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時の風景⑧ ~Cusco(ペルー)より -中編~

これまでに引き続き、旅の最中に書き留めていたことを。

温度感やその時の香りを残すため、編集はあまりしていません。それでもよければぜひ。

見たり聞いたりしたことに、僕の勝手な推測や解釈をのせていることがあります。内容はあてにしないでね。


6/15~6/21 Ttio (Cusco近郊)


クスコから南東に1.5時間くらいのTtioという小さな村でWorkawayボランティア生活。

前半はこちらの記事へ。


6/22~6/25
クスコ市内に滞在。こちらは次回の記事にて。


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6/18

仕事休みの日だったので遺跡もあるPisacという町へのデイトリップへ。

コレクティーボ(乗り合いバス)内。PHSみたいなので電話してるインディヘナのおばちゃん、音が聞こえてくるところに向かって喋るので、話すタイミングで毎回携帯を口元に持っていく。たしかに直感的には音を伝える穴は1つである、というのがしっくりくるのか。


Pisacへの旅、ロンドンから来たNatalieとコレクティーボを乗り継ぎまくって、なかなか楽しい。目的地にたどり着けるかのゲーム感覚か。なかなか来なかったり、乗りたいのに止まってくれなかったりもするけど、そういうのも含めて。景色も。もうちょっと書くことあるような気がするけど今は目の前の世界に集中したい。

道中のメルカド。コレクティーボはある程度乗客が集まらないと出発しない。
3回乗り換えして、2時間くらいかかって到着。


Pisacは”観光地っぽさ”が強かったけどこじんまりとしたかわいい町で好きな雰囲気だった。遺跡周りをちょっとハイキングしたり、ゆっくりしたり、楽しい日だった。写真を何枚か載せておきます。

露光ミスってる。(笑)


インカ帝国時代の畑。トウモロコシとか育てていたらしい。
遠くから見ると小さそうだったけど、近づいたら一段の高さは2m以上あった。


真ん中の遺跡のところで座ってゆっくりお茶飲んだの気持ちよかった。


Pisacを去り、クスコ行きのコレクティーボ車内にて。知らないおばちゃんがいい匂いのする葉っぱをくれた。アルーダというらしい。ありがと。

夕陽に照らされるアンデスがすごく美しい。

ハイキングしたところは、すごく静かで平和を感じた。



6/19

Workawayの土地の裏側にある山へひとりハイキング。川沿いを登っていく。途中からは山登りみたいな感じ。

飼っている犬がついてきた。もののけ姫のシシ神のような。


「一歩間違えたら死ぬ」という言い回しは山崖沿い歩きから来てるのではないか、と思った。たとえば砂漠民族は「(方角を)一度間違えたら死ぬ」と言うかもしれないな、とか。


羊飼いらしき7-10歳くらいの女の子たちに出会う。道路に出ていきそうになっているダッシュで急斜面の山道を駆け下りていく。すごかった。

妹は僕にフルーツをくれた。一緒に食べさせてもらった。



ずっと晴れていたけど、日陰になる。急に物々しくなる。何かを感じる。気のせいかもしれない。


日は戻ってきたが、風が出てきた。やはり何か山がメッセージを伝えているように思う。

ハイキングには十分満足していたので、帰ることにした。


6/20

なんとなく波長が合う感じのしていたIsmaelとMargotがいなくなっちゃったのがだいぶ寂しい。Eva(Rosillasとは別人)、Hunter、Liliあたりも好きだけどちょっとノリが違うんだよなあ。

Mariaもいなくなっちゃったけど、Limaでまた会えそうだからすごく楽しみ。彼女のおばさんが経営に携わっている孤児院で一か月くらいお手伝いしていたらしいと聞いたので、そこに一日見学にいけるか聞いたら「絶対喜ばれる!」と言ってくれた。

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やはり、この場所に対する違和感が抜けない。

「違和感」というよりは「期待値ずれ」か。

分解すると

  • 人の出入りが思ったより激しい

  • 人数が多すぎる(常時15~20人)

  • 共同作業(仕事)の時間が少なく設定されている

⇒ つながりが感じづらい。(全然不可能ではないが)ひとりひとりの人柄、内面、人生を知りづらい。

改めて、イメージしているワークアウェイの体験よりもホステルに近い状況だとよくわかって納得する。

極端に言えば、お金を出して自由を手にして虚無る。(極端すぎる。)


