出して手に入れられるように、異なる考え方を持つ人が、共にはたらくことを助けるために、どんなスキルを身につけていけばいいでしょうか。

  • コラボを生み出すための話し合いのデザイン論

    今、私たちは、かつてないほど答えも行き先も見えない、複雑な世界を生きています。そんな今こそ、これまでありえなかった社会の組み合わせにチャレンジしていく個人や組織こそが、存在感を高め、力を発揮していく時代だと考えています。「コラボ力」を育むための基礎的な考え方をこちらでまとめています。

  • 対話の場・実践レポート

    実際に行っているワークショップ・戦略的な話し合いのレポートをこちらにまとめています。

  • 徒然なるエッセイ

    起業して日々を生きていくために大切なことや、大切そうなんだけど意味を掴むまでは行けなかったことをここに集めています。

  • ちか旅アーカイブス

    家の中で、ぐんまを旅する?人に会いにいくバーチャル・ツアーの「ちか旅」アーカイブです。

最近の記事

  • 固定された記事

「自分らしく、好きを仕事に」とか自分語りをしている暇があったら、まずはボールを転がせ。|オーガナイザーというはたらき方

10月末の札幌の深夜の雨は、めっちゃ冷たかった。でも大荷物を抱えて走っていたので、寒くはなかった。 自分は、環境・福祉・防災など、生活や命に関わることで、ひとりではどうにもならないことを、みんなでなんとかする仕組み/コミュニティづくりをしている。 たとえば、ふつうのおじいちゃんとか、ふつうの若者が友達になって、いきいきと自分から出番をつくっていけるような関係性をつくる連続ワークショップをしている。まだあまり日本にない仕事だけれども、少しずつ認められてきた実感がある。そんな

    • 共同売店がある暮らし/希望の共同売店プロジェクトTHE MOVIE上映会&ゆんたく会

      小林未歩さんとはじめて顔をあわせたのがいつか忘れてしまったけれど、「確かに会った」と思ったのは、2022年沖縄でチームの何回目かの撮影ロケのときに、彼女が自分自身について語るのを聴いた時でした。  彼女は、沖縄の集落を歩けば手を振り合う知り合いがいて、その生活者のみなさんに聞いても「みほは、ちょっとこれまでのあれとは違う」と信頼されている。本当に「誰かのために」なら、とんでもない調整力と馬力で撮影チームを引きずりまわしてもらい(笑)1週間で30人ぐらいインタビューがで

      • 世界一周した友人の話がつまらなかった

        リーダーや先生を辞めたくなった人向け、対話の場づくりスキルアップ講座「みまもりのもり」の第5回(2023.12.8)で、こんなコメントが印象に残っています。 それで思い出したことがあって。 もう15年以上前の話ですが、友人が自転車で世界一周をして帰ってきたんです。東京でその報告会があるということで、ワクワクしながら話を聞いたんですが… その話が、めちゃくちゃ面白くなかったのです…(爆 たくさんの写真があって、どんな事実が起きたかはよくわかったのですが、「彼にと

        • 「ただいま」といえる場所は、人生にいくつあってもいい

          「おかえり」「ただいま」 各地で、仕事の目的地よりちょっと足を伸ばして寄るまちがあります。そこにある居酒屋で、マスターや常連が笑顔で私に向かって「おっ、おかえり」と言いながら、中ジョッキを掲げます。そしたら、私は「ただいま」と言うんです。そこには、なんとも、くすぐったいような、幸せがあります。 私は仕事が全国で、こういう場所がいくつかあります。地域によって違って、商店街、居酒屋、本屋、肉屋、新聞店や洋品店などカタチはさまざまですが、「わざわざ何度も、人に会いに行く」という

        • 固定された記事

        「自分らしく、好きを仕事に」とか自分語りをしている暇があったら、まずはボールを転がせ。|オーガナイザーというはたらき方

        マガジン

        • 対話力入門
          12本
        • コラボを生み出すための話し合いのデザイン論
          22本
        • 対話の場・実践レポート
          24本
        • 徒然なるエッセイ
          12本
        • ちか旅アーカイブス
          7本

