セカンドハウス 『猫を連れて』
『少しまだ暑いかなあ。また沢山汗かいちゃうのかな。』と、少し痛めている重い腰を上げて、草刈りに庭に出てみたら、あれ?嘘のように涼しい。
作業の手を止めて、両手を上げてバンザイ。
初秋の風を味わった。
庭のコナラの木にドングリ発見。
酷暑の続く中、ほど遠い思っていた秋がようやく訪れたようだ。
ヒメシャラの葉もだいぶ落ちて、枝の間から透けて見える空も秋の青だ。
さて、いよいよ9月。セカンドハウス を購入して6ヶ月が過ぎた。
荷物出し、家具入れ、内装工事と準備期間を経て、キッチンで料理も開始。
冬には『宿泊する』というところまで辿りつけるように、グズグズしない。
目標を立ててで次のステップへ進むことにしよう。
別荘を購入して半年も経つのに、まだ宿泊したことがないことに友人たちは驚く。
実は、このスローペースという理由は、『飼い猫』問題にある。
今年の冬まで、ワクチン注射以外に病院に用がない11歳になる猫。
しかし、お恥ずかしい話、この春に『便秘』がひどくなって初めて入院した。『便秘』とはいえ、猫の場合はあなどれない。
一時は、『開腹手術になるかも。』というところまで行き、飲まず食わずでこのまま死んでしまうのかという大ごとだった。
初めての入院、初めての外泊。とてもショックだったらしい。
ストレスが溜まっていたようで、獣医さんも手を焼き、『早く家へ帰した方がいいから迎えにきて下さい。』と早々に連絡があった。
今はもう元気になっているが、その時の事が相当トラウマになっている。
その後、引き続き投薬もあり、家に残して人間だけの宿泊は、難しい。
ましてや何処かに預けるなんてもってのほか。
もう、こうなると連れて行くしかないので、まずはこの秋何度か『日帰りトライアル』を決行することにした。
準備は、一週間前から。
新調した移動用のゲージにおやつを何度も置いて慣れさせた。
そして当日は、いつも使っているクッションとトイレと特別おもちゃも用意し、車に積んでいざ出発。
案の定、1時間半のドライブ中、ゲージの中からこちらを睨んで、『どこへ行くのだ』とずっと鳴き続けていた。
到着してゲージを開けたら、なかなか出てこない。
ようやくゲージから出ると、腰を低くして尻尾を下げたまま、恐る恐る探検を始める。
これまでフラットなマンション住まいなので、階段も経験したことがない。
トイレは、階段の下だ。
『頑張れ!』
ひとしきり家の半分を探検したあと、多分これが誠意いっぱいだったのだろう。トイレだけ済ませたら、いそいそと暗いバスタブに入り、丸くなってしまった。
『そこでは、蜘蛛や虫など出てくるかもしれないから、ご退場下さい。』
そんなに怖いのなら、家の中で一番天井の低いキッチンへどうぞ。
その後、自宅でも入り慣れている空のカゴの中に入ってしまった。
そんなに落ち着かないのなら、布でもかけてあげますわよ。
結局、自宅で使っている持参したベッドにも一度も入らず、新しいおもちゃでも遊ばず、ましてや畳を引っ掻いたり、障子も破るなどの悪さする元気もなく、帰るまでこのカゴの中に篭城していたのだった。
『猫をかぶる』どころか、本当に落ち着かなかったのね。
慣れるまでには、もう何回か練習しないとダメのよう。
帰りの車中では、鳴き疲れたのかほぼほぼ寝たままだった。
あらあら。
一体、私たちいつ宿泊できるようになるのだろうか。。。
追記
相変わらず、ランチ麺が続いています。
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