見出し画像

MAUVE NOUVEAU|山口友里さまのご紹介

2005MN_山口さま_01

山口友里 | 美術デザイナー・造形作家 →HP
広告、雑誌、展示などの空間デザインやスタイリングをする傍ら、球体関節人形を四谷シモン氏に師事。布花も学び、オブジェや人形、アクセサリーを制作。独特な美意識を持ち、ファンタジーな世界観を得意とする。マジョリカマジョルカ、ANNA SUI、THE ALFEEのツアーパンフレット等活動は多岐に渡る。菫色連盟にて《寓話サロン》主催。
Twitter|@kirakirahappy55
Instagram|@yamaguchi.yuri_

 幼い頃、日常のあちこちに、寓話の森のへ入り口がありました。それは書物の表紙だったり、叔母の家の鏡台だったり、通学路の繁みだったり。
 扉を開けて中に入ってみると、キラキラした綺麗なものが散りばめられていました。惹かれるままに奥へ奥へ——いつしか夕暮れとなり、気がついた時には足元もひんやり、暗闇にすっぽりと包まれていて、あまりの怖さに背筋が寒くなったものです。
 しかし、小さいながら芯の強いこころの声を無視することはできません。もっと先へ行ってみたい、暗闇のカーテンをくぐった先の世界を覗いてみたい——そうして、勇敢なミス・好奇心は、宝物が眠る場所へと辿り着くのでした。

 乙女ヴァンパイアが眠る薔薇色の棺、菫色やアブサン色で優美に整えられた片靴、リボンで飾られたノーブルなスワン、瞳の奥に闇を宿すウサギのマスケラ——山口友里さまの手によるオブジェ作品は、まさに乙女たちが夢見る宝物、寓話の森のずっと奥に、ひっそり眠っているあの宝物なのです。
 そのキラキラは、暗闇のカーテンをくぐった先の煌めき。その精妙なるスモーキーな色合いは、小暗い森の中、月明かりに照らされた魔法。山口さまの作品を観た時の乙女たちは、即座にミス・好奇心となって、キリリと瞳を輝かせるのです。

 さぁご一緒に、扉をあけて、宝物を見つけに参りましょう。

00_通販対象作品

作品名|菫の片靴〜花
ミクストメディア
作品サイズ|台座の長さ16.5cm/台座の幅10.4cm/高さ11cm
制作年|2019年
霧とリボン企画展《菫色連盟の事件ファイル》出品作

2005MN_山口さま_02

2005MN_山口さま_01

2005MN_山口さま_03

ある時、ビクトリアンな淑女の靴が美しい菫色にすり替わる事件が次々に起きた——

 各作家が架空の事件を設定、作品を証拠物件として制作展示、お客様が捜査員として展覧会会場にいらっしゃる趣向の《菫色連盟の事件ファイル》展に出品されたオブジェ作品。
 ウサギ仮面が関わっているらしい「菫の片靴事件」では、片方の靴だけが菫色に変貌、時にスミレ花が咲き、履くことが叶わなくなった片靴が、しだいに淑女たちの中で憧れの存在になる——山口さまならではの、菫色の哀感あふれる物語が込められています。
 流麗な靴の造形、微細に煌めく美しいお色目、華やぎのある装飾、染めから丹精された可憐な布花——どの角度から見ても、全方位美しい一作です。
 飾り棚に飾れば、たちまち魔法の時間が日常に流れてくることでしょう。

★展覧会開催時に制作した「菫の片靴」が登場する事件ファイル★

1911ファイル_山口さま_01 のコピー

1911ファイル_山口さま_02 のコピー

1911ファイル_山口さま_03 のコピー

00_通販対象作品

作品名|ねじ巻きカップケーキ
ミクストメディア
作品サイズ|全体の高さ21cm/プレートスタンドの直径13.5cm
ミクストメディア
制作年|2019年

2005MN_山口さま_04

2005MN_山口さま_05

2005MN_山口さま_06

 山口さまの御伽世界は時にパンキッシュ! 乙女系スチームパンクなオブジェ「ねじ巻きカップケーキ」。美味しそうと思って近づくと、そこにはデカダンスのスパイスがひと振り。スイートな世界とダークな世界のさじ加減が絶妙、ガラスドームに封印された可憐なアヴァンギャルドをご堪能下さい。
 ガラスドームから射し込む光の加減で、カップケーキもしたたかに表情を変えてゆきます。

↓モーヴ街MAPへ飛べます↓

00_MSmap_ラスト

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?