季節花人 | Shoko Kondo

セカンドハウスのリノベーションと暮らし。移ろう季節の植物、アンティークなどをテーマにし…

季節花人 | Shoko Kondo

セカンドハウスのリノベーションと暮らし。移ろう季節の植物、アンティークなどをテーマにしたエッセイ。

マガジン

  • 花譜

    四季の花や植物との出会い。古道具と花、写真で綴る短いエッセイ。

  • セカンドハウス

    古き良き昭和の別荘リノベーション記録。

  • 時間旅行

    アンティーク、珈琲、レトロな喫茶店、クラシック建築など。心地よい時間の過ごし方、古くて美しきものへの時間旅行

  • フィルム写真

    フィルムカメラLeicaM4で撮影したモノクロ&カラー写真及び私のカメラ考。

最近の記事

初秋の花仕事

あと1週間で秋のお彼岸というのに、今年の残暑なかなか治らないですね。 人間による地球温暖化が原因なのか、地球という星の自然な気候変動サイクルなのか。 恐竜などの化石を眺めていると、人間もいつかこんな風にプリントされるのかな、と想像してしまいます。 さて、お仕事はお仕事。 こんな猛暑続きとはいえ、花市場ではもう秋の花材です。 先月末には『初秋の花』をテーマに製作撮影しました。 まずは、秋色紫陽花を使ったアレンジ。 6月の紫陽花が、夏を経て美しいアンティークカラーに変化してい

    • セカンドハウス 『ある日のLUNCH』

      7月末まで、セカンドハウスのキッチンやトイレの内装が終わらなかったので、友人が訪ねてきてもお昼は外食又はコンビニ飯だった。 お陰で、イタリアン、タイ料理、蕎麦、うどん、ラーメン、とんかつ屋、パン屋とこの近辺に明るい職場同僚などのお勧め店を一通り食べ歩き、どれもハズレがなく、自信を持って来訪者をご案内できるようになった。 有難いことに食に関しては都会からずいぶん離れているにもかかわらず、この地域は、なかなか優れている。 先日内装が終わり、友人のN君が訪ねてきたので、新しくなっ

      • セカンドハウス 『台風一過』

        週末に向けて、出勤途中のいつものスタンドでガソリンを入れる。 『軽油5000円でお願いします。』 『5000円だとちょうど33.33ℓなんだよね。』 馴染みのスタッフがニコニコしながら、レシートを手渡した。 朝からゾロ目は、いいことありそだ。ついでに目の前の車のナンバーはというと『30-30』でまあまあ。 そんな中、ラジオは遠くにあるノロノロ台風の動きと警戒予報を伝えていた。 不安は的中。金曜日は記録的な土砂降りとなった。 自宅目の前の河は今にも溢れそう。雨はこれでもかと断

        • 夏の蝶

          この夏、出逢った蝶たち。 羽がバサバサになり、地面に横たわっている黒いアゲハチョウにアリが寄ってきた。 初めから無かったのか、それとも事故ではずれてしまったのか。 3枚しかない羽で森に不器用にひらひらと飛んでいた青いアゲハチョウ。 力尽きて蹲っていたオオミズアオ。 日中この場所では危険と思い、せめて草場へと横から風を送ると、ふわっと浮き上がり羽ばたいて、大木に止まった。 だが、程なくしてカラスに拐われた。 彼らは美しく野山を謳歌した時間のことを覚えているのだろうか。

        マガジン

        • 花譜
          86本
        • セカンドハウス
          11本
        • 時間旅行
          40本
        • フィルム写真
          33本

        記事

          セカンドハウス 『夏時間』

          もう、お盆というのに未だ暑さ止まず。 都会に比べて2℃ほど涼しいこの場所も、30℃超えは流石に活動意欲を奪う。内装工事の間できなかった草刈りを全身滴る汗と共に短時間で済ませ、急げ!屋内退避だ。 新たに仲間入りした椅子でクールダウンするも今度は西日が暑い。 この椅子のカラーがちょうどこの家に似合いそうだったので、記念に購入。 デザイナー新居孟氏による1970年に誕生した『カレーライスのような椅子』と言われる名作、折りたたみロッキングチェア。 シンプルで座り心地が良く、長気に渡

