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少女の聖域vol.3〜魔法大全

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オンライン開催 霧とリボン企画 高柳カヨ子プロデュース《少女の聖域vol.3〜魔法大全》|2022.9.2〜9.9|魔法少女に変身しなくても、少女は既に魔法を内包しています。幾多… もっと読む
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#アート

少女の聖域vol.3|展覧会のご案内

オンライン開催 at MAUVE CABINET 【9/4〜9/6は配信お休み】 ★ 霧とリボン実店舗は休業中のため ご入場頂くことはできません  9月より、霧とリボン オータム・シーズンがスタート。  シーズンの幕開けを飾るのは、精神科医 / 少女批評家の高柳カヨ子先生プロデュースによる恒例のシリーズ企画展《少女の聖域》。  15組の多彩なアーティストが魅惑のテーマ「魔法大全」に取り組みます。  本展では、15組の作家作品を高柳カヨ子先生のエッセイと共にご紹介。個性豊か

少女の聖域vol.3|アーティスト紹介

 本展プロデューサーと参加アーティスト15組のご紹介です |巻頭エッセイ・ 全15組アーティスト作品エッセイ発表| ◆ 青木瞳 画家 |絵画全3点発表| ◆ 麻生志保 日本画家 |絵画全2点発表| ◆ atori アクセサリーブランド |アクセサリー4シリーズ・全17点発表| ◆ APOLIA 服飾クリエイター |アクセサリー4シリーズ・全20点発表| ◆ 綺朔ちいこ イラストレーター |絵画全3点発表| ◆ エンドロールと白い明日研究所 ぬいぐるみ

少女の聖域vol.3|巻頭エッセイ|高柳カヨ子|グリモアールの扉を開けて

 魔法少女、という言葉をよく耳にするようになったのはいつ頃からだろう。  アニメや漫画の中で、少女は魔法少女に変身して戦う。あくまでもそれは、自分のためではなく誰かのためだ。  魔法の力自体も外部から付与されるため、魔法少女が使う魔法は、少女自身が生み出したものではないのである。  魔法は少女にとって、誰かから与えられる特別な力なのか。  いや、そうではない。  少女で在るというそのこと自体が、すでに魔法なのだ。  少女性を抱くこと、年齢や性別を問わず可愛いものや美しい

少女の聖域vol.3|トレヴァー・ブラウン|少女が少女で在るために

 少女は戦う。誰のために?  少女は変身する。何のために?  少女は少女で在るために、魔法をかける。  ラバースーツに身を包み、クラゲのスカートを揺らしながら、呪文を唱えれば、もう怖いものはない。  思いつく限りの魔法のアイテムは既に手に入れた。古今東西、良きものから悪しきものまで。  3回目の開催となる《少女の聖域》のメインビジュアルを飾ってくれるのは、今回も引き続きトレヴァー・ブラウンの作品である。  可愛い、不気味、残酷、脆い、強か。少女のあらゆる側面をあるときはフ

少女の聖域vol.3|青木瞳|謎は解かれなくていい

 魔法の一種にまじないというものがある。  まじないを呪いと書いてしまうと悪いもののように思われるが、本来まじないという言葉には、良い意味と悪い意味の両方が含まれている。  魔法自体、白や黒など色分けされたりもするが、使い方によってはどちらにも転ぶ両義的なものなのだ。  小さな画面の隅々までびっしりと描き込まれた青木瞳の作品は、細密画と呼ばれるに相応しい。  シンメトリーにデザインされた世界の中で、不思議な生き物が蠢き、髪が絡みつく。それはまるで永遠に終わらぬ呪文を唱え続け

少女の聖域vol.3|DAY 1

本記事はオンライン展覧会《少女の聖域vol.3〜魔法大全》DAY 1の配信記録です。 * Text霧とリボン  密やかに魔法書を紐解くにふさわしい秋陰の一日。霧とリボン オータムシーズンの幕開けを飾る展覧会が本日開幕しました。初日の今日、ご高覧下さいました皆様に深く御礼申し上げます。  精神科医・少女批評家の高柳カヨ子先生をプロデューサーにお迎えして定期開催してきた本展も今回で三回目。「魔法大全」という魅惑のテーマの元、15組のアーティスト作品が秋風にのって菫色の小部

少女の聖域vol.3|山口友里|魔法の粉をふりかけて

 山口友里ほど魔法という言葉が似合う作家はいないだろう。  美術デザインとスタイリングを担当したマジョリカマジョルカで、彼女の魔法にかかった少女は数知れず。その幻想的な世界観と卓越した美意識は、ドールの制作に於いても遺憾無く発揮されている。  マンドレイクまたの名をマンドラゴラといえば、魔法使いにとっては欠かせないアイテムである。  引き抜くと悲鳴をあげ、それを聞いた人間は狂って死んでしまうという伝説をもつマンドレイクは、実際に古くから薬草として用いられた植物だ。地面に埋

