Kiri

小説を書くのが好きな22歳女。 今は会社で文章を書く仕事をしています。 SF文学賞の…

Kiri

小説を書くのが好きな22歳女。 今は会社で文章を書く仕事をしています。 SF文学賞の星新一賞学生部門で最終候補まで進み、そこからいくつかのジャンルに手をつけて迷走中です。読みたいのは純文学。

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  • 書くことシリーズ

    「書くこと」(主に小説)にまつわる気づきを書き連ねています

最近の記事

【内面】MBTIがINFJからENFJに変わったので、個人の偏見でNFJあるあるを考えてみた(前編)

(※書くこと連載と並行して、これから性格など分析する連載も書きます。) 性格診断が好きだ。 人間を16種類にまで分けてもらえると、自分と違う人種や意見があっても当然だよなと思えるから。 自分の性格を知るための足掛かりとしても、かなりいいものだと思う。 (MBTI何?って方はよかったらこれやってみてください。占い的に見ても楽しいし、各タイプをしっかり学ぶのも楽しい) 私は環境が人を作ると考えているので、MBTIを自身の完全なアイデンティティにするのは違うと強く思う。けれど

    • 【書くこと】#4 「『悪い人』が出てこない小説はつまらない説」について、三島由紀夫作品を読みながら考えてみる

      悪い人が出てこない小説は面白くない、と言われる。 結構グサッとくる言葉だ。なぜなら、私は「悪い人」を描くのにものすごい苦手意識があるからだ。これまで書いてきた小説にも、いわゆる「悪人」はまだ登場したことがない。私の小説はつまらないってことかしら。 というかそもそも「悪い人」ってなによ?他人を平気で傷つける人?それっていわゆるサイコパスとかソシオパス? もし悪い人がサイコパスやソシオパスを示すなら、私は描けないと思う。研究不足だし観察不足だ。これまでの人生、いわゆる「やばそ

      • アメリカの高校で親友だったベネズエラ人の子と6年ぶりに仲直りした話

        私はアメリカの現地高校に2年間通っていたことがある。 その時に一番仲良かったのが、イラク人とベネズエラ人の女の子たちだった。 ものすごい異なるバックグラウンドを持つ私たちはなぜか仲良くなり、毎日一緒にランチを食べたり、図書館で勉強したりしていた。初めての外国籍の親友だった。 お互いの出身国が地図のどこにあるのかも知らなかったが、高校生というのは「移民」かつ「女子」という共通点だけで仲良くなれるような年頃だったのかもしれない。 ベネズエラ人のアナは、明るくてアニメキャラク

        • 【書くこと】#3 小説を音声入力で書いてみた結果

          最近、仕事関連の動画でちょっとおしゃべりしたのですが、あとで見てみたらお腹から声出てなさすぎて笑いました。まじで腹筋鍛えよう。 声で思い出したんですが、数年前にアナウンサーの方と話したとき、私の声は息の配分が多いから、なかなか「響く」声に近づけるのは難しいと教えてもらったことがあります。落ち着いて聞こえる代わりに、溌溂!元気!な感じを出しにくい。声が小さいのもあります。 でもそんな私の声でも、スマホの音声入力は割と正確に拾ってくれる。 ということで、今日は音声入力につい

        【内面】MBTIがINFJからENFJに変わったので、個人の偏見でNFJあるあるを考えてみた(前編)

        • 【書くこと】#4 「『悪い人』が出てこない小説はつまらない説」について、三島由紀夫作品を読みながら考えてみる

        • アメリカの高校で親友だったベネズエラ人の子と6年ぶりに仲直りした話

        • 【書くこと】#3 小説を音声入力で書いてみた結果

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          【書くこと】#2 小説新人賞作品執筆中 自分の文章にのめり込めない時の作戦

          新人賞応募作品1作目:21,422文字/2作品目:3019文字 レポートとかの文章を数時間書いた後で、小説に頭を切り替えるのって難しくないですか? 他のジャンルの文章を書いていた後で、無理矢理に小説を進めようとするとどうしても「レポート」的な脳みそから抜けきれずに、変なものが出来上がってしまう。私の場合は、ものすごい説明口調になっちゃう。 そういうとき、他の小説に頼りがちだ。他人の文章に依存しているのかもしれないけれど、他の作品で一旦チューニングしないと、書き進めること

          【書くこと】#2 小説新人賞作品執筆中 自分の文章にのめり込めない時の作戦

          【書くこと】#1 村上春樹の努力に学びつつ、新人賞応募作品を書き始めた

          人生二回目くらいの悪縁(だと今では思える)を切りました。 嫌な人ではなかったから、本当に巡り合わせが悪かったんだろう。世界にはいろんな人がいるし、何人かは合わない人はいるね。 私からは絶対に見えないところで、元気でいてくれ。 初体験と新人賞 という感じで身が軽くなり、最近は色んなことに飛び込んでいます。22歳になっても初体験がたくさんあるのは嬉しい。もっと見つけていきたい。来月は気になる人と夏祭りに行けたらな、と思うのも初めてだ。 さてそんな「初めて」の一環で、先々週く

          【書くこと】#1 村上春樹の努力に学びつつ、新人賞応募作品を書き始めた

          きっとずっと会えないけど

          (今日は小説ではなく、書き溜めていた謎にセンチメンタルな私の体験談です。ご容赦ください) 夢を見た。 数ヶ月会えていない、ずっと会いたかった人に会った。 夢の中で、私はその人に追い縋って「戻ってきて」と泣いていた。 その人は辛そうに、私の腕を振り払った。 朝起きて、なぜか涙が止まらなかった。 なんで仕事のある日にここまで泣いているのかわからなかったので、 「心が弱っているのかな」 と、そのままにしておいた。 (実際その後にめちゃくちゃ体調を崩したので、メンタ

          きっとずっと会えないけど

          【ホラー小説】キヨさん #2

          一つ前の話 おじさんは未知の確認に 「おお」 となんだか言葉にならないうめき声で賛成していた。 「じゃあ、言うわ。でも私がこの話をした時点で、奈々子ちゃんはこの村の住民としての責任も、背負ってもらうことになるからね」 未知がなんだか意味深なことを言うので、私は彼女が話し出そうとするのを手で制しながら、 「ちょっと待って。変な村のしきたりに参加したくないよ」 と失礼なことを主張してみた。 「それでもいいけど、『2トン』のことを知らないまま、この村に2週間はいられないよ。

          【ホラー小説】キヨさん #2

          【ホラー小説】キヨさん #1

          私が連れてこられたのは、村の、とても奇異な動物園だった。もはや動物園と呼んでいいのかわからないくらい狭くて小さく、10メートル四方の白い一室で、ツルツルした床の上に20種類ほどの動物たちが床に直置きされていた。 動物のラインナップを見てみると、アザラシ、ツキノワグマ、ブタなどが、床の上に辛そうに寝そべっている。これだけ生育場所が異なる動物が、一つの白い狭い部屋に集まって生きているのは、不思議な感じだった。でも、その時の私は脳みそを使うのが億劫で、少しの違和感と共にこの状態を

          【ホラー小説】キヨさん #1