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のらねこ旅日記≪香港のタクシー≫

  初めての香港旅行の時、香港在住の友人Tご夫婦と食事をした後、私と友人Aはタクシーでホテルに戻ることにしました。
「香港のタクシーって道知らなかったりするんだよね」と言いながら、T とダンナさんは、捕まえたタクシーに私たちを乗せて、運転手さんに
「ISLAND SHANGRI-LA HOTEL」と、私たちの行き先を告げましたが、なかなか通じていないようでした。
そこでTが
「アイ↑ランドォ↓シャングゥ↓リィラァ↑」と訛った感じでしゃべると、ようやく通じたのか、タクシーは走り始めました。
  そして、ホテルの玄関前でタクシーが止まったので、料金を払いタクシーを降りました。
ホテルのロビーを通り、エレベーターに乗り込みボタンを押そうとすると、
私たちが泊まっている部屋の階がありませんでした。
エレベーター内に貼られているポスターには『CONRAD HOTEL』と書いてありました。
  私たちは、アイランドシャングリ・ラホテルのお隣のコンラッドホテルの玄関前で降ろされていたのでした。

  2回目の香港で、私たちは『NEWTON HOTEL』に泊まりました。
  香港在住で広東語の勉強をしていた友人Tによると
「広東語は、ラリルレロとナニヌネノの発音が一緒」だそうで、確かにホテルでもらったカードには
『麗東』と書かれており、試しにタクシーの運転手さんに、このカードを見せて「ニュートンホテル」と言うと
運転手さんに「ノー、ノー、レイトン!」と訂正されてしまいました。

 この旅行では、T が大陸側の新界の観光に連れて行ってくれました。
  地下鉄で新界に入り、まず客家(ハッカ)と呼ばれる人たちが住む古い街並みを観るために地下鉄の駅前からタクシーに乗りました。
  ところが、このタクシーは香港島のタクシーで、どうやら香港島に帰るお客さんを待っていたようでした。
  香港島に帰るために通る海底トンネルは代金が必要で、お客さんが乗っていれば料金に加算できるからです。
  新界のタクシーでないから、別のタクシーに乗り換えようとする私たちに、タクシーの運転手さんは、「大丈夫、行ける」と言いました。
  しかし、15分ほど街中を走り回って、結局、道がわからず元の駅前に戻って来てしまいました。
もちろん、料金は払いませんでした。
  その後、地元のタクシーを拾い、無事に観光を続けられました。
  タクシーの他に、乗り合いバスや路線バスにも乗り、深圳市が見える所まで行きましたが、バス停がなくて降りたい場所が近づくと声を出して運転手に告げるとか、バス停の代わりに道路にバスが停まれるゾーンが書かれていて、そこからでないと乗車できないとか、色々と難易度が高くて
『Tがいなければ無理!』と思いました。
  後日談ですが、広東語を勉強していたTは勢い北京語(いわゆる中国語)も勉強しました。
  北京語と広東語は、発音も使われる漢字も違っていて、漢字を簡単にした文字の北京語と画数の多い昔の日本の漢字のような広東語、そして日本語の漢字がTの頭の中でごっちゃになってしまい、結局挫折したそうです。





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