        記事

          「先生やリーダーをやめたくなった時に受ける講座」をやります【後編】

          ※この記事は前回からの続きです。 前回が「何を学ぶか(what)」だとすれば、今回は「どのように学ぶか(how)」の話をしたいと思います。この講座の学び方のコンセプトは、自分なりにいうとこうです。 「週末は森に集まって遊ぼう♪」 この講座は週末、金曜日の20:00から行われます。前回書いたような皆さまからの聞き取りに基づいて、一旦この時間としました。 しかし、「遊ぼう♪」とは? それは、こんなお誘いです。 現場に立っておられる皆さんは、ほんとうに目が回るほど忙しい

          「先生やリーダーをやめたくなった時に受ける講座」をやります【後編】

          「先生やリーダーをやめたくなった時に受ける講座」をやります【前編】

          これまでお寄せいただいた声に応えて、あたらしい公開講座をやります。 ご一緒したいのは「いま現場で人や組織と関わる実務者」のみなさんです。(人材育成や組織開発、経営〜ワークショップ、アクティブラーニングの場づくりについて知識・経験の有無は問いません) その概要は、ぜひ公式WEBサイトをご覧ください。 このnoteでは、この講座の立ち上げのストーリー、そして、本講座で何を学べるのか、その学び方の特徴についても深掘りしたいと思います。 この講座の目的この講座ですることは、シ

          「先生やリーダーをやめたくなった時に受ける講座」をやります【前編】

          対話のための映画「もりのこえん」をつくりました

          新しい映画をつくりました。それは新作というだけではなく、「対話用映画」という、ジャンルとして新しい映画だと思います。 視聴後に、全員で対話の場をもつことを前提に作られた映画です。子どもが置かれた環境や、里山でのまちづくり、人と自然の共生について、多様な利害関係者が深い対話をするためのワークショップ進行表、問いかけのスライドも提供します。 また、「上映会」を自らオーガナイズするというのは、自分の思いのもとに仲間を集め、社会運動を計画し、起こすための基礎力を高めるための実践演

          対話のための映画「もりのこえん」をつくりました

          内から外へと共にはたらく|「指導」から「見守り」へ

          気づけばもう2023も1ヶ月。今年の仕事の方向性と目標を考えるきっかけとなった仕事があったので、そのことについてふりかえります。 2023年明け、最初の大仕事はこちら。 主催は公益財団法人札幌国際プラザ。その伴走役として、一般社団法人サステナビリティダイアログのチームで参加しました。チームの皆さんに心から感謝です。 ・ 今回は、小学校6年生と参加型リーダーシップと、観察に基づく社会デザインについて学びました。また、子どもたちのグループ活動を支える役である、大人や大学生

          内から外へと共にはたらく|「指導」から「見守り」へ

          2022年を動詞でふりかえる

          いくつかの友人がふりかえりをしているのに触発されて、自分もやってみようかなと書き始めた。結果的に、後半になるにつれ、まだ言語化していないことがわーっとでてきた。もし読み物として期待しているなら、非常に長く読みづらいかも🙏ただ、「書くことは贈与すること/Writing is giving」の気持ちは忘れずに書いている。 0 感謝まず全体として、私は自分の仕事が好きだ。毎日はたらいていて、楽しい。それを続けて、こうして一年を元気に終えられるのは、協働してきたパートナーたち、友人

          2022年を動詞でふりかえる

          Art of Hosting JapanのWebサイトができました

          私たちの生きている社会はますます予測不可能で、複雑になっています。 その中で、もう打つ手がない、時間がない、それでも何とかしたい事をなんとかして、その先にある望む未来を創っていくために、どんな力が必要でしょうか。 その探求への補助線を与えてくれているのが「アート・オブ・ホスティング」と、その実践者のコミュニティです。 アートオブホスティングは、私たちのつながりを育み、集合知を生み出し、より賢い行動へを起こすことによって、望む変化に向けたイノベーションを生み出す戦略的な話し

