ショートショートショート〜4
君はとても綺麗だ
あなたが言う
久しぶりね、そんなにしっかり私を見て言うなんて
私が返す
そうかな、いつもだよ
あなたが笑う
そうでも無いわよ
釣った魚はどこにも行かないと思ってるでしょ
私も笑って言う
そんな事ないよ、君を大事に思っているよ
あなたが言う
そうなんだ
私が呟く
今年の私の誕生日、あなた何してた?
私が聞く
えーっと‥仕事だったね
あなたが答える
そうよね
去年も‥だったよね
私が言うとあなたは黙って私を見ている
どうかしたの?
あなたが聞く
もういいの
私が言うと
何が?
またあなたが聞く
もう誕生日を気にしなくていいの
私が言う
どうして?
あなたの顔から既に笑顔が消えている
そばにいれば、仕事が出来ない男でもいいの?
あなたの口調が少し強くなる
仕事をしているあなたのことは好きよ
でも、どうしても一緒にいたい大切な日もあるのよ
せめて‥
言いかけてやめた
もういいの
今までありがとう
笑顔で私が言った
どうしてそうなるの?
僕たちうまくいってたんじゃなかったの?
あなたが言う
うまくいってた気がしていただけよ
私はコートを手に取りドアノブに手をかけた
あなたが、あの頃のように「綺麗だ」と言ってくれるまで頑張ったの、私
さよなら
あなたは怒って追いかけても来ない
明日になればまた元に戻ると思っているなら
それは悲しい間違いよ
秋のさよならは少し切ない
🌹
今日の1曲はこちら
風 22才の別れ
皆さんはまだ生まれていませんよね
ちなみに今日のストーリーの設定は30代‥のつもりです😊
🌹
ヘッダーはみんなのフォトギャラリーより❤️
ありがとうございました。
やっぱり秋ですね
寒くなりましたね
くれぐれもご自愛くださいませ☘️
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