          セカンドハウス 『夏時間』

          セカンドハウス 『内装工事終わる』

          5月始めに内装工事屋さんと打ち合わせをしてから、システムキッチンの納期に合わせ、6月中盤から内外装工事が始まった。 工期は当初約3週間の予定だったが、外の配管工事、雨戸の取り替え、梅雨時期も重なり、結局のところ引き渡しまで5週間ほどかかった。 改装前は、玄関からトイレ、浴室の水回りに続く床は、昭和のビニール床。 懐かしい感じがそれはそれで面白かったが、端々にめくれや汚れもあったので張り替えを行った。 続いてキッチン。 こちらも懐かしい琺瑯扉のシステムキッチンと作り付け戸棚

          セカンドハウス 『内装工事終わる』

          盛夏の花仕事

          梅雨末期の蒸し暑い昨日は、毎月恒例の花の仕事でした。 花の通販サイトさんの販売促進のお仕事で、『花レシピ』の製作撮影です。 お花の先生や趣味愛好家様向けに、季節の生花を取り合わせてデザインをご提案するという仕事です。 お陰様でもうかれこれ15年を越えて続けさせていただいています。 季節ごとの花はほぼ毎年同じなので、内容が同じならないように毎年少しづつ変化させていくのが難しいところ。 また事前にデザインを考え発注しても、いざ当日現場で長さや色合いなどイメージと異なる場合もあり

          セカンドハウス 『6月の庭と飴色ビンテージ』

          湿気と暑さで不快な梅雨到来。 セカンドハウスのヒメシャラも6月末でほぼ花の終わり。 6月末の庭は、スモーキーな緑の森だ。 6月の庭作業は、草刈り、雨に備えて側溝の落ち葉除去。 そして暴れた梅の木から少しの梅を収穫。 剪定もしていない枝だから、伸びたい放題。上の方につけた実は『三角ホー』で枝を引っ張ってもぎ取る。 『三角ホー』は雑草取り用の道具なのだが、コンクリートにへばりついた苔落としとか、色々な意味で優秀な道具。 レーキと三角ホーは必須アイティム。 庭に植えた山紫陽花は

          セカンドハウス 『6月の庭と飴色ビンテージ』

          梅雨前の植物の手入れ

          本日は有志で植物の手入れをしている集合住宅の5月、6月の庭について。 まずは、5月初め。 今年は前年の剪定がよく、大手毬が見事に開花した。 実はこんな感じになればいいなあとセカンドハウスにも苗木を植えている。 白い花だけの庭をいつか作ってみたいと思っている位、白い初夏の花木には目が無い。4月に植えたばかりの柏葉紫陽花は葉が全部無くなるくらい、『鹿の食害』にあったが、隣の大手毬は芋のところ無事。来春無事に乗り切れることを願っている。 次に5月末には夏椿も咲き始めた。 夢のよ

          梅雨前の植物の手入れ

          セカンドハウス 『ヒメシャラの庭』

          GWが過ぎて、セカンドハウスへ向かう週末の朝、出発時間に少し余裕が持てるようになった。 さらにいいことは、到着直前の街道沿いに地場産の野菜や植木などを販売している『道の駅』があり、出発を遅らせることでちょうど開店時間にぴったり間に合うようになった。 朝9時。地元の人たちで賑わっている。駐車場はあっという間に満車だ。 店内はどれも安くて新鮮なお野菜や果物が棚にぎっしり並んでいる。 もうそれだけで豊かさを感じ、気分が昂揚してワクワクする。 季節がもう終盤の夏蜜柑、今が旬の枇杷、

