マニュアルは細かく作成するべき?

今、仕事で色々な資料を作成している。
それは研修で使用する教材であったり、講師未経験の人が講師をするときに使うマニュアルのような資料であったり。
資料の中身は結構細かく作成することが求められているのだけれど、果たしてこれは良いことなのだろうか。
仕事の内容にもよるのかもしれないけれど、仕事のマニュアルを細かくしすぎるのは多分、よくない事のような気がしている。

マニュアルは、新人が効率よく仕事を覚えるためにすごく重要な役割を果たします。
なので、仕事のマニュアルはどんな仕事でも絶対にあった方が良い。
マニュアルの内容が細かければ細かいほど、仕事でやるべきことが明確になるので、新人にとってはありがたい事かもしれない。
だけど、マニュアルが細かすぎると、自分の頭で考えて行動する余地が少なくなる。
これが、すごく危険なような気がしている。

私自身、初めて講師の仕事をした時や、エンジニアとして働いていた時は、マニュアルは細かければ細かいほど良いと思っていました。
どんな状況にも対応できる最強のマニュアルを作成することが良い事だと思っていました。

でも、人に教える立場になってしばらく時間がたって、考えが変わりました。
マニュアルの内容をガチガチに固めすぎるのはよくない。
読んだ人が、自分で考えて行動することができる分の余白を残しておくべきだと思う。

私(講師)の仕事は、人を育てること。
受講生(生徒)がどんな人に育って欲しいと願うのかは、人によって様々かもしれない。
私の場合、私が教える受講生には、自発的に考えて行動できる人になってほしい。
言われた通りのことしかできない思考停止人間にだけはならないでほしい。
そう思いながら人に教える仕事をしている。

自発的に動ける人を育てるのは難しいです。
そもそも、誰かに指示をされたり、誰かに教えられたことだけ実践していたら、それはたぶん自発的ではない。
なので、そもそも自発的な人になるように他人が教育するというのは色々と矛盾していることで、原理的にすごく難しいのかもしれない。
でもきっと、不可能なことではないと思う。
明確な答えはわからないけれど、自分で考えて行動できる人を育てるためには、少なくとも、講師自身が自分の頭で考えることができる人でなければいけないと思う。
教える立場の人間が思考停止になっていたら、自発的な人を育てることなんてきっとできないと思うから。

講師向けに作ったマニュアルの内容が細かくてガチガチにルールで固められていると、講師が思考停止状態になり、自発的に行動できる人が育たなくなるかもしれない。
そう考えると、マニュアルを細かくしすぎるのも問題なのでは?と思ってしまう。

そんなことを考えながらも、抵抗して自分の意見を主張するのも面倒なので、思考を停止して言われた通りのことをやっている日々。。。

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