Kiseki.Na

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Kiseki.Na キセキ・ナチュラルと言う ファッションブランドを展開しています https://www.instagram.com/seventh.share.by.dainanakikaku https://www.creema.jp/c/kiseki

マガジン

  • 屋根裏日記

  • 明日に吹く風

    Kiseki.Naのイメージガール プリンスエドワードを舞台に 彼女が紡ぐ物語を背景に色々なデザインの服が 生まれていくはずです

最近の記事

切妻の屋根裏より ~その17~

少し時期をはずしましたが 前回に引き続き「クリスマス前夜」の写真です。   「モノクロフィルムで夜の写真がどこまで撮れるのか」 の、自信がなかったのですが 一応、撮っていたんです^^ 三脚も使わずに撮ってますので やっぱりぶれちゃいますね。 でもですね、モータードライブも付けてますので カメラ自体が結構大きくなっちゃってるんです。 なので街中で撮るのはちょっと恥ずかしいんですよ^^; でも初めて撮った割には・・・ 「まぁまぁの出来」じゃないですか? お友達の革小物シ

    • 切妻の屋根裏より ~その16~

      クリスマスナイトです! 夜の風景を撮るのは怖いんですよね。 現像するまで結果が見えないですから。 まぁ、それもフィルムの醍醐味です。 今回は とある地方都市のクリスマス前夜の風景です。 ファッションは関係ありません^^ X’mas  Night  愛をいっぱい込めて♪ お友達の革小物ショップ♪

      • 1月、ある日

        外気は冬らしく、少し痛いような冷たさを感じさせる。 でもアンの両頬は意外に上気しているようでした。 それは別にデパートのお菓子売り場を 1時間近く歩き回ったからと言うのが理由ではなさそうです。 「どうしてチョコレートなのよ!」 多分、彼はお菓子がそれほど好きじゃない。 でも世間ではチョコレート。 取ってつけたような「それ用」のバレンタインギフトは   どうしてもイヤ!! アンの頑なな性格と彼への想いが 複雑に交錯します。 この季節になるといつも悩んでしまいます。

        • 切妻の屋根裏より ~その15~

          今回は写真の事を少し。 以前も書きましたが ファッション企画を立てるに際して その内容に奥行きを持たす目的で 服のデザイン以外の 例えば「場所」であるとか 「シチュエーション」であるとかを ある程度設定して世界観を作っています。 その時の資料として使うため 写真を撮ったりしてるんです。 まぁ、八割がた「言いワケ」ですけどね。 ほとんど趣味、と言うか遊びです^^ 普段はモノクロフィルムを使っているんですが 秋と言う季節のせいか めずらしくカラーフィルムを使いたくなりました

        切妻の屋根裏より ~その17~

        マガジン

        • 屋根裏日記
          17本
        • 明日に吹く風
          7本

        記事

          切妻の屋根裏より ~その14~

          なんだか今年も「秋」を感じられる時間が 少なかったような気がします。 10月の後半でも日がさしていれば 半袖でも十分過ごせましたし 天気が悪かったりすると 「もう冬なのか?」と思うくらい 寒かったりしましたからね。 ファッション業界の人間からすれば ついこの間までTシャツが売れていたのに 今はもう重衣料が売れ筋か!って感じです^^; ファッションの企画は、やはり今でも 基本的には季節ごとにアイテム展開を設定しますので ある程度気温や天候が「季節通り」になってくれないと

          切妻の屋根裏より ~その14~

          切妻の屋根裏より ~その13~

          現実と非日常あくまで個人的な考えですが 「ファッション」はいわゆる「芸術」とは違うと思います。 あえてこんな風な言い方をしますけど   「そんな高尚なものではないだろう」 と、ずっと思っています。 テクニカルな見方からもそう思うんですが ここでは少し概念的な話を^^ ファッションのムズカシイ所は 実際に扱う「服」と言うものと それに付随する「付加価値」みたいなものが 距離を置いて存在する現実だと思うんです。 早い話、物理的な服の機能は 暑い、寒いの対応で事足りますが

          切妻の屋根裏より ~その13~

          切妻の屋根裏より ~その12~

          Tシャツ!! 20年以上ファッションの世界に棲んでいるのですが 実はワタクシ・・・ 自分の服を縫ったり 持ってる服をリメイクしたりすることは 全くありませんでした! なにせ取れたボタンをつけなおすことさえ 自分ではやりませんでした。 いや、当然仕事ならやりますよ!! もともと婦人が専門のパタンナーですから メンズ物を作ることに興味がないと言いますか はっきり言って   「買った方が安い!」 って、言うのが本音だったり^^ そんな私がこの夏、珍しくプライベートで

          切妻の屋根裏より ~その12~

          夕凪まで

          その道に差す影はまだ短いようです。 つないだ手を少し気にしながら アンは幸せな気分に浸ていました。 さっき観た映画はちょっとつまらなかったけど そんな事はどうでもいいみたいです。 久しぶりに二人で歩くこと そして となりにいる飄々とした彼の顔が アンの心をくすぐります。   「もう!・・・」 夏の夕暮れの影はやっぱり短く その切なさを少しだけ緩和するみたいです。   「もう少ししたら    影も長くなるんだろうな。」 つないだ左手を意識しながら そんな事を考えてい