          セカンドハウス 『ヒメシャラの庭』

          セカンドハウス  『障子張りと5月の庭』

          いわゆる『別荘』を英語にすると、『villa』や『second house』と言われるようだが、それぞれ若干ニュアンスが違うらしい。 こちらは、豪邸でもないし、バカンスで泊まっているわけでもないから、どちらかかというとやはり『second house』の方が近いだろう。 そう、いわば今の自宅の『離れ』的な存在。 今のところ、週末行って、作業して珈琲を飲んで帰ってくるというルーティーン。 キッチン、水周りの大規模リノベもまだ見積理段階であり、5月の作業は極めて地味な『整え』作

          セカンドハウス  『障子張りと5月の庭』

          セカンドハウス 『緑の風と光』

          緑が濃くなったヒメシャラの葉がさわさわと揺れ、緩やかに傾斜した南側の窓から、爽やかな5月の風が家の中を抜けてゆく。 イサムノグチの照明も風に乗って、それぞれがふわふわと揺れて面白い。 南と北に大きな開口部があるこの家の風通しの良さに、改めて感心する。 『障子張り替え』のため障子を取り去った窓からは緑色しか見えない。 庭仕事を終えて、一服。 夕方の木漏れ日に感動する。 ここなら光遊びができそうだから、明治大正時代のガラスプレートを久しぶりに持ち出して、ここで使ってみようと思

          セカンドハウス 『緑の風と光』

          セカンドハウス 『ヴィンテージ椅子と音』

          3月末から父、母に続き今度は飼い猫の入院騒ぎ。 同時並行で仕事とセカンドハウスの準備、という大きな環境の変化を受け入れつつの心労が重なり、半ば暫く人生を休みたくなってしまった。 しかしお陰様で、今は猫も危機的状況からカムバック。 そうしている間に、庭のヒメシャラが一気に芽吹き始め、『緑の森』に替わった。 イギリスヴィンテージG-PLANの椅子をようやく搬入。 珈琲を飲みながら『庭を見ながら何もしないをする』のがここでの愉しみだ。 椅子は実際に座ってみないと分からないので、

          セカンドハウス 『ヴィンテージ椅子と音』

          セカンドハウス 『静寂の庭劇場』

          セカンドハウスの引き渡しが無事終わり、すぐに4月を迎えた。 庭のヒメシャラも芽吹き始め、野鳥のさえずりだけが長閑にこだましている。 本日は、手を入れる前の庭の話。 1月の内覧時は、ヒメシャラの大木の落ち葉の間に、日本水仙がポツポツと。その後2月から3月は純白の猫水仙(白房水仙)から黄色のラッパ水仙に自然と交代していった。 庭の隅には、鹿のフンと、木肌が剥げた幹あり。 暫くここの来訪者は、動物ぐらいだったのだろう。 前回も話したように、このフロントガーデンは暫く植栽はせず、

          セカンドハウス 『静寂の庭劇場』

          セカンドハウス プロローグ 『イサムの家』

          人生には、いくつかの大きな転換期が訪れる。 若い頃は、夢や希望に向かって飛び込み台に上り、躊躇なく先の見えない深い水の底を目刺して飛び込んでゆくものだ。 半世紀以上歳を重ねるとこれまでの経験からその怖さや痛みも想像でき、それが逆に『あだ』となり、熟慮を重ねた上に踏みとどまることが多くなる。何らかしらの大きな『きっかけ』がないと動けないものだ。 昨年の父の死を目の当たりにして、健康寿命を考えるようになった。 『あとどれくらい何ができるか、やり残したことはないか。。。』 植

          セカンドハウス プロローグ 『イサムの家』

          京都 蚤の市とレトロな旅

          久々の京都です。 旅は、身軽にスマートに。 小さいカメラを鞄に入れて手荷物の少ない日帰りが好きだ。 関東からだと朝早いことだけ目を瞑れば、午前9時には京都駅に到着。 今回は、京都通の友人のアテンドによる『平安蚤の市』をメインにレトロな旅を企画した。 地下鉄メインの東京都は違い、京都を効率よく巡るには『バス』が最適だそうで、まず到着したら『地下鉄・バス一日券1100円』を購入するようにとの指示があった。 しょっぱなから新幹線の出口を間違え、バス乗り場まで地下通路で迷った。し

          京都 蚤の市とレトロな旅