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第二回絵から小説 作品集

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2022.2.14.20:00~2022.3.15開催「第二回 絵から小説」作品集です。スゲー作品がいっぱい増えるといいな!
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#清世さん

第二回「絵から小説」作品集 目次と企画概要

当記事は、自主企画「第二回絵から小説」マガジンの目次です。 企画「第二回絵から小説」内容は以下の記事をご覧ください。 タイトル/作者の順です。※制作・創作が対等な立場であることに敬意を示すために、お名前に「さん・様」は付けない表記にしております。 気になるタイトル、気になる作者、選ぶも自由、読むも自由。どうぞご覧くださいませ。 A1.水色の果実と滴る涙/Haruka.•* 2.あおい/志麻/shima 3.はなちるさんどう/へいた 4.盲目の君は何を憂い/shin 5.

■詩:「螺旋」【第二回絵から小説】

冷たさが数えた。 「重体。」 そして無重力が生まれた。 すべての境界。 臓器が凍る。 裂け、踊り。 青ざめた象徴を見せて。 喜べ。 剥ぎ取られたら また去ってしまうから。 ■参加企画について こちらの企画に参加させていただきました。 noteのアカウント作成から間もなく、使い慣れてもいないもので、何かマナー違反等があれば教えてください。 ■詩について シャイなので隠喩だらけですが、すべての言葉に意味があります。 読み解かれるとシンプルなのがバレて恥ずかしい

くるりくるくら狂い咲き【詩】

サクラサクあの夜に ひとひら水面に落つるごと キミは俺から散り去った この手に残りし温もりを どれほど見つめていようとも いずれ涙にかわり果て ぽとりぽとりと地に滲む オレのココロは何処にある? オレのイノチは其処の底? たらればばかり追いかけた こんな俺などいりゃしない 夢破れ 俺破れ 未来消え 俺消える 愛していたよ くるりくるくら狂い咲き 輪廻転生乱れ咲き 一糸まとわぬ姿になって アナタのイノチ救い出す そうよ その扉 思い切ってお開けなさい そしたらア

使徒 /自由詩.a

どんどん僕は加速する 彼女を追って加速する 彼女はとても柔らかに 静かに舞って先にいる 僕の加速と彼女の舞い 時間軸を同じとしない とっても近くて 遥かに遠い 遥かに遠くて とっても近い 彼女は僕の内にあり そして遥か彼方の空にいる どんどん僕は加速する 彼女を追って加速する つかみ取ったと思っても 気付けばやはり遠くにいる そのたび僕は手を伸ばし 身をよじって前に出る 無形のぬくもり ぬくもりある無形 彼女は僕の想にあり そして血として流れてる どんどん

#第二回絵から小説 詩「棘(いばら)」

今回も詩で参加させていただきます♪ やっとかけました! ::::: 「棘」  いたい と 口にすることが難しくなったのは いつだったのかと 指先に触れた野ばらの棘を ぼんやりと見つめています 母の胎内から この身ひとつで 誰もが生まれてきます いいえ とっくに生まれてきて 待っているのです あのクロッカスも 土に抱かれながら春を 魚たちはさざめく水草に包まれて あなたは羊水に漂って もう大丈夫だよ といわれるのかもしれませんし いわれないのかもしれません その

第二回「絵から小説」:B 『花弁の城』

またまた参加させていただきます。 築き上げられた花弁の城は、四月の香りを多分に含んだそよ風に撫でられながらも、君の足元に毅然とそびえていた。足元に広がる無数のなりそこないたちが、城に羨望の眼差しを向けているようだった。七歳の子供が持てるすべてを使って作り上げたその城に、僕は君の強さを見出していたのかもしれない。 城は崩れた。自分を作り上げてくれた主に、喜びと感謝の意を込めて、その姿を誇らしげに披露していた時の事だった。自分で作り上げたその城を、君の裸のつま先はいとも簡単に壊

約束~絵から小説・清世さん企画~

お砂で作った小さなお城 ペッタンペッタン お山みたいだね🎵 そうだね🎵 あのね… うん ボクおとなになったら キミとけっこんするんだ ホント?うれしいな けっこんしようね! うん! しばらくしてわたしは引っ越した お見送りにきてくれたね あれからたくさんの月日が過ぎたけど 約束おぼえてる? わたしの可愛いこどもたちが お砂でお城を作ってる ペッタンペッタン… ★こちらの企画に参加させていただきました。

