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世の中は芸人であふれている

言動が一致せずに矛盾したことをしている、言っている人が世の中にはたくさんいます。
人に報連相を徹底する事を説いておきながら自分から全く報連相をしない人がいたり。
嘘をつくのが一番よくないことだ、と言っておきながら嘘を話す人がいたり。
私自身、きっと自分でも知らず知らずのうちにそういう矛盾した言動をしていることはあるのかもしれません。

昔はそういう矛盾している状態が嫌いでした。
ですが、最近はそういう矛盾した状態も嫌いではありません。
考え方を変えて、そういう矛盾した言動は全てギャグなんだと思うようにしています。
少しの笑いと話のネタを提供してくれているのだ。
もしかするとこの人はツッコミを求めている芸人さんなのかもしれない。
そう考えると、矛盾した状態でもストレスを感じにくくなり、むしろ面白いな、と思うようになりました。

こうした矛盾は個人のレベルでもたくさんありますが、業界という単位まで範囲を広げても数多く存在します。
例えば、以前私はシステム開発をしているIT企業で働いていましたが、自社内は意外とアナログの部分が多く、使っているシステムも非常に古かったりしました。
今はどうかわかりませんが、昔は、お客さんにシステムを導入しているはずのIT企業が実はアナログまみれというのがあるあるだったみたいです。

まあ、システムの導入はお金も時間もかかるので、渋る気持ちもわからないではないですが、それを差し引いても、頭おかしいのかな?という気持ちの方が強かったです。
自分たちがシステムを使っていないのに、お客様に質の高いシステムを提案することなんでできる分けないでしょ。と。

そういう矛盾している状況は、きっとIT業界の話だけでなく、世の中のほとんどの業種が抱えているのだと思います。

今の私は講師という仕事で教育業界にいるけれど、教育業界もぶっちゃけ似たような感じです。
人に教える事が仕事のはずだけど、その割にはなぜか講師同士ではあまりノウハウを教え合わない。
これはきっと学校教育でも同じことでしょう。

教師は生徒には教えているけど、経験ある教師が若手の教師にノウハウを細かく教えている人はきっと少ない。
教師の人はずっと忙しいと言っている人が非常に多い。
本当に忙しいのだろうけれど、常に忙しいと言っている人たちがノウハウを共有する時間を設けているとは到底思えません。

自分たちの仕事のノウハウ自分達の身内にはなぜか使わないという、矛盾していて個人的には違和感しかない謎の現象。
冷静に考えると全く理解できないし、教育業界に関してはこの現象は結構な大問題と認識しているけれど、そういうギャグなんだと思えば「面白い」の一言で片付きます。

最近、恋愛ソングを歌っている人が不倫をしていて、説得力がない、不快だと批判されているネットニュースを一瞬だけ見ました。
あまり興味もないし詳しくは見ていないので真偽のほどもわかりませんが、確かに不倫した人が歌う恋愛ソングは説得力はありません。
けど、その人のキャラクターと作品をワンセットにした壮大なギャグだと思えば結構面白いのにな、と個人的には思いました。

最近多様性という言葉を見聞きする事が非常に増えました。
確かに、多様な価値観を受け入れる事は大事でしょう。
その中で、矛盾している違和感を批判するのではなく、ギャグとして受け入れるという多様性がある良さそう。
多くの人がそう考えるようになると、日本は幸福度は少しだけ上がるんじゃないかという気がしています。

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