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のらねこ旅日記≪スキー天国≫
ある年、友人Cから北海道の『クラブメッドサホロ』に誘われました。
クラブメッドはオールインクルーシブのホテルリゾートで、3食付きでアクテビティも無料、スキースクールも無料です。
タイムレースがあるそうで、前回挑戦したCは、更なる高みを目指してスクールに入り、レースに再挑戦して順位を上げたいようでした。
万年初級者の私は、そこまでの熱意はありませんでしたが、北海道のパウダースノーは憧れだったので、一緒に行くことにしました。
そこは、まるで海外リゾートでした。
元々、フランスのホテルリゾートなので食事はほぼ洋食ビュッフェ、ハウスワインも飲み放題(私もCも下戸)で、
大きなテーブルに相席でお客さん同士ワイワイと親交を深めましょうというコンセプトでした。
食後はスタッフによるショーが催され、皆さん一緒に楽しみましょう感が全面に押し出されていて、そのためか客室にはテレビがありませんでした。
ここで私とCは、午前と午後それぞれのクラスのスクールレッスンを受け、お昼を一緒に食べ、午後のスクール終了後は日没まで一緒に滑るという日々を過ごしました。
3食ビュッフェは良し悪しでした。
お昼にわざわざホテルまで戻るのが、ちょっと面倒くさいと思ったり、お昼にタダワイン飲んで、軽く酔っ払った状態でスクール受講しているおじさんがいて危ないなと思いました。
朝食はローストビーフコーナーの体格のよい外国人シェフが、お客さんが来ないので手持ちぶさたにしていました。
でも私は、朝から肉はちょっと…と思ったので、その前を通らないようにしていたのですが、Cはシェフとうっかり目が合ってしまい、断りきれずにお肉をもらってしまいました。そして私に半分押し付けました。
夕食は滞在中1日だけ北海道ナイトと銘打って、北海道らしい魚介が並びましたか、基本は洋食なので長期滞在だと飽きるかなと思いました。
同じテーブルになったスキーインストラクターのお兄さんは、白いご飯に醤油をかけて食べていました。
休みの日は、同僚と駅前の焼肉や居酒屋に行くそうで
『やっぱり日本人は味噌・米・醤油よね』と思いました。
私たちも帰りの新千歳空港でイクラ丼を食べました。
翌年、またCから誘われてサホロに行くことにしました。
ところが、出発前日に仕事の都合でCが行けなくなりました。
キャンセル料も高いので、私は1人で参加することにしました。
ただ、私は見知らぬ人とワッと盛り上がれるほどの陽キャラでもないので、滞在中のスキー以外の時間を1人でどうしようかと悩みました。
結果、次のようなスケジュールになりました。
朝食後 スキースクール 午前の部
昼食後 スキースクール 午後の部
スクール終了後 室内プールで泳ぐ
スポーツマッサージ(有料)
夕食
食後のショーを観てから風呂に入って就寝
なんか、ほとんどヤケで
『やれることは、全部やる』状態でした。
スマホもない時代なので、部屋にこもって時間潰しもできません。(テレビないし)
夕食の時、同席になった人たちから、
すごいねと言われました。
ホテルのスタッフさんからは、どうせなら延泊いかがですか、と言われました。
『いや、ホントは好きでこんなことやっているわけでは、ないんだけどね…』と思いました。
ホテルの室内プールは大浴場(ここらへんは、ジャパニーズ)の更衣室からも入れるようになっており、プールの外のデッキにはジャグジーがありました。
ただ、プールにスタッフが常駐していないようで、2日目にちょっとしたトラブルがありました。
その日は、わりとプールにお客さんがいたのですが、そこに男湯のほうから、腰にタオル巻いただけの、外国人男性(たぶんロシア人)のグループがやってきたのです。彼らは、その格好でプールサイドを通り抜けて外のジャグジーに向かいました。
そして、先にジャグジーに入っていたお客さんたちがわらわらと逃げてきました。
『日本文化のはき違え?』『注意する人いなかったのかな?』と思いました。
こんな感じで3日間、アスリートの合宿のような時間を過ごした私ですが、
元々、運動神経がないので、ほとんどスキーは上達せず、現在も永遠の初級者であります。
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