長編ミステリー小説を書いてみようと思ったきっかけ
『ミレニアム』(スティーグ・ラーソン著)と出会い、私も書いてみようと思いました。
書店に平積みされていたときは、手に取ることもしませんでした。
売れている本があるんだな、くらいで通り過ぎていました。
以前、短い小説をいくつか書いてみたことはありました。でも、その頃は自分が何を書きたいのかよくわからなくなり、
「じゃあ、やめてみよう。またいつか、書きたくなったら書けばいい」と思いました。
学生の頃はずっと漫画家になりたいと思っていました。勉強もせず、漫画を描いては漫画の賞に応募する日々。
しかし、絵が下手すぎました。
書くことをやめて、ほっとしている自分がいました。物語を作ることなど気にせず、自分が面白いと思う映画や本の世界に没頭すればいい。
元東京都観察医務院長・上野正彦氏や医学博士の福島章氏の著作やノンフィクション、精神科医が書かれた臨床例や、元FBI捜査官が記した犯罪者との対話などにとても興味を惹かれました。
ミレニアムを読んだきっかけは、第一部を映画館で観たことです。この物語には主人公が二人います。
一人は社会の規範を守りながら、自分の正義を貫こうとしているジャーナリスト。
もう一人は、過去にこれ以上ないほどの屈辱を与えられ、虐げられ、さらに搾取され,蹂躙される者です。
ただこの虐げられる者は、けっして屈しません。自分が信じる正義のために命さえ賭けている。『ミレニアム 3』を読み終えたとき、それまで感じたことのないエネルギーが自分の中に湧いてくるのを感じました。
「フィクションには、こんな力があるのか」と驚きました。
その後、ダヴィド・ラーゲルクランツによって続編が書かれましたが、6巻の『死すべき女』の下巻で読むのをやめました。何かが失われてしまったように感じたのですが、今読むと違うかもしれません。
『ミレニアム』を読み終えて、長編小説を書きました。その頃はプロットもなく、書いては立ち止まり、考えながらやっと書き終えました。漫画を描いて応募しても何の結果も出せませんでしたが、その長編小説は江戸川乱歩賞の一次を通過しました。
その後、短編のミステリーを書いて小説推理新人賞へ応募したところ、最終選考の4編のなかの1編に残りました。
「デビューできていないのに、なぜそんなことを書くのか」と思う方もいらっしゃるでしょう。
沙川侑未とはどんな文章を書いている者なのか。少しでも興味を持っていただけたらいいな、という気持ちから、このような記事を投稿することにしました。
『創作大賞2024』に参加したおかげで、noteには素敵な文章を書かれる方がたくさんいらっしゃることを知ることができました。
きのうはとても素敵な童話を読ませて頂き、涙がこぼれました。その前はエッセイ部門の方の記事を読みました。肉親を亡くされたときのことが書かれていて、熱いものがこみ上げてきました。秀逸なSFも拝読しました。
きっとまだまだたくさん素敵な文章が掲載されていると思うので、これから探索したいと思います!
noteイベント『創作大賞2024』に参加しています。ミステリーがお好きな方がいらっしゃいましたら、お気軽にお立ち寄りください(o^^o)✨✨✨
『聖なる夜に花は揺蕩う』
【あらすじ】
12月10日(金)、週刊誌『FINDER(ファインダー)』の事件記者・桐生、北村とカメラマンの岡島は秩父湖に来ていた。彼らは切断された遺体を発見する。
きっかけは、今朝『FINDER』編集部に送られてきた手紙だった。いままでに5人殺害し、そのうちの1人を湖に沈めたという内容で、詳細な地図と免許証も同封されていた。
手紙には、犯人の署名として円と十字の印が記されていた。円と十字の印を手掛かりに、桐生たちは残る4件の事件へと導かれていく。
『聖なる夜に花は揺蕩う 第1話 湖の底 はこちらから
最後までお読みいただき、ありがとうございました✨✨✨(o^^o)