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選定直前集中投稿#2: 学童保育の色々な運営組織形態とその特徴

こんにちは、理事長の青柳です。
まずは告知、10/6 は北本市役所で「親子交流フェス」に出店します!

さて、指定管理者選定日まで続くか?選定直前集中投稿シリーズ Day2

学童保育の色々な運営組織形態

他にもあるのかもしれませんが、以下に組織形態とその一般的な特徴を列挙してみます。

公設公営

完全に行政が運営しているタイプです。

特徴としては、行政が直接運営しているだけに、保育スタイルは無難なところが多いのではないでしょうか?裏を返せば、お役所仕事的な感じになることもあると思います。

指定管理者制度は、施設の効率性やサービス向上のために導入されました。これは、行政だけではなかなかサービス向上するというのが難しい、ということのあらわれではないでしょうか?

企業運営

いわゆる株式会社による運営です。

株式会社は運営のために利益を上げる必要があります。しかも、法人税を取られてしまうため、ある程度大きな額の利益を必要とするでしょう。

そもそも、学童保育という事業は儲かるものでしょうか?うちだけかもしれませんが、決算書を見る限り全然儲かりません。なぜなら、指定管理者制度は業務遂行に必要とされる妥当な額で行政と契約するからです。ある程度経費削減などを頑張って黒字を出すことは可能ですが、微々たるものです。

では、なぜ企業が参入してくるかというと、多くの子どもたちにリーチできるポジションだからではないでしょうか?例えば学習サービスをしている会社が学童保育をすれば、自ずと宣伝になりますよね?

起業運営のリスクは、他事業の影響による倒産や、黒字を出すための人件費等のコスト削減(人材リソースが乏しくなる)、などが挙げられます。詳しくは書きませんが、実際の事例は探せば色々出てきます。

父母運営

文字通り、利用者による運営です

学童保育は、共働きが必要になってきた時代に、地域の父母が自分達の子供たちのために、と始めた事業です。保育内容については、自分達の子どものためなので、悪いわけはありません。むしろここが原点です。

しかし、自分がフルタイムで働いているというのに、学童保育の運営業務も行うというのは非常に大変です。平日働いて、休日は学童運営のために働いて、という感じになってしまうでしょう。

特に、会計に関して言えば、行政の補助金などを含めると相当な額を扱うことになります。これは大変なプレッシャーですし、行政からしても法人格の無い組織に公金を投入するというのもリスクです。実際、うさぎっ子クラブも父母運営でしたが、このような経緯から NPO 法人化したという歴史もあります。

NPO運営

NPO 法人による運営です。

NPO 法人も色々ありますが、多いのは地域の NPO 法人運営です。大抵は、上記の父母運営から法人格を取得して NPO 法人になったというケースが多いのではないかと思います。

NPO 法人は株式会社とは違い、利益を追求しない非営利事業を行う組織です。ですので、基本的には法人税はかかりません。黒字分については、事業の方に充てることができます。つまり、子どもたちのために利用できます。

では、NPO 運営の弱点は何でしょうか?これは完全に私見ですが、運営体制の弱さです。上述の通り、父母運営の延長で出来た組織ですので、大抵は法人運営の素人が運営しているケースが多いです。責任体制が不明確、判断が遅い、全体管理スキル不足、業務効率の悪さ、などなど・・・
何を隠そう、うさぎっ子クラブが完全にそうでしたので! 笑

あえて言おう「スーパーNPO法人」であると!

スーパーNPO法人、ちょっと命名がベタですが、まあいいでしょう。
スーパーNPO法人とは、父母運営の家庭的保育と、企業並みの組織運営スキルを兼ね備えた組織のことです。(一般用語ではないです 笑)

「子どもたちのために」、という思いが大前提

まず、学童保育は子どもたちへの愛情が大前提です。これがなくては何も始まりません。このあたりは、元々が父母運営を母体とした組織であるうさぎっ子クラブ。この形で50年もの年月を歩んできました。大規模になった今でも、手作りおやつを提供していたりするあたりに、その片鱗がうかがえると思います。

「思い」だけでは運営は成り立たない

刻々と変化する状況に対応するため、支援員は多忙です。そして、子供たちとの関わりの他にも、様々な業務を必要とされます。また、近年の学童利用者数の増加も無視できません。こういった大変な仕事を「現場任せ」にして良いのでしょうか?良いはずがありません。これでは支援員は疲弊するばかりです。

そこでポイントとなるのが本部組織です
本部は保育現場の状況を的確に把握する必要があります。どのあたりが支援員の負荷になっているのか?トラブルの原因は何か?など、常に業務改善を検討していかなければなりません。

では、どのようにすれば上手に本部運営ができるのでしょうか?
これは、ビジネススキル、ビジネスフレームワーク、ICT・DX化など、近代的な要素を適切に導入することで解消できます。このあたりは、IT の現場の最前線に立っていた知識が大いに役立っています。

運営の良し悪しなどは、自己資金運営であれば別にどうでも良い話かもしれません。しかし、学童保育の資金の大半は、大切な税金をお預かりして運営しています。税金を使わせていただく以上、業務が効率的であること、利用者がサービスに満足することなど、常に上を目指して改善していかなければいけないと思っています。

父母運営の良さと、企業運営の良さを兼ね備えたスタイル

というわけで、近年の学童保育運営には「子どもたちへの愛情」と「組織運営スキル」が要求されます。この辺りを兼ね備えているのが、スーパーNPO法人であるうさぎっ子クラブですよ、という話でした!笑

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