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GPTー4でゲーム企画がめちゃくちゃ楽しくできる!・その3

前回、「猫を探して、骨を集めるゲーム」のアイデアに対して、GPT-4 を使って世界観やストーリー、アイテムなどについて検討しました。

前回は↓こちら

今回は、その他の要素について色々と考えてみたいと思います。
(一応、今回で最終回にする予定です)

それでは、まずはゲームサイクルに関連した要素について検討したいと思います。

ChatGPTに施設を考えてもらう

長時間遊んでもらう事を考えると、ストーリーだけで無く他にもやりこみの要素が欲しくなります。

そこで、拠点作りの要素を入れたいと思います。
拠点に必要な施設ですが、ストーリーで骨を集める要素があるのでそれを集める場所と、猫といえばキャットタワーが欲しいので、その2点については指定して、それ以外の施設も含めてネタ出しを考えてもらいました。

特に説明もせずに「骨の祭壇」という施設を指定しましたが、ちゃんと「骨を集める」という要素を覚えていたようです。
このように、以前のやりとりを踏まえて話を進めるところにも、ChatGPTの賢さを感じます。
各施設によるパラメータへの影響も提案してくれているのもいいですね。

ゲームの内容がまだ決まっていないので、実際にこのまま使うわけではありませんが、アイデアのとっかかりとしては充分だと思います。

猫たちと戯れるためのミニゲーム

拠点要素がプレイヤーのモチベーションやゲームサイクルに影響することもしっかり把握しているようですので、今度は猫と交流する要素としてミニゲームの案についても考えてみたいと思います。

漠然とした指示にもかかわらず、ちゃんと猫の特徴を考慮したミニゲームを提案してくるのは凄いですね。
個人的には4と5が気に入りました。
特に5の「猫が物をひっくり返す」という要素は、猫を飼っている人的には憎らしくも愛らしい要素なのでは無いでしょうか?

この二つに関して、ChatGPTに感想を伝えてみました。

感想を伝えたら、そのミニゲームの詳細を教えてくれました。
ChatGPTがどや顔で解説していそうで、ちょっと微笑ましいです。

次に、このタイトルのキモの要素になる猫たちについても検討したいと思います。

キャラクターを考えてもらう

まだゲーム内容の詳細が決まっていないので、今回は猫種をもとにキャラクターを色々考えてもらいました。

猫種ごとのお特徴をちゃんと考慮してアイデアを出してくれました。
好物についても猫種について考慮しているようで、なかなか面白いですね。
ペルシャ猫の性格が「お姫様」で、好物が「特製キャットフード」って、色々と高そうだなぁ~」などと考えながら見ていくと、その要素を生かすためのゲームの仕組みなどが想像できて、よりゲーム内容を深く検討できそうです。
個人的にはメインクーンが好きなので、レオ君にはゲームで活躍してもらいたいところです。
せっかくなので、Midjourneyに描いてもらいました

モコ(ペルシャ)
レオ(メインクーン)

ゲームシステムが固まってきたら、具体的なパラメータも混ぜて案出ししてもらうと、より多面的な検討ができそうです。
一人で企画検討をしていると、どうしても視野狭窄的になりがちなので、このように気軽に他者の考えを聞けるのは非常に助かります。

ゲームタイトルを考える

最初は「猫を探して、骨を集めるゲーム」というコンセプトから検討を始めましたが、徐々に「猫と一緒に村(施設)を作り、島中を冒険するゲーム」という方向性に固まってきたので、次は仮のタイトルについて考えたいと思います。

タイトルについても、今までの検討内容を踏まえて提案してくれました。(どこかで聞いたことがあるようなタイトルも混じってますね。。。)
とりあえず仮のタイトルなので、猫の鳴き声とユートピアを組み合わせた"Meowtopia"(ミャウトピア)にしたいと思います。
ダジャレのタイトルは覚えやすく、ゲームの内容をイメージしやすいので、仮のタイトルに向いていると思います。(仮のつもりが正式なタイトルになってしまうこともありますが。。。)

また、ChatGPTに感想を伝えてみます。

ChatGPTとしても、「猫たちが主役のゲームで、楽しく冒険する島」ということを理解しているようです。

このように、思いついたことをどんどんChatGPTに投げかけると、一人で企画検討するよりも効率よく・多面的に検討を進めることができると思います。

画像生成AIにイメージイラストを描いてもらう

ChatGPTだけでなく、画像生成AIも企画検討に非常に使えます。
試しに、ここまで検討してきた内容を踏まえてMidjourneyにイラストを作成してもらったら、下記のような画像ができました。

この絵を見た段階で、いままで固まっていなかった世界観を時代劇風なものにしたくなりました。
キャラクターも「左上が主人公、右上が有能な仲間、左下がライバルキャラ、右下がお笑い担当」などと考えながら見ていくと、より検討が進みそうです。

さらに、この画像を踏まえて背景も書いてもらいました。

ちょっと異国感がありますが、かえって検討用の画像としてはいいのではないでしょうか。
このよう画像をもとに必要な施設のデザインを考えていくと、スムーズに検討作業が進められそうです。

残念ながら、画像生成AIは求めている画像が確実に生成できるわけではないですが、1枚の絵を生成するのに2・3分で済むうえに、何度でも書き直しさせることができるので、完成形が漠然としている段階でのイメージ作成には最適だと思います。

キャラ劇のシナリオを書いてもらう

ある程度キャラクターの方向性が決まったら、ChatGPTにキャラ劇のシナリオを書いてもらうのも面白いです。
残念ながらあまり長い会話劇は向きませんが、10往復程度のセリフのやり取りであれば、そこそこ使える内容を出力してもらえそうです。

下記の動画は、簡単に設定した登場人物とシチュエーションをもとに、ChatGPTに書いてもらったシナリオを使った会話シーンです。

今回は実装にティラノビルダーを使って簡単なキャラ劇に仕上げてみました。
キャラの登場や演出などはこちらで設定しましたが、セリフについてはChatGPTが出力した文章のままにしています。
少し文章に違和感がありますが、雰囲気は出ているのではないでしょうか?

スクリプトに組み込む際に改行位置など多少加工が必要ですが、プロンプトの設定などに慣れてくれば、ほぼコピペ程度の作業でティラノビルダーへの組み込みができそうです。
企画を考えているときに、このような会話シーンなどが見れると、制作に対するモチベーションが上がり、より検討作業が進みやすくなるように思います。

まとめ:ゲームシステムは人間が考える

さて、ゲームの重要な要素であるゲームシステムについてなのですが、これについては人間が考えた方がよさそうです。
先に上げたミニゲームのように、方向性についてはChatGPTも提案してくれるのですが、ゲームの細かな内容についてはまだ難しいようで、出てくる内容もコンセプトの状態から先に進まなかったり、よくあるゲーム性の内容だったりと、そのままでは使えないものが多いです。

とはいえ、方向性や細かな要素の案出しをしてくれるだけでも検討作業が非常に進めやすくなるので、ChatGPTを使った企画検討はかなり有効だと思います。

ということで、ChatGPTを使った企画検討の方法について色々と考えてみましたが、いかがでしょうか?
残念ながらChatGPTは新しいことを考えるということは得意ではないので、ゲームの面白さの最後の最後は人間が考える必要があるのですが、検討作業の多くの場面で、様々な手助けをしてくれそうです。
特に大量のデータを用意したり、繰り返しの検討や多面的な視点が必要な時にはありがたい存在です。
プロンプトの設定によっても面白いことができそうですし、企画職にとってChatGPTは強力なツールになるのではないでしょうか。


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