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紅葉に雪

朝目を覚ますと久し振りの雪が降っていました。もう少し積もるかなと思っていたらみぞれ混じりの雨に変わって来たので慌てて写真を撮りに外へ出ました。家の前の紅葉はクリスマスも終わったのにまだしぶとく残っていて葉の上に溶けかけの雪が残っていました。

そんな訳で今日は水彩画をスキップしてこの写真で詠んでみたいと思います。

雪に揺れし残り紅葉やいとおしき(季語:のこりもみじ:初冬)


雪と紅葉を詠ったので完全に季重なりです。でもこの景色は詠ってみたかったのでそのままです。「愛おしき」と雨で溶けてしまって「いと惜しき」をけけています。

「雪に揺れし残り紅葉のいとおしさ」これも捨てがたく残してしまいました。


濃き色の残り紅葉や人もなし(季語:のこりもみじ:初冬)


もう完全に冬ですが、クリスマスになっても家の前の紅葉は少しばかり濃いめの姿になりながらもしぶとく枝にしがみついていました。今年は余り強い風が吹かなかったからなのでしょうか。

凍て風やよけるとこなし渡月橋(季語:いてかぜ:三冬)


冬の嵐山はことの他寒いので観光客も少なく閉める店が増えて来ます。こればかりはコロナのせいではありません。桂川を渡って来る風は本当に冷たいです。凍て風そのものです。

仁和寺や雪うっすらと五重塔(季語:ゆき:晩冬)


久し振りに降った雪で仁和寺の五重塔の屋根にもうっすらと雪が積もっていることでしょう。京都の雪は北の国の大雪と違ってすぐに溶けてしまうのである種の侘びしさや愛おしさがあります。

奥嵯峨の枯野に猫や家いずこ(季語:かれの:三冬)


今年のことではありませんが、寒い奥嵯峨を何故かゆっくりと歩く猫がとても印象的でした。猫はこたつで丸くなってばかりではないのですね。

今回は「や」にこだわって詠んでみました。


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