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わたしの身体⑧偽閉経療法の効用

2021年に子宮全摘出手術を受けました。
この機会に婦人科系疾患の経緯や女性の人生と生理について綴ります。
私の主観と経験に基づく内容となります。感じ方や症状は人により異なりますので一つの例としてご参考になれば幸いです。

私は5年ほどで半年1クールを3回、手術前に3か月の服用を行った。
今回はその効用についてお話ししたい。

「生理が無い状態」は平和
なんといっても生理痛、過多月経、貧血、PMS・・・あらゆる症状が無いという状態は「平和」すぎる。
お腹を抱えて、薬が効くのを待っていたら、夜が明けて、布団にまで出血…寝不足で貧血で会社に着く頃には疲れてる。そんな状態から暫しの解放。

「子宮筋腫」が小さくなる
偽閉経療法を始める頃には、コロコロとした塊がお腹に触れるとわかるようになり、生理前後は、お腹が張って苦しかったが、最初の2回の薬の服用後はMRIで「筋腫」が縮小していることが確認された。
(偽閉経療法は「筋腫」を無くすといった治療は不可能。)
出血量も少なくなり、貧血も改善、PMSの症状も日常生活に支障がない程度になり、休薬期間中の生理は治療前よりも遥かに楽に。
1日3回を3日、4日連続で服用していたロキソニン(痛み止め)の量も1回の生理期間で2錠ほどに減り、薬の効きも良く、生理痛のコントロールもうまくできていた。
数年間は苦痛から解放され、進行を遅らせ、うまく凌ぐことができた。

3回目の服用
2回目の服用から1年8か月、45歳も過ぎて、また以前のように出血が増えてきたことをきっかけに3回目の服用を始めた。
3回目ともなると副作用にも慣れ、服用期間は順調で快適だったが、半年の服用後も「子宮筋腫」は縮小せず、むしろ少し大きくなった。
休薬期間に入ると、生理痛は耐えられる程度ながら、出血量が増え、自覚症状が出るほど貧血がすすんで、徐々に以前のように日常生活がキツイと感じるようになった。

手術という選択肢
可能な限り、偽閉経療法で閉経まで体調をコントロールするという治療方法は限界かなと思った。まだこれから、何年、生理は続くかわからない年齢で体調を維持するために使う労力やお金と効果が見合わなくなってきた。
かかりつけの先生に「手術はどうでしょうか?」と尋ねた。それまで「手術は最終手段」と言っていた先生もMRIを眺めながら「良い先生をご紹介するので診察を受けて手術を検討してみてもいい時期」と即答。
私は紹介状を貰い、すぐに紹介された総合病院の予約を取った。

手術を意識したのは日常生活に支障があるからだけではない。
経過観察の期間、腫瘍マーカーが著しく上昇する等、癌を疑うような精密検査を受けたことが何度かあった。その度に不安な日々を送り、病院を何度も行き来する中、将来のリスク低減の為にも「子宮摘出」という選択を積極的に考えるようになった。

それならば、もっと早い時期に手術しても良かったかもしれない。
でも、20代後半~40代前半は転職し、仕事やスキルアップに励んだ大切な時間だった。 
だからこそ少し無理をしてしまったという反省はあるが、その時の私は手術を選択する時期ではなかったと、今、振り返っても思うので後悔はない。

わたしの身体シリーズは今回でおわり。
暫くは違うテーマで休憩後、手術編を書いていきたいと思う。

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