【日記】雨を包んで
今日は午後から雨が降ってきた。
快晴も悪くないけど、雨の日も好きだ。
洗濯したかった日に雨が降ればあっさり手のひらを反すけども、外の雨音を聴きながら室内にいると、いつもより部屋に包まれたような気になる。昨日と同じはずの家の明かりも、どこか柔らかに感じる。
たぶん包む・包まれる感覚が好きで、安心するからだと思う。
布団にくるまるのが大好きだし、家の中で寒ければパーカーのフードを被ることもある。
下手の横好きだけどラッピングも好きで、贈り物も包装セットだけもらって自分で包む。紅白と金色の折り紙を細く切って熨斗を作ったり、つつましやかな金額であれば祝儀袋も作ったりする。中袋もA4の紙1枚で作れると知ってからは中袋も包むようになった。
今日の天気で気づいたのが、わたしはビニール傘に、自販機と同じ匂いの風情を感じていることだ。20代の頃に曇り空の中でビニール傘を差した人物画を描いた。
当時は今よりさらに言語化や交流が苦手だったから何を伝えたいかもわからなかったけど、いまは人の存在を感じる無機質なところが似ていて、無機物に宿る誰でも受け入れている佇まいに惹かれるのかなと思った。
こうしてたまに昔のことを思い出して今と結びつける時間をわたしはとても大事にしていて、傘や自販機について今日考えることができたのは、実はSNSで頂いた返信のおかげなのですごくうれしかった。ありがとうございます。
圧倒的にひとりの時間が無いと生きていけないタイプだけど、人とのやりとりで気づくことも多く、イメージの欠片が顔を出す。
わたしはひとりでは生きていけない。
人の輪に包まれることに感謝しながら、
今日の雨を大切に包みます。
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