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コラボレーションの可能性を広げたい。Strapというサービスに込めた想い

こんにちは!グッドパッチというデザイン会社で自社プロダクト事業部の責任者をしている北村(@kitamu333)と言います。

本日、Strap(ストラップ)というサービスのβ版利用登録を開始しました。

Strapとは、リモートコラボレーションの可能性を広げるクラウドワークスペースを提供するサービスです。

今日は、なぜStrapというサービスをグッドパッチが開発しているのかお伝えしたいと思います。

その前に、簡単に自己紹介させてください。私は2016年3月にUXデザイナーとしてグッドパッチに中途入社しました。クライアントワークの事業部で、UXデザイナーとして事業課題を解決する業務を経験した後、UXデザイナーユニットのマネージャーとして、クオリティー監修、UXデザイナーの採用と教育に取り組みました。現在は自社プロダクト事業部の責任者として、Prottというプロダクトの運営と新規プロダクトStrapの立ち上げに関わっています。

Strapとは?

Strapとは、チームでプロジェクトを進める全ての人向けに、クラウドワークスペースを提供するサービスです。無限のワークスペース上で、テンプレート機能を利用して情報を素早く視覚化し、クリックひとつでURLを発行してチームに共有することができます。リアルタイムで共同編集することができ、チームメンバーは好きな場所にフィードバックすることができます。作業の効率化、コミュニケーションの効率化、そしてコラボレーションを通じて新しい価値を生み出します。

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期せずして、新型コロナウイルスの感染拡大によりテレワーク・リモートワークの導入が進みました。同じ場所にいる制約を飛び越えながらプロジェクトを推進することが必要になる今、チーム全員で同じ情報を共有し作業するようなコラボレーション空間を実現することが可能となります。

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Strapの開発に至るまでのストーリー

Strapを開発しているメンバーは、実はProttというサービスを開発しているメンバーで構成されています。

グッドパッチの代表的なプロダクトであり、2014年にリリースし現在6年目を迎えています。これまで様々なパートナーに利用して頂いていて、世の中にプロトタイピング思考をインストールできていることは、大変嬉しく思っています。

そんなProttを運営するチームである自社プロダクトの事業部(Product Div.)のこれまでの道のりは決して平坦ではありませんでした。

Prottがリリースされた頃と比べると、ここ数年UIデザインにおけるプロトタイピング市場の競合は多くなりました。それにより、Prottの成長は鈍化していてProduct Div.として次の一手をどうするか試行錯誤の連続でした。

社内ではかつて、Prott2という大きなプロジェクトが動いていて、Prottをフルリニューアルするというものでした。開発に2年弱ほどかけていたのですが、最終的には中止するというすごく重い決断をすることになりました。Prottには今後フルリニューアルするほどの大きな投資はしないという判断になり、Product Div.の規模は一度縮小されることになります。ちょうどグッドパッチの組織崩壊の時期とも重なったこともあり、退職者が多くでました。Product Div.にとっては、かなり苦しい時期を過ごさざるを得ない状況でした。

今後のProduct Div.を考えた時に、事業部を解体するかどうかの判断まで迫られましたがプロダクト開発は続けるという判断をしました。何故そんな判断をしたか?それは、自分たちの課題に向き合い、自分たちが使いたいプロダクトを作ることはグッドパッチの文化だったからです。Prottはまさにこの文化を体現したものでした。

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グッドパッチには、デザインの力を証明するというMissionがありますが、Design Div. (クライアントワークの事業部)は人を介してデザインの力を証明し、Product Div.はツールを介してデザインの力を証明するという役割でお互いを支え合うという構図があり、これがグッドパッチのユニークな点でした。2016年に中途入社した私も、この部分に大きく共感して入社を決めたことを思い出します。

