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のらねこ雑記帳≪タクシー①≫

  わが家は、誰も運転免許を持っていません。
昔、両親はよく自転車を使っていましたが、今ではすっかりタクシーのお世話になっています。
  私もわりとよく利用する方で、高校の時は駅から徒歩20分(山の上)かバスだったのですが、4人で乗ればタクシーの方が裏道を通るので早くて安かったので、全然知らない生徒さんと相乗りタクシーしたりしてました。
  元職場も駅からバスでしたが病院経由のバスの本数が少なかったので、間に合わなかった時は、タクシー乗り場に走りました。
そこはよく個人タクシーが停まっていて、クセ強めの運転手さんがいました。
ひげにサングラス、ダシュボード上には、観光地のお土産の金ぴかお城のフィギュアがいくつも飾ってあり、BGMは昭和のアイドル(キャンディーズや明菜ちゃん)でした。
さすがに、3日連続でこのタクシーに当たった時は、なんか気まずくて
『明日からはちゃんとバスに間に合うようにしよう』と思いました。
  この地区にはものすごくおじいちゃんの個人タクシーさんもいました。
何回かこのタクシーにも乗りましたが、ある朝、職場の病院前の道路で警備員さんに停められました。
病院の入り口に行くには、上に建物が建っている地下道のような道路を通るのですが(バスも通ります)
「中で大型車両の積んでるものが天井に引っ掛かって立ち往生しているからこちら側は通れません」と警備員さんが言いました。
「じゃあ、ここで降ろして…」と私が言う前に、おじいちゃん運転手さんは、いきなり反対側車線にハンドルを切り地下道に入ろうとしました!
次の瞬間、目の前にバスが現れ、私は
『ひっ!』と声にならない悲鳴をあげました。
間一髪、衝突は避けられましたが
『もう絶対にこのタクシーには乗らない!』と心に誓いました。
  後日乗ったタクシー会社のタクシー運転手さんが
『自分も個人タクシーやりたいけど、枠があるので、誰か辞めないとなれないんだ。○○さんとかいい加減辞めてくれればいいのに…』と言っていたので
『あのおじいちゃん個人タクシーのことね』と思いました。


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