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仕事で明らかに手を抜いたり、休憩しまくっていても指摘する誰かはいない。(ホストのLuisがほぼ不在だからか。)

ので、やっぱりみんな大なり小なり適当に無責任になっていく部分がある。もちろん自分も含めて。それに対して心がちょっとざわついたりするのだけど、こういう環境で人間がどういう行動をとりやすいのかについて観察してみるとか、そっちに意識を持っていくことができるといいのかもしれない。


この場所のみならず、「頼まれた仕事はきちんとするべき」「手を抜かずにやるべき」みたいな価値観が自分の中に根深くあるんだな~と気づかされる。美徳ともいえるし、それが自分や他人を苦しめることもある。どっちも思い当たる。


こういう意味では、Santiのところはオーガナイズすごくうまくいっていたように見える。ちゃんと4時間くらい、そこそこきつい仕事も含めてみんな責任もってやっていた。集まっているボランティアたちの違いも一定あるだろうけど、どちらかというと環境やホスト側のやり方によるものが大きいような気がする。


6/21

Xenaはわかってくれた。より深く知り合うことが難しいことを。人によっては疲れることを。

コミュニティオーガナイジングとかの意味合いでめちゃくちゃいい題材に見える。こういうひとつひとつの経験をケーススタディとして自分が作る側になる時に生かしたい。


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夜。ピスコサワーで酔っ払って、そこから食べるLaysのポテトチップスがうますぎる。

見上げると満点の星空。


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ここでの仕事について話していて、Joeが鎌で草刈りをした日は奴隷になったかのように感じた、と言っていたのが印象深い。どこまで本気で言っていたかは定かではない。草刈り自体はちょっと味気ない仕事なのはわかるけど、別に見張りもいないし成果も決められていない、ちょっと手を抜いたってむち打ちされない、たったの3時間、奴隷とはだいぶ違うんじゃない?とい思った。そもそも、どんな仕事を想像してこの場所にきたんだろう?とか。

全然関係ないけれど、アレキパの後だとハエや蚊がいないことがありがたすぎる。

またまた関係ないけれど、どうして南米(ボリビア・ペルー)は電車が少なくて、インドは長距離移動は電車が多いのかなーと不思議に思っていた。
もしかしたら植民地として支配していたイギリスとスペインの違いもあるのかな。

アンデス山脈、という地形の方が大きい理由かもしれない。あとから思う。


6/22

クスコでは有名なレインボーマウンテンへWorkaway仲間の7人で。普通によかった。この人たちは波長が合って好き。

特にメモもないので写真を。

険しくはないけれど標高5000m超えなのでそこそこ大変。
馬に乗っていくという裏技もある。


左の後ろにちょっぴり入っているのが「レインボーマウンテン」。
頂上では写真を撮るための長蛇の列。僕たちは朝早く出発していたので並ばずに撮れた。
ブラジルのJoseは登るのがゆっくりすぎて彼が着いたころには人が多すぎたから6人。


レインボーマウンテンとは反対側に見えたNevado Auzangateに心を奪われた。


近くのRed Valleyも素晴らしかった。山にかかる雲の影が好き。



帰り途中、ゴミ拾いもちょっとだけできた。ゴミ拾いを始めてから、初めてゴミが少ないことに気づく。仕事で誰かが拾ってくれてるのか、みんなちゃんと持って帰っているのか。感動や美しさを分けてくれた場所に対してほんのちょっとの恩返しのつもり。地球がちょっとでもきれいになったら嬉しい。自分が拾えるゴミの量なんかじゃ何も変わらないけれど、それを見かけた誰かが真似したり、真似はしなくてもポイ捨てが減ったりすることは現実的に起こりうるし、変化につながるんじゃないかと思ってる。



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そういえばこのWorkawayでは、Rosillas(ボリビア)の同じWorkawayで入れ違いだったらしいフランスのカップルとたまたま出会い、本当に驚いた。

彼らが来た日に簡単に自己紹介していて、急に「ボリビアのRosillas行った?」と聞かれてびっくりしながら「うん」と答えたら、「Evaのこと知ってる?」と。彼らとは南米で旅している日本人が珍しいのと、Evaがこのあと日本人が来るんだよ~と言っていたのでもしかして?と思ったらしい。

こんな偶然あるのかー!!と。

AnnaとAntoine。写真を送ったらEvaもびっくりしながら喜んでた。


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