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イエナプラン研修②〜Good teacher looks lazy.〜

2020/03/10 TUE
イエナプラン教育研修2日目。
今日は、イエナプランのコア・クオリティと4つの基本原則の考え方を学びながら本来、先生とはそういう姿であるべきなのだろうか?どういう存在なのだろうかということを考えながら、「こどもにとっての”よい先生”って何?」ということをたくさん考えた1日。

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こどもは日々、学校で家庭で、様々な場所でたくさんのことを吸収して学んで来る。じゃあ、一人ひとりのこどもたちが日々、たくさんのことを学んでいるということを、私たちはどうやって”共に”認め合うことができるのか。
この記事を読んでくれている皆さんはどう思いますか?

かけ算が苦手な子がいたら、どうやってその子にかけ算を教える?
絵を描いてあげる?図にしてあげる?言葉で説明する?それとも、物を使って教えてあげる?

それ、誰がやる?

「共に認め合う」には、先生がこどもに教えていては意味がない。
答えを導き出すプロセスには色んな観点や色んな方法があって、その子に合ったベストがあると思う。

輪になってみんなで考えればいい。
先生の役割はただ一つ。
「ミコちゃんはかけ算が難しいんだって、誰かよくかけ算が分かるようないい考えある?」「ちょっと、助てあげてほしいんだよね。」

シンプルかつ、何を考えればよいのかがはっきりと明確な問いをこどもに投げかけてあげればいい。

こどもたちは色んな解決法を持ってる。
自分たちで解決のプロセスを導き出すことができる。
その力を信じてあげてほしい。

相手の考えを知り、相手の考えを学び、お互いから共に学んでいく。
自分自身とお互いを大切にすることを学ぶ。
よい問いを立てるのは難しいことかもしれない。
でも、よい問いを立てられる先生は、こどもからより良い問いを引き出すことができる。

イエナプランには共に学び合う仕組みがある。
共に学び合うことをモチベートする方法がある。
そこには、こどもの興味・関心を引き出し、こどもたちから「問い」を引き出し、こどもから様々な答えを導き出すプロセスを作る要素がある。

だから「先生」の既成概念をぶっ壊してほしい。
「教える」「答える」先生から脱却してほしい。
本当の意味で「こどもから学ぶ先生」になってほしいし、私自身がそうでありたい。

3~4歳ぐらいのこどもたちは常に「ねぇ、何で?」「これはどうしてこうなってるの?」「あれは何?」と探求心の塊。(curious and wondering)
でも学校に行き始めたら途端に質問をする代わりに、正しい答えを求めてしまう。質問することをやめてしまう。質問することを恐れるようになってしまう。「これは質問してよいのだろうか…。」とそんなことで思考が停止してしまう。その空気が、せっかくの成長を止めてしまう。
なぜか。先生がこどもから先生が欲しい答えを求めるから。正しい答えや今日の授業の目的に沿った答えだけを引き出そうとするから。
そういう意味では、「いい子」「できる子」「おおりこうさん」を育てることに関してはプロフェッショナルかもしれない。

私は「聞き分けがいい、おりこうさん」を育てたい訳じゃない。
こどもの内側から湧き出る「なんで?」を追求してあげたい。
「なんで?」を共に考えるグループを作りたい。
「なんで?」から生まれる新たな発見やその子たちなりの考えやその答えに至ったプロセスを大切にしたい。

始めは答えなんか分からない。先生だって答えを知っている必要なんかない。「先生は何でも知っててすごいね」「先生なんだから何でも知ってて当たりまえ」「あの先生は問題や疑問をパッと解決してくれるからいい先生だね」なんて言葉は誉め言葉でもなんでもない。こどもの思考の機会を奪っちゃいけない。お膳立てしすぎちゃいけない。机間指導やこどもの観察がこどもの学びの邪魔になってはいけない。

答えを得ることに必死になるんじゃなくて、問い続けることに必死になって、様々なものの見方や新しい視点で創造的に答えを得るように。

授業用の問いではなくて、ホンモノの問いを立てよう。
答えを既にもっているものをこどもに投げかけたら、こどもは先生の頭の中にある答えを探しにくる。クイズじゃん(笑)
ホンモノの問いというのは、先生も知らないこと。
先生自身が本当に気になったり、なんでだろうと思うことを問いてみて。

後はこどもたちに任せてみて。
こどもたちは案外答えを見つけてくる。
先生たち思いもしなかったようなプロセスを考えてくる。
ホンモノの問いを先生がアレンジできるようになれば、こどもの問いの質も自ずとあがる。ホンモノの問いからはホンモノの問いが生まれる。

こどもが活発に動いてて、先生は席に座ってパソコンいじりながらこどもが調べているコンテンツを一緒に調べてみたり。
はたからみれば、「怠け者の先生」に見えるかもって言ってた。
確かにそうかも。
だからって怠けるの意味をはき違えてしまってはいけないけれど。

GOOD TEACHER LOOKS LAZY.

何もしてないようで、こどもを一番成長させている先生は、きちんとこどもたちの問いや学びの時間をオーガナイズできているってことだ。
明日は、どう授業をクラスをオーガナイズするか。楽しみだん!

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