外側上顆炎について その2
今日も柔道整復師、理学療法士、整体師の方、新人の方に向けて、僕の実際行っていることについて書いていきます
今日は外側上顆炎についての2回目です
上腕骨外側上顆炎での施術のポイント
①前腕伸筋群の伸張性の低下、筋力低下
伸張性が低下している状態は、筋緊張の亢進や短縮が考えれます
伸張性が低下することによって、外側上顆に強い伸張力が加わりますので外側上顆にストレスがかかります
②前腕回内可動域制限
前腕の回内が制限された状態では、手関節を背屈する際に、普通に背屈する時より、より強くの手関節の背屈、尺屈が加わるとされています
結果、前腕伸筋群の活動量が増えるので、緊張が高まりやすくなり外側上顆炎を引き起こしやすくなります
回内制限の原因は、筋や筋膜の要素や上橈尺関節、下橈尺関節、前腕骨間膜の要素がありますのでそれぞれアプローチしてみるのもいいと思います
③上橈尺関節の不安定性
上橈尺関節が不安定な場合には、橈骨が過剰に動くため、橈骨頭が前腕伸筋群や腕頭滑液包を刺激することにより疼痛が出現しやすくなります
橈骨頭には橈骨輪状靭帯が覆っています
橈骨輪状靭帯には回外筋の腱が付着しているようで、回外筋の収縮によって安定が得られることもあるようです
回外筋の促通を行うことによって、安定性が得られるケースもあるようでした
短期間で結果を出すポイント
外側上顆炎を施術する際は、起始部、停止部の筋膜の癒着が多く見られるケースが臨床上多く感じます
短橈側手根伸筋と総指伸筋は隣り合っていて、背屈時に両筋は尺側へ移動します
総指伸筋が背屈時に尺側へ動かない場合は、短橈側手根伸筋がうまく尺側へ移動できないということなので、結果外側上顆にストレスがかかることも予想されます
特に起始部では伸筋群同士は隣り合っているのでその筋膜と筋膜の間が癒着するケースが多いと思います
施術はそれぞれ癒着した筋膜同士を剥がすようなイメージで手技を行うようにしています
停止部も同様で短橈側手根伸筋の停止部の腱は、背側骨間筋に続いているらしくそこもアプローチしています
外側上顆炎は筋のトリガーを見つけて施術するよりも、筋膜からのアプローチをする方が施術効果を得られやすい印象を受けます
疼痛が減少してきた段階で、筋力強化などを行います
痛みが出現した部位ばかり、いわゆる結果ばかりの施術では、なかなか効果が出ませんので、原因を探して施術を行うようにしましょう
明日も頑張りましょう
ではまた
参考 運動療法のなぜがわかる超音波解剖
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?