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のらねこ日記 ⑳

お薬事情

  猫さんたちも、10才を越えるといろいと具合が悪くなることがあり、病院で薬をもらうことが多くなりました。
  一番最初にかかった獣医さんの薬は、
全部粉薬でしてが、その後の獣医さんと、今の獣医さんは、主に人間用の錠剤を小さく割ったものを処方していました。
  これらのお薬を猫さんたちに飲ませることが、なかなかの至難の業でした。
  猫は、餌をあまり噛まずに丸飲みするというので、母は、猫缶のゼリー寄せみたいな餌に小さく割ってある錠剤を仕込んで食べさせました。
ちゃんと、食べてくれたと思いきや、
 気がつくと冷蔵庫の前に、薬が落ちている!
   なんとミケさんは、器用に口の中で餌と薬を分離し、後からこっそり薬だけ吐き出していたのです。何度やっても、結果は同じで、後で見ると冷蔵庫の前にくすりが落ちているのでした。
  なので母は、錠剤を砕いて粉にして餌にまぜてみましたが、母の様子に警戒したのか、ミケさんは頑なに口を閉ざし食べてくれませんでした。
   獣医さんに相談して、小さなピストンをもらい、薬を水に溶かして、無理矢理、口を開けて薬を飲ます方法に変えましたが、母は、ミケさんの口を無理矢理開けることが出来なくて、仕方なく歯の隙間から流し込みましたが、直後に、ぺっと吐き出されてしまいました。
  それならばと、母は薬を流し込んだ後、ミケさんの口と鼻を塞ぎましたが、そろそろ大丈夫かと、手を離したとたん、ミケさんは、ぺっと薬を吐き出しました。
ミケさんの粘り勝ちです。
  結局、粉にした薬を少量のバターに混ぜて、口の回りに塗りたくり、なめさせる方法に落ち着きましたが、塩分はよくないので、そのためだけに、わざわざ、安くならない無塩バターを購入することとなりました。

なめんなよ!


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