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下弦を過ぎて

朝起きて窓を開ける。カーテンが揺れて風の存在を目で確かめる。
足下がひんやりしてきて、肌も風の存在に気づいた。
もう冬への助走が始まっているな。秋の終わりのサインを足首がつかんだ。

大好きな夏が終わり、少しずつ秋めいていく風にほっとしながらも寂しさが募ってきて、夏が去るのが悔しくて冷たいものをグビグビ飲んでたらお腹が「もう秋ですよ」と知らせてきた。

その秋も早足で去ろうとしている、なんてことだ!からだとこころが次々にやってくる季節に追いつこうとジタバタしている。

月は下弦を過ぎ、日に日にほっそりして来た。
洗練させる、研ぎ澄ます、清める、調える、そんなとき。

月とともに過ごす時間は何時も儚く尊い。
その日だけしか見せない姿を表し、去って行く月。
新月まであと8日。
見えない月がもう手招きしている。

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10月15日は天秤座の新月(天秤座22度 /サビアン)、そして金環日食。残念ながら日本からは観測できないけど、きっと無数の煌めく黄金のリングがSNS上を華やかに彩るのだろう。

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