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俳句

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テレビ番組のプレバド特に夏井さんのファンで俳句の面白さ、奥深さに感心していました。そこで私も無謀な挑戦を始めます。でも俳句と呼ぶのも恥ずかしいので誰かさんを見習ってタイトルは 「…
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2021年12月の記事一覧

亀鳴く

亀鳴く

「亀鳴く」は春の季語だそうです。亀の鳴き声は聞いたことがありませんが、春ののどかな昼、又は朧の夜に声が聞こえるように思えるそうです。鎌倉時代から和歌で読まれているので年季が入った季語ですね。この絵は和歌山県の串本海中公園のウミガメです。入り口には巨大な木製の亀が展示されていて、一瞬本物かと思うほどリアルでした。

ウミガメの涙忘れじ生みの浜(季語:うみがめ:三夏)ウミガメは1回に100個くらいの卵

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北京 あの時歴史は動いた

北京 あの時歴史は動いた

皆さんご存知の1989年6月4日の天安門事件。私が北京に着いたのはそのひと月ちょっと前でした。ソ連のペレストロイカが他の共産国にも広がるのではと期待されている時期でした。ご存知の通り、軍隊による武力行使、民主化運動の排除により民主化は絶望的となり、政治と経済の分離がより明確となって、今の中国へと繋がって行くのです。
さて、中国を題材にして俳句は出来るのでしょうか。
水彩画は水彩画と言うより紙芝居の

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敦賀

敦賀

敦賀には気比神社へのお参りで行って来ました。この絵にある立派なビルは元大和田銀行の建物で俳優の大和田伸也・獏さんたちの祖先が作った銀行だそうです。北前船の船主から銀行を興し昭和20年に三和銀行に合併されるまで存在していました。今その建物は現在「みなとつるが山車会館」になっていました。

私は朝鮮半島経由で丹波にやって来た中国の渡来人が但馬(音読みでたんば)から敦賀までを支配し、その後、出石や敦賀経

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イタリア・チンクエテッレ

イタリア・チンクエテッレ

私にとってイタリアで一番の思い出はこのチンクエテッレの旅でした。この頃から少しずつ日本でも知られるようになり、岬の教会で結婚式をあげるツアーも出来ていました。興味のある方は是非私の旅行記をご覧ください。sh写真も一杯あるので行って見たくなること請け合いです。

チンクエテッレ崖に建つ家涼しけり(季語:すずし:三夏)
5つの土地と言う意味のチンクエテッレは皆、崖と崖の間の谷間にぎっしりと家が建ってい

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緑の中のお堂

緑の中のお堂

昨日は雪があっという間に消えてしまいましたが、今日は向かいの家の松の木がしっかりと綿帽子を被っています。冬たけなわです。

Netflixでペーパー・ハウスを見て以来、スペインドラマにハマっていて、なかなか水彩画がはかどりません。まあ目が疲れやすくなったので抑え気味にしていることもありますが、1週間に1枚くらいのペースになっています。

そんな訳で久し振りの新作ですが、やっと濃淡の描き方が分かって

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紅葉に雪

紅葉に雪

朝目を覚ますと久し振りの雪が降っていました。もう少し積もるかなと思っていたらみぞれ混じりの雨に変わって来たので慌てて写真を撮りに外へ出ました。家の前の紅葉はクリスマスも終わったのにまだしぶとく残っていて葉の上に溶けかけの雪が残っていました。

そんな訳で今日は水彩画をスキップしてこの写真で詠んでみたいと思います。

雪に揺れし残り紅葉やいとおしき(季語:のこりもみじ:初冬)
雪と紅葉を詠ったので完

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アルゼンチン・カピバラ

アルゼンチン・カピバラ

これからアルゼンチンの句を詠んでみようと思います。では何故そのアルゼンチンの絵がカピバラかというと私の個人的な思いしかありません。アルゼンチンではある会社がカピバラの革でいろんな革製品を作っています。それがスウェードのような肌触りで色も自然な感じの薄茶色で一発で惚れ込んでしまいました。出張の時は手袋とかポーチとか小物を買っていたのですが、プライベートで行った時には旅行カバンとブリーフケースまで買っ

