関 数男物語〜つながる希望01〜
「1学期、本当に助かったよ。」
高木も数男の労を労う。渡辺の事故により、高木は急遽担任代行となった。教務主任として学校全体に関わる業務を遂行しつつ、担任の業務も行えたのは、高木の経験によるところが大きいのだろう。その苦労は微塵も感じさせずに、1学期を乗り切った。
もちろん、数男の預かり知らぬところで高木は苦労をしているのだろう。実際、教頭と高木から相談を受けた「職員伝言板ツール」については、話題にこそ出たものの、結局、学期末まで何の進展もしていなかった。数男自身も、いく