第二回「絵から小説」:A 長編『タイダルリバー』

清世さんの企画『第二回絵から小説』に参加させていただきました。 ※注意※ この作品は過激な性的・暴力的描写を含みます。また、非常に不快かつ残虐な描写が存在します。そういった描写が苦手な方はご注意、またはご遠慮ください。 「わが心狂ひ得ぬこそ悲しけれ狂へと責むる鞭をながめて」 夢野久作 『猟奇歌』より 1 磯の香りにまじる、硫黄のような刺激を伴ったきつい香りが鼻をつく。強力な流れが川面のごみを次から次へと海の方へと押し出していく。濁りの入った汚い川面は、時々南から

空の子 / 自由詩.b

僕らは空の子。 飛んでるように生きていた。 僕らは空の子。 心のままに生きていた。 僕らは空の子。 飛ぶこと以外、ただの一つもいらなかった。 「今日は晴れ後、花びら。」 壊れたラジオがそう言った。 その日も僕らは飛んでいた。 花びらの中をひらひらと。 ただの一つもいらなかった。 ふいに地上が、僕の気を。 したり顔で惹きつけた。 積もりに積もった花びらに。 多くの子らが群がった。 僕はなんだか寂しくて。 飛んでいてはダメな気が。 ホントは飛ぶのが好きなのに。 た

【小説】 輪廻のソナタ 【#第二回絵から小説】

 海原千晴は肩で風を切りながらバレエ教室のレッスンへ向かっている。その傍で彼女に羨望の眼差しを向け続ける金山美宏は通称「金魚のフン」と陰で呼ばれているが、美宏はそんな噂を耳にしても平然としていられた。踊ることでその才能を世に知らしめる千晴の傍にいられることに、同じ教室に通う美宏は悦びを感じていたのだ。 「千晴様、お鞄お持ち致します!」 「……やめてもらえない? 今は下校中だから、あまりにも人の眼が多いわ」 「そんなこと……私は人の眼なんか気になりません!」 「あなたじゃなく

小説『 真珠の少女 』(1517字)

洞爺湖には白鳥が居るらしい 良馬は、 妹から聞いたような話を おぼろげに思い出しながら、 鞄に荷物を詰めていた。 春めいた朝の五時前、 仕事へと向かう折に ふと思い出したこの事も、 家から出かける段になると すっかり忘れ去っていた。 辺りはまだ真っ暗な町並を、 人影も無い道のりを、 いつもの通勤路である 川沿いの道へと向かった。 ふと、空に光るものを見つけた。 一瞬、飛行機の光かと 思ったのだが、どうも訝しい。 東の山の上に、 爪が光っているように見えた それは、

【清世さんの企画に応募】第二回絵から小説

【物書き集まれ!】 清世さんの絵から小説(詩も可) に応募します。しんちゃん、おひっこししちゃうの? うん…。とうさんのしごとなんだって。 もうあえなくなっちゃうの? そんなことないさ。 ちょっといそがしくなるだけ。 そうおもって、まってて。 うん、わかった! おやくそくだよ! おう! さくらがさいたらまたあそぼ。 《ここから詩》 🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸 ちいさな桜の木の下で  《詩》 桜舞う 季節はいつも 華やかで 思い出す日々 走馬灯

【詩】深いところ

物書きあつまれ!第二回「絵から小説」【詩もOK】に参加します!👇👇👇 そこは 暗くて 暗くて わたしの 深いところ いっそのこと ころげ 落ちてしまえば良かった そうすれば もう そこから出ることさえ出来ないから どうして、わたしの影は 追って来ないの? そこは 暗くて 暗くて わたしの 深いところ (97字) こちらの絵を選択させて頂きました💙 絵を見た時、下に自分は映るのに 影が無い、と言う所からこの詩は生まれました。 それもそのはず。何故なら影は洞窟その

#第二回絵から小説 A

軽やかに軽やかに あなたの見えないところへ 軽やかに軽やかに あなたが見えないところへ 重たいあなたの涙を捨てて 重たい私の想いを捨てて 軽やかに軽やかに 花びらとともに あなたの元からそっと舞い散る はじめて創作したのは清世さんのこの企画でした。 正直に言うと、どうしてもアイコンが欲しかったんです😘 私の好きな物を詰め込んでくれたアイコン、とってもうれしかったです! そして創作の楽しさも教えてくださり、ありがとうございます。 3つ、コンプリートしてみました。 私