          Art of Hosting JapanのWebサイトができました

          パーパスも大事だけど、地域のみんなでやるなら〇〇を聞きあおう

          最近の経験を振り返って、特に地域では「立派な目的があったとしても、ニーズを大切にしなくては、みんなでやる仕事は起こらんで」という話をします。 あっ、タイトルの〇〇は「ニーズ」です。 そこで、「”地域”で参加型の手法をやるなら、参加者が自ら動き出したくなるのに十分なニーズ語りをする」という経験則は役に立つだろう、というのが今回の要旨です。また、協働を生み出すための対話の場づくり※において、そもそもそニーズとはなにかについても改めて言葉にしてみました。 ※Art of ho

          パーパスも大事だけど、地域のみんなでやるなら〇〇を聞きあおう

          観光地域づくりパートナーズカレッジがはじまります。

          群馬県富岡市で、より持続可能な観光と地域づくりのために、対話とプロジェクトデザインを学ぶ「プチ大学」を開校します。 地域の事業者、市民、役所などからなる有志チームが主体となって呼びかけています。私たちWAチームはそのプロセスに伴走しています。ぜひご参加ください! 👇 ◉観光地域づくりパートナーズカレッジとは 「何度も訪れたい富岡」の実現に向けて地域の人々が集いミライの富岡について考えるワークショップです。 地域で個別に活動してきたプレイヤーの力を活かしあう新たな関係づく

          観光地域づくりパートナーズカレッジがはじまります。

          「しつけ」から「見守り」へ|”宇宙船地球号ミッション”でこどもたちが置かれている環境を変えたい

          宇宙船地球号ミッション🌏⚡️🚀そんなミッションのもと、科学コミュニケーション、対話、デザイン思考などを2日間で横断的に体験を通じて学ぶ、小学生向けゲーム型ワークショップが、「宇宙船地球号ミッション!」です。 はじまり〜いま この事業は、最初、2019年、札幌市事業としてはじまりました。「コロナの環境下でも、子どもたちが主体になって楽しくつながりながら、SDGs・環境について学べないか。」 そんな依頼から、私が参画している一般社団法人で開発しました。市内の20弱の児童館を

          「しつけ」から「見守り」へ|”宇宙船地球号ミッション”でこどもたちが置かれている環境を変えたい

          親子の生き方・はたらき方の選択肢をひらく学びの場を共につくる/高崎市PTA連合会

          高崎市PTA連合会でのワークショップでした。アツかった…!(いろんな意味で 会場はなつかしい中央公民館。小中学生のときに、となりの少年科学館によく来てました。はじめてプラネタリウムを見た場所。こういうふうに帰ってくることは想像していませんでした。 今回、市内各中学校のPTAから50名ほどの保護者の方が参加しました。 目的は、子どもたちの生き方・はたらき方の選択肢を広げるために、保護者の私たちがどのようなことをともに学んでいけると助かるかについて、互いの声を聞き集め、グル

          親子の生き方・はたらき方の選択肢をひらく学びの場を共につくる/高崎市PTA連合会

          どっさりラボってなんだよ

          今調べてびっくりしたんですがもう10年前、自分が若手公務員だった時に、「関東自主研サミット」という取組に参加して、衝撃を受けたことがあります。 自分にとっては、それは、「自主的な勉強会をがんばる公務員が全国各地でつながって、グッドプラクティスを交換するための機会」でした。ほんとにびっくりワクワクした。こんな素敵な人たちが、工夫して賢く変化を起こしているんだ。いろんな人のストーリーを聞いてみて、なにか自分の見えてる世界がばーっと広がった感じがしたんですよね。 そんなこと思い

          どっさりラボってなんだよ

          今こそ暮らしにアートを取り戻す時だ

          昨年参加させていただいたアーツ前橋「Artist in School」事業が、学校の先生向けの報告書になりました。写真はねいくん、文章は西ちゃんです。ぜひご覧くださいね。 人間が日々の「なんとなく繰り返す振る舞い」は、それらが意図を持って鍛錬されるとき、違った呼び方をされる。 体の動きは、ダンスになる。 呼吸は、ヨガになる。 お茶の一杯は、茶道になる。 話し合いは、ダイアログになる。 それらは美しいものだ。それらがそう呼ばれる時、アートとは「ハイジャックされて、美術館

          今こそ暮らしにアートを取り戻す時だ