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網代幸介個展|DAY 5

 早いもので網代さまの個展もいよいよ明日6/27が最終日——お茶会が大団円を迎える前夜、DAY 5の菫色の小部屋は静かな興奮に包まれています。

 網代さまと霧とリボンのコラボ紅茶セット《A HAPPY TEA-PARTY》のご感想も続々と届き、ソーダ系ナンセンス旋風が吹き荒れる様子をとても嬉しく拝読しております。一部を抜粋させて頂きます。

 皆様、素敵なご感想をありがとうございました!
 ひとりのアーティストの作品世界を五感で楽しむ紅茶シリーズ——本展の記念にぜひお選び頂けましたら嬉しいです。贈り物にもおすすめです。

 本日更新された絵入りストーリーでは、ターナー夫妻の不思議な写真館が登場しました。明日最終日、最後の一篇をご紹介致します。

 陶器作品のご紹介は、DAY 5の本日で全て終了。考古学的見地からも重要そうなソーダの国のティウェア——ぜひお気に入りをみつけて下さいネ。

 さて、頽廃時間の到来と共に、本日も夢の世界へのいざないです。蛇にまつわるダークメルヘンな二篇をどうぞお楽しみ下さい。

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 木に縛られる夢は何度もくりかえしみた。しかし今回のそれは夢ではなく、現実に起こっているようなのだ。私は2匹のキツネのお縄にかかり、いつものように木に縛られた。だからといって別になにかされるわけではない。ただ、じっと夜になるのを待つだけだ。夜になれば眠くなる。朝になれば夢からさめる。いや、それは夢の話だった。

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 今目の前に起こっていることは、あきらかに現実なのだ。二人の天使がやってきた。蛇の血を飲めだって?冗談はよしてくれ。私は昔から無益な殺生は嫌いだ。えっ、それならずっとこのままいつづけろだって?ああ、別に構いやしない。どうせ暇な人生だ。何もしないことには慣れっこだ。ただちょっと、2ひきのキツネさんたちや。縄をすこしだけゆるめちゃくれませんかね?

 どこかの城館の塔の上で発見されたタペストリーのよう——
 素敵な色彩と愛らしいキャラクターたちに惹かれて近づいてみたら、いつかの時代のどこかの国の少女の不条理な身の上に出くわしました。私たちはオロオロするばかりですが、意外にも少女はノンシャランにやりすごしています。
 なんだか、私たちまで、蛇の血で乾杯したくなってきました・・・

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 忘れられた夢。「あなた今ぱくりと葡萄をたいらげましたけど、それはただの葡萄ではありませんよ。どんな葡萄か気になります?わたくしがおおしえしてあげましょうか?」酔っ払いのヘビにからまれて少しむっとした夢。

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 創世記では、禁断の果実を食べるよう蛇がイヴをそそのかしますが、ここでは、人間に世話をやいている良心的な蛇が登場します。
 口を大きくあけて葡萄をたいらげ、蛇をものともしないロックな少女——新たな木片の出土により、創世記が書き換えられるかもしれません・・・

00_通販対象作品

作品名|白昼夢
アクリル、紙
制作年|2020年(新作)
作品サイズ|39.5cm × 29.5m
額込みサイズ|44cm × 36.3cm

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00_通販対象作品

作品名|葡萄
アクリル、板
制作年|2020年(新作)
作品サイズ|9cm ×16.2cm

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00_MauveCabinet_ラスト共通



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