大切にしている文化を簡単に諦めることはできませんでした。さらに、我々は失敗を次に活かすことも文化です。次の挑戦を諦めるわけにいきませんでした。

そんな背景があり、次なるプロダクト開発を決めることになりました。

Strapのアイデアに至るまでのストーリー

Strapはどんな経緯で生まれたのかお話したいと思います。実は、Prottの学びがStrapに繋がっています。

Prottの事業継続上での悩みは、UIデザインのプロトタイピングフェーズが終わってしまうと利用頻度が減り解約が発生しやすいということでした。そこで、もっと幅広いフェーズで利用されるものはないだろうか?そして、グッドパッチだからこそできることはないだろうか?という問いを立てました。

Prottの解決したかった課題に目を向けてみると、ProttはUIデザインのプロトタイピングフェーズにおける「認識のズレ」をなくすものです。この「認識のズレ」は、何もプロトタイピングフェーズに限ったことではなく、全てのフェーズにおいて発生しているという点に注目しました。

チームで進めるプロジェクトのスピードが遅く、質が上がらない原因はチーム内の「認識のズレ」を解消することが難しいからと言えます。「認識のズレ」を解消するために多くの時間を費やしたり、ズレを解消できずそのまま進んでしまい後で大きく手戻りをしてしまって時間がかかってしまう。そんな経験あるのではないでしょうか?

では、なぜ共通認識を取ることが難しいのでしょうか?

それは、共通認識をとるために言語に頼りすぎている部分が多いからだといえます。言語というものは非常に曖昧で、不確実性の高いコミュニケーションのアプローチです。同じ言葉でも違う捉え方をしてしまうことが往々にしてあります。テキストコミュニケーションのみに頼るのはかなり難易度の高いアプローチです。逆にリアルで一緒に体験することで「認識のズレ」を極限まで抑えることができます。

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非言語による共通言語のつくりかた|kuni|國光俊樹 より画像引用

では、なぜ言語に頼りすぎてしまうのでしょうか?

それは、言語以外のアプローチで表現するにはハードルが高いからだといえます。図や絵を書いた方が伝わりやすいという場面は多くみられると思いますが、誰でも簡単に表現することは難しいといえます。私たちデザイナーは、言語や図・ビジュアル・映像といったアプローチを使い分けコミュニケーションを取ることで共通認識を生み出します。そう考えると、私たちデザイナーの仕事の本質は、コミュニケーションアプローチを使い分けて共通認識を生み出す所にあります。

Strapの話に戻すと、プロジェクト全てのフェーズにおいて発生しうる「認識のズレ」を無くすためのソフトウェアサービスは可能性あるのではないかという話になりました。言わば、Strapは誰でも(広義な意味での)デザイナーになれるというのを実現するサービスとして誕生しました。

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素早く形にし、チームで同じものを見てコミュニケーションを多く取ること、これはProttの思想と同じです。StrapはProttチームのメンバーが引き継いでいるという話をしましたが、実は思想もProttを引き継いでいます。ちなみに、Strapには「繋ぐ、結びつける」という解釈があり、思考・情報・人・チームなど様々なものを「繋ぐ、結びつける」という意味が込められています。このあたり、詳しくはまた別の機会でご紹介できればと思います。

私のストーリー

ここまでが、Strapというサービスに込めた想いのストーリーでしたが、私のストーリーも少しお伝えします。私は2020年2月にDesign Div. からProduct Div. への異動となり、事業責任者を担当させて頂いています。

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異動のオファーをもらったのは、2019年の冬でした。Product Div. の事業責任者を兼任していた代表の土屋との1on1で、「Product Div. でStrapを誰に任せるか考えたらお前しかいない、適任だ」と言われました。「適任」という言葉には色々な意味が含まれていました。

まず、UXデザイナーとしての経験が活かせるということ。次に、クライアントワークの経験が長いため、Strapを利用するクライアントへの理解があるということ。さらに、事業責任者を内部から登用することが重要であること。という意味合いでした。「条件全部揃ってるからな」と言われましたw

