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6/24 柬老国境名物2ドルの賄賂 【ラタナキリ→ドンデット】
約10日間のカンボジア滞在を無事に終え、本日は陸路でラオスへ移動する。
当初はアンコールワット観光だけの予定だったカンボジアだが、思いのほか居心地が良く、遺跡群以外にも魅力的な風景にたくさん出会うことができた。
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朝8時半にバスはラタナキリを出発。
厚い雲が空を覆い、日本の梅雨のようにシトシトと雨が降る。
思い起こせばこの10日間、一時的なスコールに見舞われることはあっても、終日悪天候ということはなかった。
とてもラッキーだった。
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本日の宿泊地はカンボジアとラオスの国境付近、メコン川の中洲に浮かぶドンデット(Don Det)という島。
しかし、バスは直行ではないらしく、午前11時に国境まで目と鼻の先のストゥントレン(Stung Treng)で降ろされる。
ここでバスを乗り換える必要があるらしい。
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大きなバックパックを背負った旅人風情の青年と一緒に、ラオス行きのバスを待つ。
彼は北西部のインド人のような顔立ちをしていた。
あるいはパキスタン人かもしれない。
バスを待ちながら話をすると、果たして彼はインド系イギリス人だった。
彼の両親が若い時にパンジャブからイギリスに移住し、彼自身はイギリスで生まれ育ったらしい。
だからかどうか分からないが、彼の発音は全くインド英語ではないし、インド人特有の押しの強さもない。
ラオスへ行くバスは午後2時半にようやく出発した。
午後3時45分、国境に到着。
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出国手続きはあっさりと終わり、ラオスの入国ゲートに歩いて向かう。
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ラオス入国に際して、15日以内の滞在であれば日本人はビザが必要ない。
日本のパスポートは世界最強だと評されることが多いが、これは本当にありがたいことだ。
ビザの申請手続きをしなくてもいいというだけでなく、40ドルを浮かすことができる。
日本人というだけである程度の信用が担保されているということであり、今まで世界各国で信頼関係を築いてくれた先人たちに圧倒的感謝である。
さて、この柬老(カンボジアーラオス)国境であるが、インターネットで調べると悪評しか出てこない。
曰く、出入国ともに賄賂を要求されるというのだ。
賄賂はどちらも2ドルらしく、少額ではあるものの気分は良くない。
しかし、覚悟をもって臨んだカンボジア出国では、賄賂を要求されなかった。
それどころか、窓口の上に「Nothing to pay here」と書かれていて、何だか拍子抜けした。
時代は変わりつつあるのだ。
これは行けるぞとそのままの勢いで、ラオスの入国審査でパスポートを手渡し手続きを行うと、審査員がスタンプを押す直前に「give me 2 dollars」と言う。
ラオス側では賄賂はまだ健在なのだった。
スタンプを押してくれなければラオスに入ることができない。
我々の方が立場が弱いので、ぼくはおとなしく2ドル支払った。
イギリス人青年は一瞬抵抗の気配を見せたが、すぐに引き下がった。
この場合はそうせざるを得ないのだ。
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同行者のアライバルビザ申請などを待って、出入国の手続きはちょうど1時間で終了。
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午後4時45分に再びバスを乗り換えて、ドンデット行きのボートが発着するナカサン(Nakasong)へ行く。
ナカサンへはわずか15分で到着。
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いよいよ本日の最終目的地ドンデットへ渡るわけだが、ボート乗り場に行くと、あと2、3人集まってからボートを出すと言う。
なかなか目的にたどり着けない、待ってばかりの日だ。
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ところで、ここまで来るのにバスを3台乗り継いで、最後にボートに乗り換えるわけだが、最初にラタナキリで購入したチケットがずっと有効だった。
つまり、最初にまとめてお金を支払っており、バスを乗り換えるごとに運賃を支払ったわけではない。
国をまたいでいるにもかかわらず、いつどこでどうやってお金の受け渡しをしているのだろうか。
ラオスの小さな集落のボート乗り場にまで、キャッシュレスの波は到来しているのだろうか。
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結局、ぼくたち以外にボート乗り場には誰も来ず、1時間後に2人だけで出航することになった。
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午後6時に岸を離れたボートは、わずか10分でドンデットに着いた。
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港の反対側にあるゲストハウスまでトゥクトゥクで移動する。
すっかり日は暮れ、外は刻一刻と暗くなっていった。
ゲストハウスに着く頃にはもう真っ暗で、併設されたレストランで夕飯を食べてすぐに寝た。
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旅はいつの間にか18日目を終えていた。
行程的にも日程的にもちょうど折り返しを迎えたことになる。
幸いなことに体調を崩していないし、事故にも遭っていないのだが、想定外のことが1つある。
それは、出費がかさんでいるということ。
旅立つ前、旅費の総額を「1日平均3,500円×40日=14万円」で見積もっていた。
しかし、折り返しを迎えた現在の出費はちょうど10万円。
1日平均で5,000円以上使っている計算になる。
細かく項目に分けて帳面をつけているが、食費と宿泊費は想定通りで、交通費と観光費が予想以上に高いという感じ。
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