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Driving Questionのススメ

港屋で「一人ひとりの『挑戦のストーリー』を支える環境をつくる」ために取り組んでいることのひとつが、Driving Question(ドライビング・クエスチョン)を持つことの啓蒙です。

ドライビング・クエスチョンを意訳するなら「自分を動機づける問い」「心の底から駆り立てられる問い」などでしょうか。
私は以下のように定義しています。

手法や手段にとらわれることなく、
「その時々の最適解をたぐり寄せながら進む」ための問い

なぜ、ドライビング・クエスチョンが必要なのか?

VUCA*の時代ならではの、「不確実さ」を歩むときに感じる「具体的で緻密な計画を立て、PDCAをまわす」ことのむずかしさ。IT業界のアジャイル開発から発展した「アジャイル人事」への関心が高まっているのも、市場や顧客ニーズをあらかじめマーケティングによって正確に汲み取ることの難易度が上がっていることに由来しています。

*VUCA:変動性・不安定さ、不確実性・不確定さ、複雑性、曖昧性・不明確さという4つのキーワードの頭文字から取った現代の様相を示す言葉

そんなときに、方向性は定めつつも、手法や手段にとらわれることなく、「いまの最適解をたぐり寄せながら進む」ための問いを持つことが、一人ひとりの一歩を力強いものにします。

また、キャリア教育界隈で有名なクランボルツのPlanned Happenstance Theory(計画的な偶発性理論)。「偶発性を計画的に起こす」ために、方向性はある程度見極めながら、起こる出来事をキャッチして解釈するためのスタンスを身につけることにも、ドライビング・クエスチョンは役立ちます。

私もこれまで、「大きな問い」に対する「小さな答え」を都度出しながら、歩んできました。そのストーリーは、以下で記事にしてもらっています。
『文部科学 教育通信』2017年9月11日号、2017年9月25日号

ドライビング・クエスチョンの効能

この問いを持つと、たとえばこんなことに効きます。

1.課題設定力が上がります
研究活動やプロジェクト活動をするときに、自分の主観からスタートした問いを設定することができるようになります。

2.探究活動に「継続性」と「柔軟性」を持たせることができます
方法論にとらわれずに、柔軟に事象に対応することができます。
また特徴として、問い自体に可変性があり、問いを成長させ続けることが前提です。より質の高い問いに再設定し続けることで、解の質を徐々に高めていくことができます。

3.実験上手になります
設定した目標やプランを達成するために一発勝負をかけるのではなく、問いによって複数の選択肢を出し、実行を試みます。それによって、自ずと「踏み出すハードル」が下がります。

4.他者の評価軸から解放されます
ドライビング・クエスチョンで導き出されるのは、主観からスタートした「オリジナルの問い」に対する「オリジナルの解」です。他者評価を受ける性質のものではありません。

自分のドライビング・クエスチョン、見つけませんか?

このnoteを読んでいても、自分のドライビングクエスチョンは出てきません。体験ワークショップで、一緒に見つけてみませんか?

これまで、10歳から60代の方まで、多くの方にご参加いただきました。問いをつくるというと堅苦しいイメージですが、本ワークショップでは「事象に対する自分の感性」をキャッチするところを最も重要視しています。
毎回満員御礼でお断りをしなければならない状況でしたので、今後ワークショップを不定期開催させていただくことにいたしました!

<次回のご案内>
2018年12月10日(月) 19:00〜21:00@五反田
2018年12月20日(木) 19:00〜21:00@五反田

<お申込み&最新情報はこちらから>

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