異動のオファーをもらった時、一度持ち帰らせてくださいと伝え、自分のWillとも向き合ったのを記憶しています。

私のファーストキャリアはエンジニアで、ものづくりが好き、自分が使いたいものを作るという所にモチベーションの源泉がありました。そして、グッドパッチを知ったキッカケはProttで、こんな便利なサービスがあるのかと感動した記憶があります。中途面接を受けた時に、Design Div. とProduct Div. が両輪でお互いを支え合うという文化に強く共感して入社を決めたことも思い出しました。

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自分が使いたいものを作ることができる環境で、Prottのような感動するサービスを作ることができるかもしれない、そして入社時に強く共感した組織の文化を強くすることができるかもしれない。そこでチャレンジできることは、なんて恵まれた環境なんだと思いました。

最初聞いたときは驚きましたが、これはもうやるしかない!となり、すぐにDesign Div. の執行役員 General Managerの松岡に伝えた所、「応援するよ!」と快諾して頂けました。急な決定で大変だったのにも関わらず、全て巻き取ってくださったことには感謝しかありません。そこから、すぐに事が進み異動となりました。

グッドパッチは私に限らずですが、色んな人に機会が与えられる環境であると思います。人の成長がグッドパッチ成長のキードライバーであると捉えているためです。そういう機会を提供してくれた方々への感謝ととともに、私が次の誰かの成長機会を提供できるようになりたいと思っています。

Strapが描く未来について

Strapは、2020年夏頃に正式リリースを予定しています。もう少し後でのβ版発表タイミングも検討しましたが、少しでも早くお伝えしたいという結論に至り、このタイミングで事前登録を開始させて頂くことになりました。

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期せずして新型コロナウイルスの感染拡大により、世の中の価値観が一気に変わる時期に私たちはいます。働き方も大きく変化しました。テレワーク・リモートワークの導入が進み、変化に対応することが今求められています。その変化に対応していく上でStrapは必要なプロダクトです。アフターコロナの世界においても、コラボレーションを促進するサービスとしてStrapは必要なプロダクトです。さらにその先にはStrapを利用して情報の再利用性、情報をどのように資産化するかなど、未来を考えるとStrapのアップデートの先に追いたい未来はたくさんあります。

市場には、miroなどの海外の競合サービスもあります。しかし私たちは日本発のデザイン会社として、日本ならではの慣習の中で出てくる課題(例えば、Excelで仕様書を作る、PowerPointでワイヤーフレームを作る etc)を解決したい思っています。そして、私たちはStrapを通じてデザインの力を証明したいというグッドパッチにしか持ち得ない強い意志を持って前に進んでいきたいと思います。Strapというサービスを通して、世の中により良いサービスが生まれ、世界が前進することを願い、開発を進めていきます。

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さいごに

β版をチームで利用してみたいという方は、利用登録をよろしくお願いします。β版の提供期間内は無償でお使い頂けます。順番にお知らせいただいたメールアドレス宛にご案内を送付します。ご案内にお時間をいただく場合もあることをご了承ください。正式版のリリースは現在2020年夏頃を予定しています。

Strapはまだβ版ですので、ここからユーザーの皆様にフィードバックをもらいながら正式版までクオリティを高めていきたいと思います!

さいごに1つだけお知らせさせてください。グッドパッチでは、デザインプロセスの体験を1dayに凝縮したワークショップを企業様にご提供しています。現在、完全オンラインでご提供しています。ワークショップ内ではStrapを利用した内容になっています。随時説明会を実施していますので、ご興味あればこちらより気軽にご応募ください。

ここまで長文を読んで頂いた方ありがとうございました!



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ありがとうございます!
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クラウドワークススペース『Strap』 @strap_app とプロトタイピングツール『Prott』 @prott_jp の事業責任者をしています @GoodpatchTokyo / エクスペリエンスデザイン / HCD-Net認定 人間中心設計専門家 / 柴犬が好き