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【枕】意外と知られていない素材?エラストマーパイプ枕のススメ

「まくらの素材(中身)は何がおすすめですか?」
接客しているととてもよく聞かれるのがこちらの質問です。
が、どの素材も一長一短ありこれがなかなか回答が難しいもので、、、
スパッとこれ!と答えられないのがもどかしいのです。

ちなみに枕の中材に求められるのはこんな感じです。

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例えば羽根の枕だと、①吸湿性②放湿性⑥音がしないなどのメリットがありますが、独特の臭いや洗えないなどのデメリットがあります。
ポリエステルのわただと天然素材のような吸放湿性も通気性もありませんが、音や臭いがなかったり洗えたりというメリットがあります。

と、大体の素材はメリットデメリットそれぞれあるのです。
が、中にはメリットが多いのにデメリットが少ない!という素材もあります。それがエラストマー樹脂で作られたパイプです。
※エラストマーはゴムのように弾性をもつ柔らかい素材で、熱を加えても軟化しない「熱硬化性エラストマー」と、熱を加えると軟化し、冷やせばゴム状に戻る「熱可塑性エラストマー」(ねつかそせいエラストマー)があり、枕のパイプに使われているものは後者が多いと思われます。

エラストマーパイプの良いところは、ほとんどデメリットがないことです。一般的にパイプ、と言われるものは透明なストローを切ったようなもので、ポリエチレン素材のものになります。

一般的なポリエチレンのパイプ

メリットとしては③の通気性、⑧の洗える、という部分が大きいですが、対するデメリットとして、流動性が高いため⑤型崩れがしやすく、⑥音が出やすい、という点が挙げられます。

一方エラストマーのパイプはメリットとして③の通気性、⑧の洗えるはそのままに、流動性が下がるため⑤の型崩れと⑥の音が抑えられます。
さらに、もっちりとした感触はパイプよりも低反発ウレタンに近い使用感でありながら沈み込まないため、寝返りも打ちやすくなります。
しいてデメリットを挙げるとすれば、高いことです。(値段が)
※熱には弱いですが、枕に高熱が加わる事はよほどないと思いますので問題ないかと思います。(枕本体にアイロンがけとかしたらダメですよ!)

良いことばかりの素材のわりに、市場にエラストマーパイプの枕はそんなに多くはありません。素材自体の値段が高く、どうしても販売価格が高くなってしまうからです。
そのためオーダー枕等の売価の高いものに使われたりすることが多いです。(市場価格22,000~44,000程)
が、それでも相応の寝心地とメリットがある素材だと思うので、機会があれば是非試してみてください。


キタムラでもスレプトという全面にエラストマーパイプを使用した枕があります。比較的低めで凹凸が少ないフラットな枕で寝返りもしやすく、上下を反転させることで首の支え方が変わり二通りの使い方ができる枕です。

スレプトの内部構造(部屋ごとに高さ調整可)

もちろん部分的な高さの調整ができ、中材無料サービスにも対応しています。

ちなみに私もスレプトをメインの枕として使っていますが、全面エラストマーパイプの枕としては価格も低めで、オススメの一品になっております!

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