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切妻の屋根裏より ~その5~

服をデザインして行く上での
「企画」の役割は
いわば「枷をはめる」と言う事だと思うんです。
少なくとも私が若いころはそうであったと記憶しています。

多少、言いにくくはありますが
昨今の市場を見る限り
テーマや世界観を優先すると言うよりは

  「売れ筋のものと類似、もしくはその延長上のもの」

と、言うような発意に基づいた服作りのものが
多いように感じてしまいます、個人的には。

極端な言い方をすれば
ファッションデザインをする場合
市場の傾向よりもブランドなりデザイナー個人なりの
「世界観」なりを優先するべきじゃないんでしょうか。
そうでなければ新しいと言いますか
より独創的な服が生まれづらいと思うんです。

もしそれが正しいとするならば
より「企画」の重要性が際立つと思うんです。

例えば子供のころ、作文の課題が出された時

  「テーマは自由です」

と、言われれば一番困りませんでしたか?
テーマを絞ってくれた方が
書きやすいと感じる人が多いんじゃないですかね。

大きな砂浜に落ちている一かけらのダイアを探す場合
まず最初の基点を決めて
そこから徐々に範囲を広げていくように探すと思うんですね。

その基点と言うものが「企画」ではないかと。

加えて一つのブランドのデザインを複数人で担当する場合
「一定の統一感を保つ」と言う意味でも
「企画」は重要だと思います。
私はそれが上述しました「枷」だと考えています。


今、始まった「彼女の物語」も
そんな「企画」の一環です。

  やや古めかしくもあり
  それでいてこれまでとは違う

そんな「企画」が紡がれる様を
もしご覧いただけたら嬉しいです。

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