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ロビー・ミューラー死去

ろくすっぽ更新もしない、たまに見るだけの Facebook に流れてきたショッキングなニュース。ロビー・ミューラーが亡くなった。永瀬正敏が追悼のコメントを発表していた。

いつも監督で観る作品を選ぶ僕が初めて「この映画は誰がカメラマンなのだろう」と意識したのが「パリ、テキサス」だった。そしてその「パリ、テキサス」で撮影を務めたのがロビー・ミューラーだった。

ロビー・ミューラーはヴェンダース作品の他にも、ジャームッシュ、フォントリアーなど、僕も元から好きな監督と仕事をすることが多く、必然的に彼が携わった映画を観る機会も多かった。

僕がデジタルカメラを始めてからしばらく経って、「映画的写真」というものを意識し始めた時にも、僕が明確にイメージし、意識したのはロビー・ミューラーの映像だった。

ある時期を境に、ヴェンダースはロビー・ミューラー以外のカメラマンを使うようになった。「エンドオブバイオレンス」だったかな。嫌いな作品じゃないけど、映像に命が吹き込まれていないというか、僕が求める「ヴェンダースらしさ」が失われてしまったような気がしてならなかった。

彼の経歴を見ると、2003年のジャームッシュ監督作「コーヒー&シガレッツ」を最後にキャリアが途絶えている。シーンから姿を消して15年もの月日が経過していながらもなお、常に「最も印象的な映像を撮るカメラマン」として僕の意識の中では明確な存在感を保っていた。

不世出のカメラマン、ロビー・ミューラー。ご冥福をお祈りいたします。

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