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癒しの森の美術館 POLA MUSEUM OF ART

8月は、暑すぎて、仕事も辛かった。
行きたかったところ、やりたかったことも殆ど手につかず、楽しかった思い出は、7月でプッツリ途絶え、今思い起こせば何をしていたかも覚えていない。フィルムカメラのロールも止まったまま。
さあ、9月。活動開始だ。

早朝からR134から西湘バイパス経由、箱根方面向かう。
海の色も夏の煤けた水色から、少し澄んだ緑味を帯びた色に変わっている。

夏休みも終わった週末は渋滞もなく、快適なスピードで蛇行するR1を登る。
流れる車窓からは、夏の名残の百日紅の花が申し訳なさそうに、枝先に残っているのが見える。そして、『玉紫陽花』が石垣に沿ってちょうどひっそりながら花盛り。紫陽花に比べて地味だが中々趣のある花だ。

ガラスの森美術館のすぐ先で左折するつもりが、今日は間違えて先まで行ってしまい、少し遠回りになったが9時開館を目指して急いだ。
9時を少し過ぎて駐車場に入ると、まだまばらかと思いきや、既に屋根下は満車。開館20周年記念展が9/6まであと僅かだからか、今日は、来場者で賑わいそうだ。

ポーラ美術館20周年記念展『モネからリヒターへ』

今回は、ポーラ美術館や展覧会の詳細や内容については、沢山紹介されているだろうから、私なりの愉しみ方を通して書いてみようと思う。

私の場合、美術館へ行く目的は、『気になる展覧会がある』という場合と『特になくてもそこへ行ってリセットする』場合があるが、ポーラ美術館は、東京都庭園美術館と神奈川県近代美術館葉山館に並ぶ後者。
何度行っても『いい時間、リラックスする時間』が待っている。
現代美術であってもロケーションと建築が心地良いから、スルッと入ってくる。

杉本博司 『Opticks』シリーズ

人によって、美の感じ方は色々だが、ポーラ美術館には、特に私の『美』の琴線をくすぐる収蔵品が多く、『以前も見たけどまた会えてよかった作品』に出会える。
今回の展覧会でもモーリス・ド・ブラマンクの『雪』が展示されていて、絵の中にまた没入してしまった。そういったところが、何度も訪れたくなる理由の一つでもある。
また、大好きなハマスホイの絵が今回展示されていた。
作品を引き立てる展示室の照明も壁の色もとても素敵だった。

ヴィルヘルム・ハマスホイ
『陽光の中で読書する女性、ストランゲーゼ30番地』

見学を終えたら、初秋の森を歩く。
この作品観賞後の森歩きが、さらなる目からの刺激のリセットに繋がる。

森からカフェを望む

生き物たちも幸せそう。

枯れ葉も切り株も苔も他の展示作品と相待ってアート。

さあ、お腹も空いてきたところで、ランチタイムにしよう。
時間も早く一桁台の番号札を運よく取れたので、外のテラス席に座れた。

レストラン『アレイ』さんのテラス席
本日のランチセットは、真鯛のソテー

お昼を少し過ぎたところで、チケット売り場の長い列、駐車場空き待ちの車を横目に見ながら、さて、そろそろ箱根の山を降りようか。となった。
週末の美術館をストレスなく過ごすには、ストレスな程度に少しだけ急ぐのがお勧めだ。

追記
今日は正門のエントランスからなぜか入場できず、建物脇からの入場となっていた。いつもお出迎えの帽子の像に今日はあえず、若干残念。
冬には木々の葉も落ち、大きな『ヤドリギ』が迎えてくれるのだが。
また次回会いに行きましょう。

冬のポーラ美術館エントランス フィルム撮影

最後にカメラの話。
展覧会では、撮影可能作品とそうでない作品があり、今回も展示室に混在状態だった。いつものことだが『写真を撮りにきたのか、作品を見にきたのか』の人々も多くいて、あまりしつこいシャッター音は気になってしまう。
まあ、自分も多少撮影しているので、なんともいえないのだが、気になった作品だけ1カットづつ、邪魔にならないよう逃げるように撮影することにしている。
今回も、GRⅢが色々なシーンで役立ってくれた。

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