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夢の いてまえドッグ

京セラドーム名物の「いてまえドッグ」。なかなかにデカイものだから、たべる勇気がなくて、じゃあ、オリックスがホームでクライマックスシリーズ (CS) を戦うことになったら(つまりリーグ2位以上になったら)食べようと決めて数年。

万年Bクラス、去年は最下位、アハハ、2位なんて夢の夢だわ、食べられる日が来るといいねえ、なんて苦笑していたものです。

中嶋体制になって今年、やっと”まともに”(選手起用や戦法の面で)戦えるチームになったけど、それでも出足は悪く、まだまだ時間はかかるんだろうなぁと思っていた。

ところが交流戦優勝で勢い付き、するするっとリーグ内でも順位を上げ、ついに首位に躍り出る。エース・山本由伸が圧巻、19歳の宮城大弥も負けない、吉田正尚がチャンスで打つ、杉本裕太郎が泳ぎながらバックスクリーンへ持っていく。

途中、ケガで選手を失い、苦しい時期を迎えながらも、紅林弘太郎の成長などで乗り越える。シーズン最終戦、山本が投げて、紅林が打った。開幕戦ではエラーで足を引っ張ってしまった紅林が、最後には守備でも山本を助けていた。ああ、これは優勝するなと確信した。マジックも出ていなかったし、他チームの結果を待つしかない立場だったけど、優勝できると思うに足りる内容だった。

果たしてリーグ優勝し、ホームでCSを迎えることに。ついに、いてまえドッグの念願叶ったのです。

CS3戦目、大きな いてまえドッグのカロリーすら消費してしまうような熱の入る展開。中嶋監督の作戦ズバリ、サヨナラバスターで日本シリーズ行きを決めました。

CSまでに比べると、日本シリーズでの采配は、ちょっと冴えなかったなぁという印象。らしくないなぁと思っていたら、やはりヤクルトに持って行かれてしまいました。もっとやりようがあった、選手も実力を出し切ってないと思うだけに、悔いが残る。

でも、中嶋監督には文句言えない。感謝しかない。今年1年、ほんとうに楽しかった。昨年からメンバーはほとんど変わらない中で、最下位→優勝まで引き上げてくれたのは監督の手腕以外何物でもない。

ビジターの東京ドームで王手をかけられて5戦目。その日に沸き起こった「#神戸に帰ろう」というハッシュタグは、ブルーウェーブを、グリーンスタジアム神戸を知るわたしたちの心をどうにも揺さぶった。正直、「大阪に帰ろう」だったらこんなに深く響かなかったと思う。

めっちゃ寒かったと思うけど、神戸で試合してくれてありがとう。勝ちたかったけど、大エースの奮闘は心に迫るものがありました。点取ってほしかったけど、それは選手がいちばん思っていることだよね。

1年間ありがとう。夢のようなシーズンでした。
来年も、来年こそ、期待しています。

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