少女の聖域vol.3|高橋邑木|流転する様相

 古来ギリシアの時代から信じられてきた世界観に、全てのものは四大元素(エレメント)に司られているという概念がある。それは魔法や錬金術にも受け継がれ、土、水、火、風という4つのエレメントの割合や強さによって、事象は確定されているとされた。  高橋邑木が制作する陶磁器。  この陶芸という分野こそ、4つのエレメント全てが含まれたまさに魔法のような芸術である。  素材となるのは、土。原土となる良質な粘土を手に入れたら、水簸という水を用いる精製が欠かせない。この水簸の加減で完成した時

少女の聖域vol.3|Riho Kurokawa|生暖かく優しい暗闇

 単眼や多眼の不思議な生き物が跳梁跋扈し、血の川が流れる仄暗い世界で、魔法は熟成される。  異形の少女たちが唱える呪文は、形を得て世の理を壊し、地平を塗り替える。  Riho Kurokawaが描くのは、この世の裏側にひっそりと息づくもうひとつの世界。光のように言葉が降り注ぎ、暗闇から命が生まれる。  画面の中に多層的に折り込まれた謎を紐解くと、失われた記憶が蘇り、物語が動き出す。  さあ、思い出してみよう、彼の地の記憶を。  山が燃え、羽が生えた獣が飛び交う夜、魔女たち

少女の聖域vol.3|DAY 2

本記事はオンライン展覧会《少女の聖域vol.3〜魔法大全》DAY 2の配信記録です。明日9/4〜9/6は配信お休みです。 Text霧とリボン  一年の時を経て、昨日ふたたび扉を開いた菫色の聖域——夏の余韻が漂う中、少女たちの不思議な魔法がゆっくりと渦巻きました。  プロデューサー高柳カヨ子先生のご案内で、人形、オブジェ、アクセサリー、絵画がお披露目されたDAY 2の今日、お気に入りの魔法に出会いましたでしょうか?   聖域を散策して下さいました皆様に御礼申し上げます。

少女の聖域vol.3|DAY 3

本記事はオンライン展覧会《少女の聖域vol.3〜魔法大全》DAY 3の配信記録です。 Text霧とリボン  秋の曇り空から、キラキラ降り注ぐ雨。まるで、少女たちの魔法世界を祝福しているかのよう。  三日間のお休みをはさみ、高柳カヨ子プロデュース展は、本日より会期後半がスタートしました。DAY 3の本日、お好きな時間、お好きな場所から、オンライン展覧会をお楽しみ下さいました皆様に深く感謝申し上げます。  プロデューサーの高柳カヨ子先生のnote連載《少女主義宣言》を毎週楽

少女の聖域vol.3|DAY 4

本記事はオンライン展覧会《少女の聖域vol.3〜魔法大全》DAY 4の配信記録です。 Text霧とリボン  聖域への扉の鍵は、想像力と好奇心。はじめての方、ちょっと覗いてみたい方、奥の方まで探検してみたい方——ようこそ、少女たちの棲まう聖域へ。  高柳カヨ子プロデュース展は本日で4日目を迎え、早いもので明日(9/9)最終日となりました。様々な魔法が行き交い、日毎きらめきを増す本展をご高覧下さいました皆様に心より感謝申し上げます。  高柳カヨ子先生の才気あふれるご案内の

少女の聖域vol.3|DAY 5

本記事はオンライン展覧会《少女の聖域vol.3〜魔法大全》DAY 5最終日の配信記録です。 Text霧とリボン  秋のはじまり、菫色の聖域に満ち満ちた少女たちの魔法世界。聖域から放たれた煌めきの粒は、新しい場所へと扉を駆け抜けて——    5日間に渡りお送りしてきた高柳カヨ子プロデュース展は、本日終幕を迎え、無事終了致しました。  ここオンライン・ギャラリーに並んだアーティスト作品は約100点。巻頭エッセイにはじまり、作品紹介エッセイほか配信記事は24本と豪華な展覧会とな

少女の聖域vol.3|開催方法と作品販売

オンライン開催 at MAUVE CABINET 【9/4〜9/6は配信お休み】 霧とリボン実店舗は休業中のため ご入場頂くことはできません 霧とリボン 実店舗「Private Cabinet」に作品を展示、会場の様子や各作品の紹介を写真と文章で、会期中、ここMAUVE CABINET(note)にてオンライン配信、アーティスト作品を順番にご紹介します(9/4〜9/6配信休)。尚、配信予定の事前告知は行っておりません。会期当日、霧とリボン ツイッターにてお知らせします。