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ADHD(注意欠如多動症)って何?困り感はどこにあるのか。

【はじめに】

「ADHD」という障害名をご存じの方は多いかと思います。私自身、教え子や支援をしている子どもたちに多くいましたし、私の元・夫もADHDでした。

でも、実際にどんな症状なのか、原因は何なのか、どんな支援や対策が必要なのかはあまり知られていないかと思うのでまとめてみます。

【ADHD(注意欠如多動症)とは?】

そもそも、ADHDとは何なのか。多動性とか衝動性、不注意とか言われていますが、一言でいうと前頭前野の活動不全のことで、実行機能報酬系機能2つに障害があることによって引き起こされる症状です。

①実行機能障害=例えると、酔っぱらっているような状態
・自己抑制できない
酔っぱらうと自分で自分を抑えられないことってありますよね~。素が出てしまうというか。それです。

・ワーキングメモリが低い
酔っぱらうと記憶力が落ちますよね。その状態です。

②報酬系機能障害=目の前の報酬(=快楽)が我慢できない
目の前の報酬に反応してしまう&飛びついてしまう状態です。
例えば、今日だと100円、一週間待ったら1000円もらえるという時、今日を選ぶ→報酬に弱く長期的利益より、短期的利益を優先してしまう、というような。

この2つの機能に障害があるのがADHDです。

【ADHDの3つの主症状】

では、この2つの機能に障害があると、どのような症状=困り感があるのでしょうか。

◆不注意:うっかり屋さん、集中できない、忘れ物多い、物をなくす、
・実行機能の細やかな注意が継続できない
=ケアレスミスをする、ボーッとして集中できない、注意散漫、関係ないことで気が散る

・ワーキングメモリが低いため複数の情報の記憶が保持できない
=情報の抜けが多くなり、マルチタスク(同時に複数のことをすること)ができない
今、目の前のものに気がとられるため忘れてしまう

整理整頓が苦手:課題や活動を整理することができない
忘れ物が多い、物をなくす:新しい情報に引っ張られ前の情報を忘れる

◆多動性:落ち着きがない、ずっとしゃべる
・手足が微妙に動く、着席中に手足をモジモジしたり、そわそわした動きをする、机に座っていられない、おしゃべりが止まらない、静かに遊べない
→「じっとしていられない」という特性。脳のブレーキ機能(抑制機能)の働きが弱い
・実行機能のワーキングメモリーの低下により、目の前のものに反応し続けている状態
・タスクを覚えていられないので新しいものに興味を持つ=次々に興味が移って集中できない継続して課題に取り組むことが難しい

◆衝動性:じっとできない、せっかち、欲望に素直
順番を待てない、人の列に割り込む、突然怒る、相手の質問中に答える
→「我慢できない」という特性
・脳のブレーキ機能(抑制機能)の働きが弱い:我慢できずに行動してしまう
・目の前の報酬(楽しいこと)に反応してしまう、我慢が出来なくなる

ADHDには不注意優勢型多動衝動優位型、不注意と多動衝動の両方の特徴をもった混合型があり、混合型約60%いるとされています。

ただし、ADHDの方の脳の発達は子どものころ(15歳くらいまで)では約3年遅れている、逆に言うと15歳くらいになると追いつくので、

衝動性に関しては年齢が上がるにつれて少しずつ症状が和らぐことが多く、12~15歳くらいになると落ち着いてくる場合もあります。

【ADHDの原因は?どうしてそうなるの?】


ADHDは神経伝達物質である
ドーパミン(興奮、快楽)と
ノルアドレナリン(緊張)
が不足しているため、常に集中力が低い状態にあります。

ADHDの子どもは元気な子が多いため、一見覚醒が高いように感じるのですが、実は覚醒が低いというのがポイントです。

覚醒が低い=集中力が低い状態にあるため、注意力を高めたりコントロールすることが出来ないのです。

一般的には怖いとされているような、例えば高いところに登るとかジェットコースターとか、お尻がキュッッとなるような行動が(例え方;)好きな子多くないですか?それは、覚醒が低いため刺激を求める状態なんです。

【まとめ】

対応策まで書いてみると、もんのすごーーーーーく長文になってしまったので、三部に分けてアップします。

この第1回ではADHDのコアな部分、そもそもの原因や症状についてクローズアップしました。

②③では実際の学習支援の方法や対策についてアップさせていただきますので、もしよろしければそちらもお読みいただけると嬉しいです。

第2回

第3回

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