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レトロコスメ研究会

こんにちは!北尾化粧部の ぐっさん と申します。

北尾化粧品部のnoteが始まって約一ヶ月が経ちました!
社内メンバーが輪番でそれぞれ自由に書いていますが、楽しんでいただけていますでしょうか?
大体このメンバーで書いていこうと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします!

さて、今回は北尾化粧品部のレトロな昔の商品を紹介、というか分析していきたいと思います。
というのも私、古いものが大好きで休日は蚤の市に出かけたり、雑貨屋さんでお宝発掘するのが大好きなんです!100年以上も歴史ある会社の古い商品を語らずして、どうするの!という勢いです。(ここまで早口)

北尾化粧品部の歴史についてはこちら↓の投稿に少し書きましたので、合わせて読んでみてください。


1960年代アメリカのイヤリング、戦前のチェコのブローチ、背景は1960年代アメリカ タンジー社の広告。かわいい。

レトロな化粧品ってとっても魅力的ですよね!
当時の流行や生活がみえて楽しいです。何を考えながら商品を作ったり、商品を使っていたのだろう?とちょっと妄想も入りますが、一番最初の投稿に載せた写真の
「HOMEI BELTA(ホーメイ ベルタ)」を見ていきたいと思います。

HOMEI ベルタとHOMEI ウィークリージェル

「HOMEI BELTA(ホーメイ ベルタ)」の名前の由来

HOMEI(ホーメイ)
鳳鳴(ほうめい)が由来で、鳳凰が鳴くという意味です。
鳳凰とは中国の伝説上の霊鳥であり縁起が良いとされる鳥です。また、鳴かない鳥と言われているため、鳴くことは非常に珍しいとされています。
「縁起がよく珍しいもの」→「HOMEI」と命名された経緯になっています。
この由来は社内でも知らない人はいない程定番なのですが、問題は次です。

BELTA(ベルタ)
こちらは憶測になるのですがイタリア語ではないかと思われます。
イタリア語でBELTÀという単語は「美しい、美しい人」という意味に
なります。化粧品に合うネーミングを付けたのでしょう。

HOMEIブランドは現在でもネイル商品のブランドとして展開しています!
ぺりっとはがせるジェルネイルでおなじみ、ウィークリージェルなどがあります。

何の化粧品?

ではこの商品、瓶に入っているけど何の化粧品だったのだろう?社内に何か資料は残っていないだろうか?
……名前の由来の”憶測”からお察しの通り、残念ながら残っていないとの
事でした。情報が無いんです!これは困った!
ただ勝手なことは書きたくないので地道に調べるしかなさそうですね。
インターネットで調べる?いやいや、本です!図書館パワーで分析してみました!

もう一度写真をじっくり見て……

ラベル……!かわいい〜!!
後ろも

あ!後ろの説明文!「無鉛水白粉」って書いてある!白粉なんでしょうけど、無鉛?水?なんだろう?調べていきましょう。

まず無鉛について。

『人のからだに健康被害をもたらすにもかかわらず、鉛白粉は明治になっても愛用されていた。ただ、その毒性は業界関係者の間で早くから問題視されており、無害な白粉をつくろうという取り組みがはじまった。(中略)
明治30年代後半から無鉛白粉が続々と製品化され、化粧品産業の主力商品に育っていった。』

「化粧の日本史 美意識の移りかわり」著者 村山博美 発行 吉川弘文館

なるほど〜だから毒性が無い、安全だよという事を商品に表記していたんですね〜。北尾化粧品部の創立が1919年(大正8年)なので明治終盤に無鉛白粉が主流になった点とも一致してきますね!

次に水、水白粉です。

『明治後期から大正時代にかけて、女性の職場進出や洋装化に伴い、化粧も西洋の影響をより強く受けるようになり、その方法も多様化した。和装用の厚化粧に加え、洋装に合う、薄化粧、早化粧などがTPOに合わせて使い分けられるようになったのである。水白粉:薄化粧や早化粧に手軽に使用出来るようにした水溶性タイプ。』

「浪漫図案 明治・大正・昭和の商業デザイン」編者 佐野宏明 発行 北村推古書院

和装、洋装の女性それぞれに合う化粧品があったんですね!現在もTPOに合わせて化粧品を使い分けるので、当時もそんな感じだったのでしょうか。それにしても、この瓶には昔は液体が入っていたんですね〜粉部分が妙に固まっていたのが気になってはいましたが。

HOMEI BELTA(ホーメイ ベルタ)は鉛の入っていない安全な洋装用の水白粉ということがわかりましたね!やったー!

表のラベルデザインについても語っていきたいのですが、現在の商品も紹介しないと怒られそうなのでまたの機会に書きたいと思います!

無鉛水白粉について書いてきましたが、現在の北尾化粧品部でも安心安全なフェイスパウダーを発売しております。
「シルクパウダー」その名の通りシルクの成分が入っています。

シルクパウダー100です。パフもふわふわ!

3種類ラインナップがあるのですが、中でもシルクパウダー100はシルクの成分しか入っていません。シルク、すなわち絹の成分100%がフェイスパウダーになっているということです!
シルクは保湿成分なので顔に着けたまま寝てしまっても、もちろん大丈夫です。さらに石油系成分や鉱物油、香料などが入っていない、お肌にやさしいフリー処方になっています。こちらの商品もぜひ見てみてくださいね!

まとめ

今回は北尾化粧品部のレトロコスメ「HOMEI BELTA(ホーメイ ベルタ)」を紹介してみました。
昔の様子がすこ〜しだけわかって楽しかったですね!
主に書き手が一番楽しんでいるようになってしまいましたが!
北尾化粧品部がこんな感じの会社なんだ、ということが少しでも伝わればと思っております。最後までお読みいただきありがとうございました!

筆者:ぐっさん
業務担当:デザイン全般
趣味:古いもの収集、パッケージ収集、旅行、お絵かき、ゲーム

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