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のらねこ旅日記≪高知上陸≫

  すっかり遠征が好きになった私は、推しのアーティストさんがライブハウスツアーを行うたびに、行ったことのない県を選ぶようになりました。
  その年は高知でのライブに行くことにしました。
今まで四国には行ったことがないのと、幕末好きなので坂本龍馬関連の観光がしたいと思ったからです。
  ライブ当日、羽田空港から高知へ向かう便が遅れていました。
四国地方の豪雨のせいでした。
搭乗口前の待合所の端の方で座っていると、同じライブに向かうとみられる
若い女性が、こちら側に歩いてきて
「今日、行きます!」と誰かに握手を求めていました。
よく見るとそこには、ライブのサポートメンバーの3人組さん(ベース、ドラム、キーボード)がいらっしゃいました。
『えっ、演者さんがお客さんと同じ時間の飛行機で間に合うの?』と、飛行機が遅れているので、とても心配になりました。
  でも彼らは特に焦っている様子もなく、雑談したり、空気イスの筋トレをしたりしていました。
幸い、飛行機はその後直ぐに飛び、私たちは無事に高知龍馬空港に到着しました。
私は市内のホテルにチェックインすると、身支度を整えてライブ会場に向かおうとしました。
今回は入場整理番号が奇跡の15番だったので、早めに行って待機したかったのです。
でも、外は雨、ライブハウスへは路線バスか市電の駅から少し歩かなければならなかったので、私はホテル前で客待ちしていたタクシーに乗りました。
少し年配の運転手さんはおしゃべりな方で、私が横浜から来て、ライブハウスに行くと知ると
「お仕事ですか?」と聞きいてきました。
「いえ、ライブを観にきたのです」と答えると
「へぇ~」と驚いたような、呆れたような反応をしましたが、降りる時に「また、どうぞ」と、名刺をくれました。
  ライブハウス前には整理番号順の待機列が出来ましたが、いつもより人が少ない気がしました。
私の前後にならんでいたお客さんによると、豪雨で鉄道が止まってしまい、関西方面の人たちが、まだ来れていないとのことでした。
実際、15番の私が5番目で入場できました。
おかげで最前列のセンター近くに場所取りできて(来れなかった皆さんには申し訳なかったのですが)
至近距離でおもいっきり楽しませていただきました。
  翌日もライブだったので、日中に坂本龍馬像がある桂浜観光をしました。
曇天の下、私以外にもライブ参加者さんがちらほら観光をしていました。
龍馬像の写真を撮り、資料館を見学してお土産を買ってホテルに戻りました。
当時は、ここに『土佐犬闘犬センター』もありましたが
『ちょっとやだな』と思い、行きませんでした。(現在はないです)
  そして夕方になり、私はまたライブハウスに出かけました。
昨日来れなかったお客さんも来れたようで、ライブは大盛り上がりで終了しました。
ところが、ライブハウスを出ようとすると、外はまさかの土砂降りでした。
傘はなく、バス停やその先の市電の駅まで歩くのは厳しそうで、どうしようと思案していると、他のお客さんがケータイでタクシーを呼んでいました。
『あ!名刺がある』と思い出した私は、昨日のタクシー運転手さんに電話をしたら、すぐに来てくれました。
ちょっとしたラッキーでした。
  最終日は、市内をぶらぶらしていると大通りで日曜市をやっていました。1kmに渡っていろいろな出店がずらっと並んでいて、そこで私は生姜シロップを買いました。
出店でない商店もなかなか楽しくて、
物珍しさから入った刃物屋さんが個人的にはツボでしてた。
お店には、ハサミ、包丁の他に斧、鎌、鉈(ナタ)、鉞(マサカリ)などが売られていて
『マサカリなんて金太郎の歌でしか知らないよ!』と初めて見た鉞に何故か興奮しました。
買いませんでしたけど…。
  

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