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言語が持っている付加価値

大学生時代の僕は就職活動に迷っていました。僕が就職をしようとしていたときは就職氷河期と言われていた頃の最後の方で、就職内定を取ることは年々やりやすくなってきた頃でしたが、迷いがありました。

同じ大学に通う学生たちは、もちろん同じようなことを学び、同じようなスキルを持って社会に飛び出していきます。その中で自分は他の学生と比べて劣ってはいないように思いましたが、特に優っているところもないなと思い、何か特別な要素があればと常に考えるようになっていました。

特別な要素としての英語

その特別な要素として、あるときふと思いついたのは英語力です。

英語力があれば、大学で学んだ知識にプラスして、就職を優位に進められるだけではなく、就職した後も、他の新卒や若手社員と比べて優位を保てると思いました。

思い立ったらそばから英語を学ぶためにアメリカに留学しました。大学の知っている限りの範囲では同時期に留学した人はいなかったと思います。アメリカで1年弱英語の勉強を行い、帰ってきた後、システムエンジニアの会社に就職しました。

その会社を選んだ理由として、会社の規模はそこまで大きくないものの、海外での事業にも進出しており、英語を使う機会があるということがありました。

システムエンジニアとして働くことは、大学時代に学んだ情報処理やプログラミングなどの知識が活かせることだったため、専門分野を活かせる分野です。

ある時の社長とのやりとり

社長と話す機会は新入社員にとってそんなに多くないのですが、ある時社長を含めた懇親会が社内でありました。役員の人が僕のことを社長に紹介してくれました。こいつは英語もできるやつなんだと。

僕は入社式以来の社長との会話になるので、そのときは非常に緊張したのを覚えているのですが、英語を使って仕事をしたいのかというふうに社長に問われて、咄嗟に出た言葉は、

「はい、ただ、今はまずエンジニアとしての地力を高めることに注力しています。英語力はそれまでに継続的に高めておき、いつでもお役に立てるようにしておきます」

という感じの言葉でした。社長は新入社員と話すことはあまり好きではないと言うことは聞いていたので、何が地雷となるかわからなかったのですが、なるべく控えめに答えようと思い、出てきたのがそんな感じの言葉です。

だいぶ後から聞いた話だと、あいつはよくわかっている。と言うように社長が言っていたようで、とりあえずほっとしたのを覚えています。

英語力は全面に出さない

就職活動をしていたときに覚えたのは、英語力を全面に出すとあまり良い結果を産まないと言うことです。今回社長と話をしたときにもそれを思い出して言葉を選びました。

英語力を全面に出すことは、相手からすると、英語だけの人と言うふうに思われます。人によっては英語の自慢ばかりするんじゃない。と言うふうに思われます。今は変わってきているかもしれませんが。

でもその気持ちもわかります。僕が面接をする側だとして、その人がどう言った人なのかを見たいときに、英語というスキルだけについて話されると、それはわかったけど他にないの?って思います。会社側が社員として良し悪しを判断するときにはきっと。

英語に限った話じゃないですが、言語はできて当たり前とは言わないが、その人がどんな仕事ができるかと言うのが基本の軸としてあり、そのうえであったらさらにいいねという位置付けだと思います。

全面に出さず、あればなおよし。強いていうなら英語という言語をマスターする努力ができる人という面を押したほうが良いです。

では今日はこの辺で。




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