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まぶたは閉じられていても
朝のまどろみの中で瞼もひらく前
開け放たれた窓から
心地よい風が吹き抜け
まだ動き出していない街の気配
遠くで鳥のさえずりが聴こえ
時々車の走る音がし
シンとした中に
どこかで掃いている音がする
![](https://assets.st-note.com/img/1690103312611-3Z4dZ4xzbd.jpg?width=800)
少しすると
どこぞのお家から
ふわりと味噌汁の香りが届く
まだ瞼はあけてないけれど
豊かだなあー と思う
いま のここに
まだ瞼もあけていないのに
音や香りが漂い 感じられて
心地よさが ひろがっている
何もみえてはいないのに
それらが全て感じられる
この 創造しうる世界は
とっても豊かで あたたかで
![](https://assets.st-note.com/img/1690103489656-BS7nlEHAeU.jpg?width=800)
風が通り抜ける肌感覚
さまざまな音
ふわっとひろがる香り
いま の ここ に
それらが既に全てあって
感じられる身体もある
![](https://assets.st-note.com/img/1690103644381-lSs5hzbuFv.jpg?width=800)
そして記憶がポロリと
欠片を置いていく
ああそうか
わたし という思いも
記憶なんだな
その当り前さが
すーっと消え去って
また わたし が始まり
瞼がひらかれる
![](https://assets.st-note.com/img/1690103731003-OPg74gTJ3x.jpg?width=800)
無音の豊かさの中の
わたしが始まる
ありがとうございます。 お受けしたサポートのお気持ちは、この巡りのなかで循環させられるよう、ありがたく使わせて頂きます。感謝致します。