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フランスガム個展|Nostalgie|月の夜に

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00_通販対象商作品A

作品名|月の夜に
アクリルガッシュ・シリウス紙
作品サイズ| 18.5cm×15.5cm
額込みサイズ|27.5cm×22.5cm
制作年|2020年(新作)

2009_N11_月夜の晩に

2009_N11_月の夜に額s

 月明かりが注ぐ菫色の夜、植物たちと一緒に踊る二人——それは、いつかどこかで存在したかもしれない、わたしたちの光景なのかもしれません。

 美術作品と長く一緒に暮らしていると、時折ふと、不思議な感覚に包まれる時があります。「懐かしい」——この気持ちはいったいどこからくるのでしょう。その作品にはじめて出会った十数年前の光景への郷愁なのでしょうか——少し違うようです。
 共に時を重ねるうちに、額縁の中に描かれた光景がだんだんと記憶の奥へ奥へと深く染み込み、忘れていたちいさな感覚を呼び覚ましてくれるのです。まるで、記憶の泉に妖精エートルが舞い降り、羽根をちいさく震わすかのごとく・・・

 そうかと思えば、まるで初めて出会った作品のように新鮮な印象を受け、はっとすることもあります。額縁という窓の向こう側には、見知らぬ過去や懐かしい未来が広がっているようです。

 六日間、フランスガム様のノスタルジーの世界に触れて、慌ただしい日々の中、それでも感じているちいさな感覚の震えを、丁寧に思い出すことができました。

00_通販対象商作品A

作品名|存在について
アクリルガッシュ・シリウス紙
作品サイズ| 18cm×11.5cm
額込みサイズ|31.5cm×26.2cm
制作年|2020年(新作)

2009_N12_存在について

2009_N12_存在について額s

 ノスタルジー国から届いた最後の作品「存在について」——妖精エートルが翔ける月の夜を眺めながら、ひとりの女性が猫と一緒に窓辺に佇み、想いを巡らせています。

目に見えないものは、存在しないものですか。
目に見えるものだけが、存在するものでしょうか。

 存在と不在についての本作、フランスガム様の問いかけで幕を閉じるNostalgie——様々なノスタルジーの世界を旅しながら、美しい風光に触れ、妖精たちの会話に耳を澄ませてきました。旅の途中、皆さんは、どのようなことを考えたでしょうか? 
 フランスガム様の作品と言葉に触れ、「思索する」という旅の方法の素敵さを知りえたことは、ステイホームのいま、かけがえのない出来事となりました。

 妖精エートルのように、そしてフランスガム様の想像力のように、もっともっと自由に翔けてゆきたい——ノスタルジーの世界からの問いを、存在と不在についてのあれこれを、これからも立ち止まって考えてゆきたいです。

00_通販対象商品A

商品名|絵本『AMOUR』
サイズ|B5判
発行年|2020年

2020年2月、草舟あんとす号さんでの展示の際に作った小さな絵本です。
アムールという名前の生まれたての薔薇の娘を主人公に、出会いや別れ、そして続いていく人生を綴った小さな小さな物語です。

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 薔薇の娘アムールを通して、生きることの神秘が綴られたちいさな絵本です。本展ノスタルジーでの問いかけ、存在と不在の不思議にも通じる美しい一冊を、この機会にあわせてお読み頂けましたら幸いです。

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