佐藤布武+立川あゆ

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最近の記事

05 あったかい家をつくるために断熱材を考える

断熱材論争。 これが、わがやに関する、初めての、そして最大の争いでした。 たかが断熱材、されど断熱材。 経済合理性と理想と現実、それらの折り合いをつけるために、たくさん話して、たくさん喧嘩して、たくさん検討しました。 家や暮らしを考える上で、一番怖いのは無自覚。だからこそ、議論自体は悪いことではないけど、理想としている所のすり合わせが一番必要でした。 何が違うかというと、大きく、断熱材には3種類があります。 1. 石油系断熱材 2. 鉱物系断熱材 3. 自然系断熱材

    • 04 難敵・土壁

      今回は、土壁を抜く、というのもやりました。 手順としては、 0. 土壁が飛び散るので、養生をきちんとする 1. ハンマーで四角い線を作るように土壁を叩く 2. 四角ができたら引っ張ると四角い穴ができます 3. 同様に穴を広げるように土壁を壊していきます 壁がなくなると光が入り、空間が一変します。埃まみれになるけど、結構充実度の高い作業です。 この際重要なのが、筋交いと呼ばれる斜材が入っているか。もしあったら、絶対に外さないようにしましょう。建物を地震から守る重要な部材です。

      • 03 家の構造を確認する

        この家は大丈夫なのか。 築65年って、そこそこの高齢者。築40年を超える中古住宅を買ったら、まず、天井と床を剥がして、建物の構造を確認することをお勧めします。すると建物の構造体が現れるので、家の健康状態が確認できるわけです。 要は人間ドックですね。人間もだいたいそれくらいから真剣にやりますよね。 天井の上にはネズミくんとかの獣類や蜂などの生物の生息地になっている可能性があります。あとは膨大な埃が眠っているので、一気に取らないと日々埃が降り注ぎ続けることになります。面倒だ

        • 02 我が家の改修設計

          家を買うのと同時進行で、家の使い方の検討をはじめました。 僕たちは、筑波大学大学院の芸術専攻のなかにある建築デザイン領域というところを修了しています。いわゆる建築デザインの勉学を一通り終えており、住宅設計のスキルもある程度は持ち合わせています。なので、設計も自分たちで行いました。空き家を改修してなおそう。って方は、できれば専門家に見てもらうといいといいかなぁ、と思います。建築家も、結構面白がってくれる人多いです。実はそんなに高くなかったりもするんです。 さてさて、空き家の

        05 あったかい家をつくるために断熱材を考える

          01 家を買う

          さて、家を買ってみました。まずはここから。 地方の家は、関係があれば無料でもらえたり、っていうような話はよく聞きます。実際に我々の周りでもそんな声は聞きます。しかし、僕らは今回、不動産業者と司法書士さんに入ってもらって普通に購入しました。 家のスペックをお話すると、 ・築65年の専用住宅 ・木造二階建て/ 1 階が107㎡ / 2 階が57㎡ ・敷地が261㎡。だいたい80坪ですね。 さて、ここから先は赤裸々にお金の話もしてみましょう。 うちは、400万円で購入

          長野の昭和民家のセルフリノベーションの記録です。

          長野県塩尻市木曽平沢。ここは木曽路の北端の旧楢川村という所にある、標高900mの集落。漆職人さんが多く住む漆工町として国の重要伝統的建造物群保存地区にも選定されています。街を歩くと多くの漆器店があり、古くから手仕事が盛んだった地域としての佇まいを楽しめます。 さて、このブログの管理人の二人は、この木曽平沢の空き家を2020年3月に購入しました。昭和30年に竣工した築65年の民家に住みながら、少しずつ現代の暮らしに適した形になおしていく過程を、ブログとして記録していきます。

          長野の昭和民家のセルフリノベーションの記録です。