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性格は家族によって形成される?

性格は家族によって形成される。つい最近までそう思っていた。事実 僕がそうだったからだ。

おしゃべりな母、母に比べると少し無口な父、ヤンチャでお調子者 愛されキャラの兄、僕、ワガママな妹の5人家族。三兄弟の真ん中だった僕は、周りの大人が喜ぶようなことを言う''いい子''に育った。兄や妹が欲しいものを両親におねだりをしているとき、ついお金のことを心配して「欲しいものない」と言う。そんな子供だった。それは誕生日でも変わらなかった。今思えば、可愛げのない子供だったのかもしれない。

家族で食事をするとき、兄が会話の中心だった。兄がおもしろおかしい話をしている横で、僕は相槌を打っているだけでよかった。
それもあってか、学校や親戚の集まりでも僕は常に聞き手に回って、自分のことをあまり話さない大人しい性格になった。

それは小学生になっても変わらなかった。顔色を伺いながら相槌を打つ対象が大人や兄から同級生になっただけだった。 「俺と話してて楽しいかな」なんてことを考えながら人と話していた。
中学生になって習い事のサッカーが忙しくなり、家族と過ごす時間より、チームメイトといる時間の方が多くなった。チームメイトといる時は「兄が反抗期で妹はワガママだから、俺はしっかりしないと」なんてことは考えずに済んだ。人の顔色を伺いながら話さなくてもよくなったのだ。しかし自分から話をしたことがなかったので、兄の話し方を真似てコミュニケーションを取っていた。少し惨めに感じたが、周囲から「面白い奴」と思われるようになってから深く考えなくなった。

高校生になってからは所属するグループによって性格や話し方を使い分けるようになった。
しかし、しばらくすると、どの性格が本当の自分なのかよくわからなくなってしまった。いわゆる キャラが定まっていない状態だった。当時はそんな自分が嫌になってしまい、性格を一本化した。とても楽ではあったが、同じようなグループ、同じような人としか話さなくなった。

これは大学生となった今でも続いている。
今まではこのままでいいと思っていたが、最近は色々な人と話してみたいと考えるようになった。そのためには性格を無理に一本化するのではなく、使い分けることが必要不可欠になってくる!…と思う。
所属するグループによって性格をガラリと変えるのではなく、核の部分はそのままにし、グループに合わせた性格を肉付けすれば、どの性格が自分なのか迷わなくて済む!…と思う。

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当時はここまで深くは考えなかったが、今はハッキリと分かる。性格は家族によって形成されるが、周囲の環境によって変化するのだと。
当たり前だと思われるだろうが、こんなことに気づくのに随分と時間がかかってしまった。
また、これからは積極的に色んな人と関わっていこうと思う。今まで自分と合わないと感じた人から逃げてきたから、とても疲れるだろうし、ストレスもかかるだろうけど、少しだけ頑張ってみようと思う。