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経験こそが財産、木を見て森を捉える人であれ
ゴールデンウィークに差し掛かる前に久しぶりに思ったことをまとめてみます。
久しぶりのnoteで使い方をすっかり忘れているんですが、おかしいところがあっても許してください!
あっという間にサクラの季節が終わってしまいましたね。今年もあまりたくさん花見をすることができませんでしたが、時期を外して先日軽井沢でお花見をしてきました。
軽井沢は東京より1か月くらい桜前線が遅いんです。
今年になって新しく【フィルムカメラ】という新しい趣味の領域にチャレンジしています。
デジカメやケータイではメモリのある限り何枚でも撮影可能ですが、フィルムカメラには明確に「枚数の制限」があります。そして、ピントを合わせたり、シャッタースピードを調整したりと1枚の写真を撮るためにとんでもなく手間がかかります(笑)
高度情報化社会とか、DX化が進むとか、リモートワークとかインサイドセールスとか非常にデジタルな仕事をしている割に、私が個人的に好きなことはアナログな趣味であり、生活だったりします。
今日は、【経験】について
百聞は一見に如かずなんて言葉は使い古されているので今更書くまでもないことなのですが、最近少し違和感を覚えたことを一つ。観光地に着く前からその場所でいい景色が見れるフォトスポットを検索して、答え合わせするかのようにそのフォトスポットで写真を撮る。確かにきれいな景色を撮影できるし、インスタでいいね!も貰えるのですがそれじゃまるでスタンプラリーです。そんな旅の仕方をしている人に、「思い出こそ財産だ!」なんて言われてもいまいちピンときません。なんでなんだろう。その人は自他ともに認める旅好きなんだけど。
「木を見て森を見ず」という言葉は「細かいとこばっか見てると全体観を見失うよ?」という言葉ですが、僕は1を見て10ぶやつが好きです。なので1本の木の異常から、森全体の異常を感じ取るような、マーケターにはそういうやつであってほしいと思っています。
サーフィンをしていると「同じ波は二度と来ない」という言葉をよく耳にします。多くの波乗りが、海に遊ばせてもらっていることへの感謝を込めて、一つ一つの波を大切にしよう!ってことでかみしめるようにそんな言葉を使います。
2時間くらいサーフィンしていても、波に乗っている時間は10分間もありません。そのほかの100分以上は波を待っていたり、ポジションを変えるためにパドルしたり、海上で知り合いのサーファーとお喋りをしたりします。でも波に乗るその一瞬、その一瞬だけは自分のための時間。そんな不思議なスポーツです。でもだからこそ、同じ波は二度と来ない、今目の前にある波を大切に、大事にサーフィンしようぜ、なんて発想になるんです。
貴重だからこそ、大切にする?
デジタル化しすぎたコミュニケーションの中では、【再現性の高いもの】が溢れています。インスタ映えするスポットに感じる違和感はそんなところにあります。本当は、その時・その場所で見える景色・風・色あい、気温や湿度、誰と一緒にいるか、どんなことを考えていたか。【自分がどう感じたかは唯一無二】なんです。本当に大切なことは、再現性の低い唯一無二物のもの。人と同じではないから、「特別」なんです。
サトリ世代、という世代は諦めが早いとか、醒めてるなんてよく言われます。思春期には自分のケータイを持っていた世代で、分からないことがあればすぐにググってきた、デジタルネイティブの世代です。世代で言うと僕はゆとり世代、僕のちょい下の子たちをサトリ世代というようです。
「欲がない」と評されるようですが、僕が接するサトリ世代を見ていると欲がないというよりか、「どうせ頑張ってもあの人程度っしょ?じゃあそんな頑張る必要なくね~?」みたいなニュアンスの子たちが多いように思います。
さて、一応このnoteはマーケティングやフレームワークについて書く場です(笑)
マーケティング調査するときにとても大切にしていること。それはN=1のインタビュー。古い言葉で言うと「現場で顧客の声を聞け」ってやつです。
Nとは母数のこと。マーケティングの調査では1,000人に聞きましたー!とか、視聴率は○○%です!とかよく話題に出ます。そう「世の中の多数はどうしているか?」という視点がどうしても強くなります。でもN=1っていうのは一人に聞きました!ということ。より深く、一人の人の体験をより重視するアプローチです。
多くの若いマーケターが「数字遊び」に貴重な時間を使いすぎているように思います。大切なことは、数字でまとめられる前のデータにあると僕は思います。それに気づけないと延々と競合とのシェア争いや価格競争をし続ける羽目になります。
分析ツールに出てくる「ユーザーA」さんの購買の裏には、Aさんの生活があります。Bさんの生活とはまるっきり違うんです。Aさんは「自分だけの特別な買い物」として買い物をしています。<Bさんと似た感じで>買い物をしている訳ではないんです。Aさんの気持ちを本当に深く理解が出来なければ、【特別な体験の提供】をBさんにもしてもらうことは難しいのではないかと僕は思います。
経験の浅いマーケターは、数字を数字としてしか評価出来ていない。
経験豊富なマーケターほど、一つ一つの事象を大切に扱う。
僕が30代になって少しずつ理解してきたマーケターに必要な目線はこんな感じです。
一つ一つの遊びに、経験に、本気で唯一無二の楽しみを見出すこと。【再現性のない喜び】を存分に味わうことこそが人生を豊かにします。そして、その経験の深さが増せば増すほど、マーケティングの施策に哲学が生まれ、良いアイデアを生み出し、ユーザーに喜ばれるものに変わっていくと思います。
なんてことない些細な数値の変化に敏感になれるか?こだわれるか?意味を見出せるか?そのセンサーを磨いてくれるのは仕事を通してする経験ではなくて(その場合もあるけど)、もっと楽しい(仕事も楽しいけどw)別の何かなんじゃないかな~と僕は思います。
コロナで時間の使い方が変わった人が多いかと思います。
良き経験を積み、いいシルバーヘアのコンサルタントになりましょう。あなたの存在感・発言・アイデアを濃くしてくれるのはあなたの経験だけです。そこだけは絶対にコピペできない。
ゴールデンウィークは、ぜひいつもと違う景色を見てみましょう。それはもしかしたらいつも自転車で買い物に行くスーパーに歩いて行って見ることかもしれません。朝のコーヒーを時間をかけて丁寧に淹れてみることかもしれません。ぜひあなただけの特別な時間・視点を大切に育んでください。
現場からは以上です!
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