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永平寺の苔むした切り株

永平寺の苔むした切り株

福井県の名刹、永平寺にあった大きな切り株です。何故か気になって撮ったのだと思います。参拝してから随分時間がたったので記憶も曖昧ですが、講堂にあった長くて幅のある階段が何故か目に浮かびます。後はお坊さんに多く出会ったことでしょうか。私の親父は栃木市の金剛寺に眠っていますが、その寺は曹洞宗なので考えてみれば永平寺はその総本山ということです。

雪踏みて托鉢僧の山の朝(季語:ゆき:晩冬)
永平寺のHPで

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メルボルン・フィリップアイランド

メルボルン・フィリップアイランド

この絵に描かれたペンギンは多分キングペンギンだと思いますが、メルボルンのフィリップ島で私が見たのはフェアリー・ペンギンという身長30センチくらいの可愛いペンギンでした。
絵のペンギンはスキを押してくれた人に時々ご挨拶しています。

宵闇の浜辺にペンギン偵察隊(季語:よいやみ:仲秋)
夕方海から上がって来るペンギンはまず数匹のペンギンが偵察隊よろしく浜辺をキョロキョロと見回し、一旦海に戻ります。その

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手水鉢・つくばい

手水鉢・つくばい

今日は手水鉢・蹲(つくばい)で詠んでみたいと思います。手水鉢はもともと寺社で口を濯ぎ身体を浄める為に置かれていましたが、茶の湯や一般家庭でも置物や鉢として使われるようになり、名前もつくばいとなっていったようですね。

この絵は最近描いたもので場所は何処かわからないのですが、苔を特に丁寧に描いてみました。手水鉢やつくばいは日本の美の典型で俳句の世界でも定番ですよね。

ところで、皆さん、「吾唯足知」

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ドイツ・ケルン

ドイツ・ケルン

ロンドン駐在の時、ドイツと言っても出張で行くのはデュッセルドルフばかりでした。たまたま週末にかけての出張の際ケルンを訪れることが出来ました。ケルンは古代ローマ帝国が支配したところで市民はそれを自慢にしているようです。ローマによる支配を歴史とは認めず敢えて伝説化するイギリスとは対照的ですね。(ブリトン人やケルト人の時代はイギリスの歴史ではないということですね。)この水彩画はケルンの近くの有名なレスト

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奥入瀬川

奥入瀬川

東北へ旅した時は雨が降った後で奥入瀬川の水も濁り、いつもの清流とはだいぶ様子が違うようで残念でした。それでも渓流の素晴らしさを十分肌で感じることが出来たので、やはり魅力のある渓流であることは間違いありません。

木漏れ日の緑となりし奥入瀬川(季語:みどり:初夏)
奥入瀬の道沿いの木漏れ日から目を落とすと辺りは白から新緑へと美しく変化して行きます。残念ながら雨の為にそんな風景は見られませんでした。

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南海 モルディブ

南海 モルディブ

この水彩画は絵を始めたころのものでモルディブとは無関係ですが、バンコック駐在時代に行ったモルディブを紹介したくて海に関係する絵を選んでみました。そしてモルディブの海を思い出しながら句を詠んでみます。
下に添付した記事はバンコックの学校編ですが、モルディブへ遊びに行ったことが書いてあるので時間のある方は読んで見てください。

透き通る浅瀬の先の熱砂かな(季語:ねっさ:晩夏)
モルディブの海はめちゃく

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山道

山道

絵はどこにでもあるような山道です。さあ、これで何を詠みましょう。若い頃の山登り、寺社めぐり、水の流れ、人生の一本道、さてどうしようか。と考えていたらふと、岸田総理の顔が浮かんで来ました。岸田総理は人の話を聞きすぎて、あっちへ行ったりこっちに来たり、早くもふらふらなのでしょうか?それでも良くなる分には頑固で聞く耳を持たない人よりはましなのかもしれません。結局、俳句は山登りの句になりました。

春暁に

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