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自分の小説を自己批評してみた

昨日、久々に連載小説を上げました。かなりしんどかったです…

小説の続きを書いてる時、既存の話は当然の如く放置しております。
本当はあまりよろしくないんですけど、自分の作品を読むのは気が引ける思いです。
それはもう、ちょっとした刑罰に近いくらい。読んでいて恥ずかしいというか、粗探しをしてしまうのです。

前回上げたのが2020年7月ですから、約半年のご無沙汰!
まぁ、趣味で書き始めた小説なので、ある程度(100PV)アクセスされたら続きを書く形をとっている以上、亀さん歩きになってしまうのですが。

それで、久しぶりに自分の作品をマイページで見るわけなのですが、第1話にコメントを残してくれた方がいらっしゃいました。
(感想をくれた方、どうもありがとうございます!)
せっかくなので、この記事でご紹介したいと思います。

比較的に冷静に書かれているので緊迫感が薄いように感じます。
雨の公園の異常さとか吸血鬼に出会った時の恐怖感がもう少し欲しいです。
噛まれた瞬間の恐怖や気持ちの動転など緊迫感が欲しいです。

感想がまさかのダメ出しなのワロエナイ。
最初は「は??」と思ったのですが、いざ読み返してみると「なるほどな」とハッとさせられたのです。

「緊迫感が足りない」と思われたのは(色々あるんだけど)おそらくこのシーン。

 楓は自分の身に何が起きているのかわからなかった。正確には、身体の自由と思考が一瞬止まった。
 息ができない。よくわからない何かに首筋から何かを吸い取られている感覚がする―思うように動かない中、首筋に目をやると、男は獣のように楓の血を啜っていた。男は端正な顔つきをしていた。肌は病的なまでに白く、切れ長の目にはうっすらと隈があり、妖艶さを醸し出していた。
「やめてよ!」
 楓はわずかな力を振り絞り、男を振り切った。首筋には噛み跡がはっきり刻まれ、少しではあるが出血もしていた。
(この人ヤバい…すぐにこの場から離れなきゃ)
男の身から離れると、楓は道をすぐ引き返し、近くの交番まで走った。
「小娘こそ我が妻にふさわしい…」
 男は満足気に、口についた血を手で拭った。
(教会と吸血鬼 #1より抜粋)

よ~く読んでみると「ありのまま今起こったことを話すぜ!」感が凄まじい…つまり、場面で起こっていることを実況しているだけなんです。
読み返してみると、もう少しボリュームを出してもよかったですよね。

プラスしてもいいなぁと思ったあたりは…

 肌は病的なまでに白く、切れ長の目にはうっすらと隈があり、妖艶さを醸し出していた。
(吸血鬼はどんな様子で血を啜っていたのか、楓は吸血鬼に啜られてどう思ったのか…などの描写がほしい)
「やめてよ!」

というとこでしょうか。
ともあれ、まずは完結することを最優先にしたいので、終わってから加筆修正しようと考えています。

実は、このコメントを頂いてから「緊迫感の描写」について悩むようになりました。
そもそも、緊迫感ってどうやって出せばいいの?という具合です。
私はその答えを探そうと、Google先生に教えを請いました。
検索で引っかかったとあるPDF記事に、面白いことが書かれてありました。

・どこかから引っぱってきた珍しい言葉を使っても、そこだけ目立ってしまうからまずは誰にでも分かるように書く
(変にこねくり回してもかえって難解になる)
・頭の中に映像を浮かべて書く(文章で場面を実況中継する)
・感情はダイレクトに書かず、周りから攻める
(人間や心はつかみどころがないので、情景描写で補う)

ざっとまとめるとこんな感じです。
「小説は描写で書くもの」とよく言われますが、その所以は文章を通して脳内イメージを膨らませてもらうためにあるものなのかも、と思いました。
過剰書きには載せなかったのですが、無理に心理描写をしてしまうとかえってグズグズになるパターンが非常に多いらしいです。
(めっちゃ勉強になった…)

そう考えると「楓はどう思ったのか」という選択はあまり望ましくないのかもしれませんね。
吸血鬼からすれば、待ちに待ったもぐもぐタイムなわけですから、獣のような形相で啜っているのか、それとも愛でるように啜っているのか、プラスワンの描写で印象が違ってくるでしょう。
まぁ、加筆修正するのは完結してからなんだけど。

小説を書き始めて3年半。文章のお勉強をしようと読書も始めたのに、未だ書き慣れません。
noteやブログなどで定期的に文章を書いているはずなのに、成長の物差しは自分で判断できないものです。
しかしながら、わずか3ヶ月弱で連載小説が100PV行ったことを考えると、小説自体は面白いと思います。ラストを知っている私に言わせれば、次からは絶対面白く感じるはず…多分。

ということで「教会と吸血鬼」シリーズ、皆さん読んでください。
私、朗読だけじゃないんですww

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