          夕凪まで

          切妻の屋根裏より ~その11~

          創られていく世界Kiseki.Naと言うブランドを作り 少しずつアイテム数を増やしていきました。 メインマテリアルを麻にした 比較的プレーンなデザインの服を展開しています。 その世界観も、いわゆる   ナチュラルカントリー みたいなテイストでした。 曲がりなりにも展示イベントを開いたりしながら 世界観を広げてきましたが 「明日に吹く風」の展開を ご覧いただいてもお分かりの通り そのデザイン性も緩やかに変化してきたようです^^ 私たちは基本的に「服」しか作りませんが

          切妻の屋根裏より ~その11~

          切妻の屋根裏より ~その10~

          彼女の住む街。 始めは、この「アン」の物語を 「服の企画の一環」として書き始めました。 服をデザインするにおいて 今では古い手法になったのかも知れませんが 「そのシチュエーション」を具体的に設定することで より「新しい物」を創造するきっかけになる そんな風に思っていたんです。 「明日に吹く風」で書いている   「アンと言う女の子の物語」 も、そもそもは 「服のデザインをするためのたたき台の為のお話」でした。 でも、お話を進めているうちに 色んな事を夢想したんです、私

          切妻の屋根裏より ~その10~

          バーガーショップ

          「Cafe the high Island」やや控えめではあるけれど なんとも趣きのあるそのサインボードに 小さく会釈をしてから店内に入ります。 こげ茶色に光ったアンティーク調のカウンターには 8つほどの椅子があり 他にも4人掛けのテーブル席5セットが並ぶくらい 適度に伸びやかな空間のお店なのです。 60’sみたいな「オールドアメリカン」な雰囲気で それがマスターの趣味なのか 詳しく訊いたことはないけれど そこに流れるBGMはオールディーズロックなんかではなく ラジオ

          バーガーショップ

          切妻の屋根裏より ~その9~

          デザインあれこれファッションにお詳しい方は 「立体裁断」と言う言葉をご存じだと思います。 ただ、一パタンナーから見てみますと その言葉、かなり誤解されているのではないかと 感じることも少なくないのですが・・・。 その事自体はまたいずれ書くと思いますが 今回は少し違う話です。 以前も書きましたが現在の服の市場では あまり込み入ったデザインのものが 支持されないような風潮があるように思います。 そう言った意味で「左右非対称」なデザインも 一部のコレクションブランドなんかを除け

          切妻の屋根裏より ~その9~

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          あと数十分。 アンはさっきから時計ばかりを気にしています。   「早く定時が来ればいいのに!」 ほんの少し前ケイタイに届いたメッセージを 確認したいけど でもねぇ・・・ なんとなく分かってはいるんです、その内容は^^ 一昨日の夜、カレンから電話がありました。   「あのね、アン。    ちょっと話したい事があるんだよね。」 「またいつもの愚痴か。」と思いはしたけど 友達と会って話をするって事は アンにとっても楽しいイベントです。   「じゃぁ、明後日の仕事終わり

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          切妻の屋根裏より ~その8~

          仕事で服を作っていますと なんと申しますか 「一般的に流通されている服」に慣れすぎてしまいまして   「面白い服を作りたい!」と、言う ある種の初々しいモチベーションを忘れてしまいそうになります。 私だけかな? 何度かこの連載でも書いていますが 現状ではあまり「込み入ったデザイン」が 市場で好まれない傾向があると思うんです。 なのでビジネスとして服を作るとなると どうしてもデザイナーの創造性に任せた 俗な言い方をさせていただくとするならば    ぶっ飛んだデザイン!

          切妻の屋根裏より ~その8~

          切妻の屋根裏より ~その7~

          あくまで私の肌感覚なんですけど 現今の服のデザインは かなりベーシックな物の方に傾いていると思います。 各種メディアで目にする有名人の方々は 以前と左程変わらずデザイン性の高い服をお召しですが これが一般市場になりますと話が変わります。 あまり「特徴的なデザイン」が 歓迎されないような風潮にあるように思います。 おそらく営業職や小売りの立場からは   「売りづらい商品」 と、言う事になってしまうんでしょうね。 30年くらい前からでしょうか。 「リアルクローズ」と言う

          切妻の屋根裏より ~その7~

          バス停

          今日も一日が終わった。 そんな事に疲れたりはしない。 週末だと言うのに「アイツ」は連絡も寄こさない。 ようやく慣れ始めた仕事をかたづけて アンは朗らかに笑って職場を後にします。 見慣れたはずの「学生通り」。 そこにある他愛ないバス停のベンチに 彼女は意外なほど勢いよく腰を下ろしたのでした。向かいの歩道には4人の女の子たちが 楽しそうに話しながら歩いています。   「そんなに年はかわらないんだけどね^^;」 ほんの数年前まではアンだって 彼女たちのようにその道を歩いて